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さかなのなか

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#さよならまでのあまやどり

【アルバム解説】さよならまでのあまやどり⑩ ~オナジソラノシタ~

咲花-サカナ。-のフルアルバム「さよならまでのあまやどり」。 9曲目となるのは「オナジソラノシタ」です。 アルバム収録曲の中ではもっとも古い楽曲 2021年にリリースされた「NO VISUAL, NO LIFE〜GIANT KILLING〜」の特典音源用に収録したものを、リマスタリングして収録しています。 原曲が出来た時期となるとまた違うのだけれど、音源化した楽曲という意味では、作中でもっとも古いナンバーとなるのでしょう。 オムニバスの本編には「同じ空の下」という楽曲で

【アルバム解説】さよならまでのあまやどり⑨ ~ゆめわずらい。~

咲花-サカナ。-のフルアルバム「さよならまでのあまやどり」。 8曲目に収録された「ゆめわずらい。」を解説します。 難産だった最後のピース この曲は、全楽曲の中でも一番最後に出来上がりました。 レコーディングとしては「夏草の丘」と同じ日に行っているのですが、ミックスも含めると最後に完成した1曲。 なお、15年前には原曲が出来上がっていた「夏草の丘」に対して、こちらはほぼ書き下ろしのような形になったので、その意味でもラストピースといって過言ではないでしょう。 ある程度、アル

【アルバム解説】さよならまでのあまやどり⑧ ~野良犬に鎖~

咲花-サカナ。-のフルアルバム「さよならまでのあまやどり」。 後半戦のスタートとなる「野良犬に鎖」です。 咲花-サカナ。-として初だったデジタルシングル。 世代的にフィジカルにこだわりがちな私ですが、何事も経験。 CD制作にコストをかけるのはアルバムで、と決めていたので、デジタルシングルとして2022年にリリースした1stシングルです。 解説は、リリース当時にも書いているので、そちらもご参照。 もともと昭和歌謡系のバンドに影響を強く受けていることもあって、オムニバスに収録

【アルバム解説】さよならまでのあまやどり⑦ ~枯花-カレバナ。-~

咲花-サカナ。-のフルアルバム「さよならまでのあまやどり」。 ようやく上半期が終了、折り返しとなる「枯花-カレバナ。-」です。 特典CDに収録していた逆セルフタイトルナンバー 「咲花-サカナ。-」と対を成す、「枯花-カレバナ。-」というタイトル。 それなりに重要そうなのに、どうして特典CDのカップリング曲にしたのか、というのは結構色々な人から言われまして。(もったいないという意味で) その背景を語っていくのですが、楽曲解説そのものは特典CDのときにも語っているので、併せて

【アルバム解説】さよならまでのあまやどり⑥ ~夏草の丘~

咲花-サカナ。-のフルアルバム「さよならまでのあまやどり」。 5曲目に収録されている「夏草の丘」の解説です。 咲花-サカナ。-における"丘"ソング。 ヴィジュアル系を志すからには、"丘"ソングは作っておきたいところ。 もともと、「8月20日、夏草の丘にて」というタイトルを予定していたのだけれど、シンプルに「夏草の丘」だけにしてしまいました。 "僕"と"君"の待ち合わせ。 手紙なり、メールなりで誘ったときのタイトルっぽくしたかったのだけれど、こんなタイトルだったら果たし状だ

【アルバム解説】さよならまでのあまやどり⑤ ~黒猫と花火~

咲花-サカナ。-のフルアルバム「さよならまでのあまやどり」。 4曲目は、先行シングルとして配信されていた「黒猫と花火」です。 小動物三部作の完結編として先行リリースしていた楽曲 デジタルリリースした3曲のうち、最初に登場するのは「黒猫と花火」。 視点になるのがそれぞれ野良犬、(雪)うさぎ、黒猫なので、さすがに"僕"と"君"の物語と完全にリンクさせるのは難しかったのですが、この曲については「忘れ物」の歌詞に出てくる"また同じ夢"の内容を示唆する役割となっています。 楽曲単体

【アルバム解説】さよならまでのあまやどり④ ~忘れ物~

咲花-サカナ。-のフルアルバム「さよならまでのあまやどり」。 3曲目となる「忘れ物」について、思いつくままに解説していきます。 「忘れ物」と書いて「アンブレラ」と読む 歌詞カードを見ていただくと、ルビで小さく"アンブレラ"と書いています。 完成ギリギリまで、普通に"わすれもの"と読ませるつもりで、楽曲データも"wasuremono"になっているのですが、歌詞カードのデザインを入稿する際に思い付きで読み方を振ってみました。 雨が降るのを知っていたのに、傘を忘れた。 もとも

【アルバム解説】さよならまでのあまやどり③ ~カゼハレ(風が強く、良く晴れた日)~

フルアルバム「さよならまでのあまやどり」。 2曲目となる「カゼハレ(風が強く、良く晴れた日)」についても解説していきます。 時系列的には物語のはじまりとなる1曲 「さよならまでのあまやどり」は曲順と時系列が異なるのですが、時系列順に並べたときに、最初の1曲になるのが「カゼハレ(風が強く、良く晴れた日)」です。 ラストシーンで離れ離れになることを暗示してしまったからには、ふたりのはじまりのシーンも必要だよね、ということで作詞しました。 5月なので日差しはそこまで強くないけれ

【アルバム解説】さよならまでのあまやどり② ~さくらの花、咲くころ~

4月1日にリリースとなったフルアルバム「さよならまでのあまやどり」。 1曲目であり、リードトラックである「さくらの花、咲くころ」について、セルフライナーノーツを書いていきます。 1度しか切れないカード "セルフタイトル" 同じくアルバムに収録される「枯花-カレバナ。-」は、アーティスト名である咲花-サカナ。-との対比ですが、この「さくらの花、咲くころ」も、漢字を取り出すと咲花-サカナ。-になるセルフタイトル曲。 楽曲としても、ストーリー上の対比の位置づけにあったりします。

【アルバム解説】さよならまでのあまやどり① ~作品全体~

4月1日に発売となる、咲花-サカナ。-の1stフルアルバム、「さよならまでのあまやどり」。 何回かにわけて楽曲の解説をしていこうかと思うのですが、発売前ということもあるので、まずはネタバレをしない範囲で作品全体について触れていきます。 アルバムを作るならプレスCDで 音楽活動をするのであれば、いつかプレスCDで単独音源を作りたい、フルアルバムを作りたい、というのは、CD世代にとってはある種の目標じゃないですか。 やはり、形に残るものを、というのがそもそもの動機ではあります

【告知】「さよならまでのあまやどり」取扱店舗の追加および特典のお知らせ

先日、ご報告させていただいた1st長編音小説(フルアルバム)「さよならまでのあまやどり」について、取扱店舗(ネットショップになりますが)が追加されました。 それに伴って、店舗特典も付けることにしました。 もともと想定していなかったので、大袈裟なものにはなりませんが、どちらで買うかのご参考に。 ”Raffine” ライナーノーツGARDEN (NEW) 特典 : まつりのよる2  1. 恋文  2. 影になった夜  3. 屋上思春期 ※ 発売日以降の取り扱いとなります。

【告知】咲花-サカナ。-1st長編音小説「さよならまでのあまやどり」詳細発表

2月1日は安眠妨害水族館の誕生日です。 19歳になりました。 毎年言っていますけれど、こんなに続くとは思っていなかったですよね。 今でも色褪せずに楽しみを与えてくれるヴィジュアル系という音楽文化と、読んでくださる皆さまのおかげです。 ありがたい限りです。 さて、タイトルに書きましたとおり、告知です。 強引なカットインとなりますが、うまい繋ぎの文章が思いつきませんでした。 魚がとれたの音楽プロジェクトである咲花-サカナ。-は、2024年4月1日、長編音小説(フルアルバ厶)「さ