見出し画像

朝まで飲んで。

久しぶりに朝まで飲んでいた。


高校の先輩方、後輩とともに。夕方から飲み始めた。集まるちょっとした言い訳を思いついては、よく誘ってくれる先輩がいて、後輩と飲むついでに自分も誘ってくれたらしい。たくさんごちそうしてくれる人で、私は楽しいし、おいしい、さらにごちそうしてもらえるこうした機会に大変甘やかしてもらっている。


ついつい、終電の事なんか忘れてしまうので、朝まで飲むこともしばしば。昨日も、そうなるかな、と思っていたら、やっぱりそうなった。


上野の飲み屋街は、下町の雰囲気を残している、とても居心地のいい場所だ。美味しくて安い居酒屋がたくさんあって、いつまでも飲んでいられる。朝方までやっているお店もあって、日が昇るまで私たちをいい気分にさせてくれる。


ちょっともう眠くなって耐えられなくなってくる頃、電車は動き始めて、私たちは解散する。じゃあ、また誘ってください、と別れると、もう頭は「早くお布団に入って眠りたい」しか考えられなくて、空いている朝の電車のシートに座ればすぐ夢の中へ。


大体、いつものようには帰れない。気づけば乗り換えの駅はいくつか過ぎていて、次の駅で反対側の電車に乗り換える。乗り換えの駅で、次の電車に乗って席に座れば、やっぱり夢の中で、最寄りの1駅先で目が覚めて、反対側に乗り換えて、やっちまったぜ、なんて一人で笑い、家へ向かう反対方面の電車に乗り換える。電車で寝なければいいはずなのでかれど、電車の揺れに身を任せて眠る時間は何にも代えがたい幸福な時間だ。朝まで飲んだ時の醍醐味ってやつだ。


そこから家に帰れば、なだれ込むようにシャワーを浴びて、眠い目をこすりつつ歯磨きをする。万全の状態で布団へダイブすれば、「ああ、これが私の求めてた、柔らかさであり、暖かさだ・・・。世界で一番お布団を愛している!」と、最愛のお布団に包まれてはまた夢の中へ。心も身体もお布団の虜だ。


ちょうどお昼ぐらいに目が覚めては、ご飯を食べ、また眠くなって、お布団に戻る。気が付けば、もう夕方になっていて、ああ今日が終わる。ちょっとの罪悪感を抱えながらも、心も身体も満足な一日だったかな、なんて。甘くて、ちょっと苦い大人の楽しみを満喫した週末でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?