見出し画像

J2第16節 大分vs山形の雑感

5月17日 大分vs山形をDAZNにてLIVE観戦。
間違いなく今シーズン最悪の試合。
出場した選手全員が致命的なミスをしたような印象。
正直、町田戦の敗戦なんか比じゃないくらい絶望的な気分。

まず、そもそも13:30K.O.の気温30℃の中で、中3日でターンオーバーしてないことで選手全員の動きが重い印象だった。
山形は序盤はブロックを組み構えて、入ってきたところでマンツー気味に守っていたが、いつも通りマンツー気味に来る相手には上手く剥がせず、ボールは持っているがテンポが出ない。

山形は先制点を獲ってからは逆に前プレしてきて、試合を通じて山形のやりたいようにハメられて試合が終わってしまった。

2点ビハインドで前半を折り返すと、後半スタートから3バック⇒4バックに変更する。
町田戦以来の4バックで、いつも負けている状況での修正として使うが、個人的には4バックの方が今の大分には合っているように感じている。
下平監督は横浜FC時代に4バックでやっていたと思うので、3バックに固執する意味がよく分からない。
シーズン序盤からメンバー固定で戦ってきて、今後の対戦相手はほぼ大分対策が完成している試合になっていくので、大胆なターンオーバーや戦術的オプションを出せないとこのままJ2沼にハマっていくかもしれないと不安になる。

後半スタート時の交代変更が伊佐・野村・中川に代えて宇津元・町田・上夷で、上夷を右SBに配置した。
個人的には香川を右SBに回して左SBに高畑投入、宇津元ではなくサムエルをターゲットマンで入れるべきだったと思っている。
実際宇津元は殆どの時間で消えていたし、左サイドで香川・藤本の縦関係で攻撃を組み立てた場面もそれほどなかった。

試合全体で言うと、
保田の出来が悪すぎた。パスミスが多すぎる。アンカーがあれだけミスしたらそりゃ勝てない。個人的には大分で一番期待してる選手なのだが良い時と悪い時の差が激し過ぎる。
大分で試合に出ていない屋敷がU20に選出されて、保田が選出されていないのは試合によってプレーにムラがあり過ぎるからだと思う。代表監督だったら使うのが難しい選手だと思う。もちろんU20はボランチの競争が激しくて右SBはそれほど競争相手いないのもあるのだけども。中野がケガしてるし。あと、以前にも書いたが保田と弓場は上手く補完関係が作れないのも上手くいかなかった理由の一つだと思う。保田は野嶽と組んだ方が良さが出ると思う。

藤本は試合序盤は山形がボールを持たせてくれたので、期待感があるプレーをしていたが、尻すぼみに。
ボールが回ってこなかったこともあるが、プレー選択の判断が難しい方を選びがちな印象。ダイレクトで繋げばいい場面で持って、持った方が良い場面でパスカットされる。
ウィングプレーヤーはドリブルがどれだけ良くても、正直カットインからシュートが選択にない選手は対峙していて怖くないと思う。

藤本に関わらずここ最近の大分の試合を観てると、点を獲ることではなく綺麗に崩すことを目的にしているような印象を受ける。実際綺麗に崩した得点シーンも多いが、あくまでも目的は点を獲ることだ。
野村はミドルシュートをバンバン打っている時が一番怖い選手と化していると思うのだが。

伊佐の守備は評価するが、それでもボールを収められない場面が多すぎるように感じる。先制点も伊佐が上手くボールを収められなかったところからのカウンターで喰らった失点。先発をターンオーバーで変えていくのは必須だと思う。

GK西川はやっぱりボールを持ちすぎる。余裕があってボールを持っているのならいいが、ボールを持ってからどうするか考えることに慣れてしまっている。5失点目のミスは目を当てられないもので、次節は必ずスタメン降格させるべきだと思う。

でもこの試合の最大の問題は下平監督の采配だと思う。スタメン固定で選手交代も固定化してターンオーバーもしない。対戦相手からしたらやることが分かっているから対策も立て易い。
大分は選手が揃っていて、対策されていても上回って勝てる試合もあるだろうが、これからシーズンが進むに連れて間違いなくJ2特有の苦しい状況に巻き込まれていくのは分かっている。
DFの選手が揃ってきて、弓場・保田・野嶽という特徴の違うCMFが出てきた。藤本・高畑もJ2レベルで当り前に活躍できる選手になってきた。前線はサムエルの覚醒に期待したいが、夏場に補強は必要かもしれない。あと右SBか。

食材はそれなりに揃っているので、あとは下平監督がどう料理するか次第。
色んな料理が作れる腕前は持ち合わせてる監督だと思っているので、小さくまとまらずに、もっと大胆なチームマネージメントをして欲しいと思う。


実況が山形テレビの清水春樹アナだったのだが、声のトーンも落ち着いていてフェアーな実況で非常に良かった。何よりサッカーをよく知っているのが喋っていて伝わってくる。試合状況、展開、選手の状態など情報の出し方が的確で、解説との呼吸の合わせ方も上手い。前節熊本戦のテレビ大分の田辺智彦アナの実況が音声ミュートにしようかと思うほど酷かったので、余計に好感が持てた。


山形は最下位とは思えないほど鋭いカウンターで大分をズタズタに切り裂いていた。選手間の距離感もいいし、テンポよくパスが繋がりゲームプラン通りに試合を完遂させたという印象。

国分がレンタルで北九州で活躍していた時に、これだけできるのなら大分に戻ってきたときに期待できるなと思っていた。が大分には戻らず。
この試合でも山形の勝利にMVP級の活躍で貢献していた。
何で大分は放出するかな…。
野村の後釜として獲りにいかないのか?


今節の山形戦は平日であるにも関わらず13:30K.O.。
エデュケーショナルデーということで、小中高校生が約3000人来場して観戦していた。
学生が座っている区画の前に山形サポがコールリーダーのように立って応援していたが、こういう試みは面白いなと思う。
30℃と夏日の熱い中とはいえ地元チームが5-0で完勝した試合を観たら楽しかったに違いない。この中から必ず未来の山形サポが生まれるだろうし。

2得点決めた藤田が試合後の勝利インタビューで、子供の学校も今日スタジアムに観にきていて、いつも子供から点を獲ってくれと言われるので点が獲れて良かったっていう話もほっこりして良かった。
良いボランチだけど得点に絡む選手でないから子供の前で活躍したら嬉しいだろうし子供からしたらヒーローに見えるよなぁ。

これまでも、これからも、たくさんのヒーローが生まれてくる場所としてJリーグを応援し続けたいと思う良い試合でした。


トリサポとしてはメチャクチャ下がってるけど…。


(文中敬称略)


サッカーに対して個人的に思うことを発信していきます。サポートしていただけると励みになります。