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もう一つのワールドイズマイン

2012年の12月21日

1999年のノストラダムス大予言と同じく、2012年も終末は来なかった。

ただ予言の日から、私の身体には異変が起きていた。額の真ん中にニキビのようなデキモノが出来、左手の掌には、星のようなカタチをした手相が突然現れていた。

2012年はアセンションブームだった。

これが2012年の噂のアセンションなのかと内心で思いながらも、手相も変わると言うし、知らぬまにシワが増えて、星のような形になっていたのだろうと思っていた。

この星のような模様を調べると、カゴメ・籠目・六芒星・ダビデ・イスラエルなどがヒットしていく。ヒットするものに全く知識がなかったので、なんかいろんな意味やシンボルを持っている模様なんだなと思うぐらいで、然程気にも留めなかった。額のデキモノも、そのうち消えるだろうと、、

その頃、私は神戸の輸入雑貨屋で働いていて。その店が狭い店なので、はじめてのお客さんでも大概の人がお喋り相手となる。知らないお客さん同士を繋げて、みんなでしゃべったり、喋り過ぎて何も売ってないような店だった。左手の六芒星は、そんな駄弁り店にとっては、いいアセンションネタだった。

ある日、淡路島から来たという、不思議なおっちゃんが店に現れて、淡路島のことを話し始めた。ガイヤの法則って本があるんだけど、その本によると、新たな文明が淡路島から誕生すると書かれていて、これまでの文明移動を理論的に紐解いているんだと話す。

そしてさらに

おっさんA
「淡路島は六芒星の結界に守られているんやで!」と話す。

私 
「えー、自分この前、手相に六芒星みたいなのが出てきて、なんやこれー言うて調べていたとこで、六芒星のこと知りたいなーと思ってたところなんです」

おっさんA
「ほんまかいな、それは淡路島に行かなあかのんちゃう、淡路島には六芒星の巨石ツアーもあるし、石もあるで!ちなみに見せてくれへん、手相?」


「えーですよ」と手のひらを見せる。

おっさんA
「ほんまやなー六芒星になっとる、ど真ん中やなー。しかもにーちゃん、両手百握りやないかー、綺麗な三角形しとるわ」

そして、その日から数週間が過ぎて、おっさんAがお店に現れる

おっさんA
「にーちゃん、淡路島の魚谷佳代さんいうて、ワシらもよーお世話になっとる、シオン山という山を持っとるおばさんがな、掌に六芒星のある子呼んでー言うてるから、淡路島に来れる日教えて、案内するから!俺は猿田彦やねん!」

猿田彦って誰やねん!?と心の中で突っ込みながら、新宗教の勧誘でもされるのかとも思いながらも、その数日後に魚谷佳代という人物に会うことになる。その人物は本を書いていて、

タイトルが

「淡路ユダヤの「シオンの山」が七度目《地球大立て替え》のメイン舞台になる!」

なんと斬新なタイトル、サブタイトルじゃないのかというぐらいに長い。なんでユダヤと淡路島が関係あるねん、怪しすぎる。ほんでサブタイトルもながくて珍紛漢紛。

この時の私はまだ、淡路島に住もうなどとは思ってもいなかった。

掌の六芒星を、私が六芒星と思わなければ

淡路島には住んでいなかったのかも知れないと今では思う。


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