びん@サイクル投資

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中長期のサイクル投資に役立つマクロ情報を中心に発信しています。 月に一度振り返るのにちょうど良い文量でお届けします。

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2023年10月振り返り 米国経済指標

物価10月27日に発表された9月の個人消費支出(PCE)の前年同月比は以下の通りです。自動車販売及び海外旅行が堅調でCore PCEの前月比が高かったため下落幅は限定的になりました。FEBによる年末見通しに既に到達しています。よって年末にかけては横ばいで推移する可能性が高いです。 PCE(9月) : 3.4(+0.0) Core PCE(9月) : 3.7(-0.1) 経済9月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は前月(8月)と比較して上昇しましたが、非製造業PMIは

    • 2023年9月振り返り 米国経済指標

      物価9月29日に発表された8月の個人消費支出(PCE)の前年同月比は以下の通りです。直近の原油高を背景に、前月(7月)の値より上昇が見られました。一方でCore PCEは自動車・自動車部品の下落により前月からマイナスに転じました。 PCE(8月) : 3.5(+0.2) Core PCE(8月) : 3.9(-0.3) 経済8月の製造業・非製造業の購買担当者景気指数(PMI)は前月(7月)と比較して上昇しました。 ISM製造業購買担当者景気指数(8月):47.6(+

      • 2023年8月振り返り 米国経済指標

        物価8月31日に発表された7月の個人消費支出(PCE)の前年同月比は以下の通りです。前月(6月)の値より上昇が見られました。前年が6月から下落に転じていること、足元の原油価格の高騰により今後も物価が下落し辛い展開が続くと思われます。 PCE(7月) : 3.3(+0.3) Core PCE(7月) : 4.2(+0.1) 経済前月(6月)と比較して製造業の購買担当者景気指数(PMI)は上昇しましたが、非製造業購買担当者景気指数は下落しました。 ISM製造業購買担当者

        • 2023年7月振り返り 米国経済指標

          物価7月28日に発表された6月の個人消費支出(PCE)の前年同月比は以下の通りです。昨年6月が物価のピークであり今後は下がりにくい展開が予想されます。 PCE(6月):3.0(-0.8) Core PCE(6月):4.1(-0.5) 経済前月(5月)と比較して製造業の購買担当者景気指数(PMI)は下落しましたが、非製造業購買担当者景気指数は上昇しました。 ISM製造業購買担当者景気指数(6月):46.0(-0.9) ISM非製造業購買担当者景気指数(6月):53.

        2023年10月振り返り 米国経済指標

        マガジン

        • 広瀬隆雄
          2本

        記事

          2023年6月 米国PCE3.0% コアPCE4.1%

          7/28に6月の米国PCE(個人消費支出物価指数)が発表されました。 PCE前年同月比:3.0%(-0.8%) コアPCE前年同月比:4.1%(-0.5%) 今回の指数とFRBの予測について振り返りたいと思います。 FRB(米国連邦準備制度理事会)のミッションは、物価、雇用、そして金融の安定を維持することです。このため、FRBは今年6月の決定会合で、2025年までに景気中立水準である2%まで物価上昇率を引き下げる計画を発表しました。 下記のグラフに2023年6月までの

          2023年6月 米国PCE3.0% コアPCE4.1%

          2023年6月振り返り 米国経済指標

          物価 6月13日に発表された5月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で4.0%上昇し、コアCPIは同5.3%でした。CPIは大きく下落はしていますが、物価安定の目標である2%から見るとまだ高い水準にあります。 平均時給の上昇率と重ね合わせたグラフを下記に示します。食品、エネルギーを入れたCPIが賃金上昇率を下回りました。 経済 製造業の購買担当者景気指数(PMI)、および非製造業購買担当者景気指数ともに前月(4月)より下落しました。 ISM製造業購買担当者景気指

          2023年6月振り返り 米国経済指標

          2023年6月FOMC決定会合

          6月13日から14日にかけて行われたFOMC(連邦公開市場委員会)の決定会合の要点をまとめます。注目すべきポイントは以下の通りです。 2023年末の金利予想: 会合では金利予想が5.6%となりました。これは金利を上げる措置が2回行われることを意味します。 年末のコアインフレ率予想の上方修正: 会合では、年末のコアインフレ率の予想が3.9(+0.3)と上方修正されました。 政策金利見通し 6月の追加利上げは行われませんでした。一方で2023年末の金利見通しは5.6%と2

          2023年6月FOMC決定会合

          2023年5月振り返り 米国経済指標

          物価 5月10日に発表された4月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で4.9%上昇し、コアCPIは同5.5%でした。どちらも先月から0.1ポイント低下したものの、物価安定の目標である2%から見ると高い水準にあります。 住宅価格に関しては初めて上昇幅が縮小し、住宅インフレにピークアウト感が出たと話題になりました。 経済 製造業の購買担当者景気指数(PMI)、および非製造業購買担当者景気指数ともに前月(3月)より上昇しました。 ISM製造業購買担当者景気指数(4月)

          2023年5月振り返り 米国経済指標

          2023年5月FOMC決定会合

          5月2日から3日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)の決定会合について、要点をまとめます。参加者の意見は分かれていますが、注目すべきポイントとして、2023年のコアインフレ率の予測が3月の予測中央値の3.6から0.2ポイント上昇した3.8となっており、利上げ停止には楽観的な見方はできません。 経済状況について 第1四半期の実質国内総生産(GDP)は緩やかなペースで拡大し、雇用の増加と低い失業率が継続していました。個人消費支出(PCE)の価格指数は上昇し、労働市場は引

          2023年5月FOMC決定会合

          2023年4月CPI 月別項目の推移

          BLS(労働統計局)の季節調整済みデータを使用して、2023年4月までの消費者物価指数(CPI)の項目ごとの月次変化を分析しました。結果として、以下のような結論が得られました。 家庭用食材価格は下落傾向にあります。これは、食料品の価格が徐々に安くなっていることを意味します。 住居費は、ようやく上昇のピークアウト感が現れています。つまり、住宅の費用が上昇するペースが緩やかになり、安定傾向に入っていることを示しています。 外食やアパレル価格はまだ上昇傾向が続いています。これ

          2023年4月CPI 月別項目の推移

          2023年4月米国CPI +4.9% コアCPI +5.5%

          2023年5月10日に、アメリカの消費者物価指数(CPI)が発表されました。以下は主な結果です。 CPIの前年比: +4.9% コアCPI(食品とエネルギーを除く指数)の前年比: +5.5% 今年の3月までCPIの前月比は減少傾向にありましたが、4月に増加しました。この増加の主な要因は、ガソリン価格と中古車・トラックの価格の上昇です。 各カテゴリの年率と3か月平均の年率換算したものを下図に示します。 食料品は直近マイナスに転じています。外食は減少していますが、まだ高

          2023年4月米国CPI +4.9% コアCPI +5.5%

          2023年PCE進捗(3月)

          4/28に発表された3月までのPCE物価指数とFRBの予測について振り返りたいと思います。 FRB(米国連邦準備制度理事会)のミッションは、物価、雇用、そして金融の安定を維持することです。このため、FRBは今年3月の決定会合で、2025年までに景気中立水準である2%まで物価上昇率を引き下げる計画を発表しました。 下記のグラフには、2023年3月までのPCE(個人消費支出物価指数)とCore PCE(個人消費支出物価指数中核となる食品・エネルギーを除く指数)の推移が示されて

          2023年PCE進捗(3月)

          2023年5月3日 FOMC

          政策金利 2023年5月3日のFOMCでは+0.25%の追加利上げが決定され、5.00%-5.25%となりました。 Federal Reserve issues FOMC statement 変化点 「支出や生産は緩やかに増加」から「経済活動は拡大している」へ 雇用は「回復傾向」から「堅調」へ 「目標レンジに向けた今後の上昇」から「長期的なインフレ率2%に向けた追加の金融政策の強化」へ 利上げ・利下げの方針 今後の利上げ・利下げの方針については、明確な決定はされ

          2023年4月振り返り 米国経済指標

          物価 4月12日に発表された消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で5.0%上昇し、コアCPIは同5.6%でした。この数字は、2022年7月に記録した9.1%からは4.1%低下していますが、未だに物価安定の目標である2%より高い水準にあります。 経済 製造業の購買担当者景気指数(PMI)は先月に引き続き50を下回っており、回復には時間を要する見込みです。一方、サービス業は堅調でした。 ISM製造業購買担当者景気指数(3月):46.3 ISM非製造業購買担当者景気指数

          2023年4月振り返り 米国経済指標