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【フリゲ感想】雨夜の山荘で君は惑う

この記事の文字数は約4,600字です!

おはこんにちばんは! 富井サカナです。
皆さん!ミステリーのサウンドノベルはお好きですか?
私は少なくとも自分でも作っちゃうくらいには大好きです!
というわけで今回はファンにはたまらない同ジャンルのゲームです。

とりあえずあまり本作をご存じでない方は、まず以下をご参照下さい!

OP動画で雰囲気を掴んでください!

作品のHPはコチラです!

1.どんなゲーム?

今回紹介したいのは、DELTARTSさんの「雨夜の山荘で君は惑う」です!!

【制作】DELTARTS 様
【制作ツール】ティラノスクリプト
【プレイ時間】全END回収で約3時間
【ジャンル】ミステリー、ホラー
【KW】推理、3Dサウンドノベル、サスペンス、クローズドサークル
【筆者プレイ時期】2021年11月プレイ
【筆者プレイ状況】フルコンプ

【あらすじ】
夏休み、留学から一時帰国した主人公は2人の幼馴染と共に圏外旅行へ出る。宿泊先の山荘で一晩過ごした翌朝、館内で殺人が発生した事を皆は知る。人々は次第に疑心暗鬼になり、事件を解決すべく犯人捜しを始めていくが…。

【一言でいえばどんなゲーム?】
3Dモデリングや動画を駆使した臨場感溢れる本格推理ADVゲーム


2.こんな方に特におススメ!

・クローズドサークルと言う単語に反応する本格ミステリーが好きな人
・往年の人気サウンドノベルのような犯人当てゲームを楽しみたい人
・リアルな3Dモデリングや動画演出に興味がある人

本作は絵にかいたようなクローズドサークルものです。
幼馴染との旅行中に山荘で事件に巻き込まれるという王道パターン。
もちろん事件が起きたら外部からの環境は遮断されますし、
もちろん山荘では次々と殺人事件が発生することになります。

本作は『ザ・犯人は誰だ!』のシーンが存在します。
登場人物のグラフィックが並び、コイツだ!と思う犯人を指名します。
犯人をズバリ当てるか外すかによってストーリーが分岐します。
緊張感のある中で是非推理を炸裂させてください!
また、間違えた場合は直ぐにロードが可能な親切設計です。
「間違えた!じゃあ今度はこっち!」が直ぐにできるので、
純粋にストーリーを楽しみたい方も安心ですよ!!

本作ではキャラクターは昔懐かしいシルエット描写ではなく、
リアルな3Dモデルにて描かれます。表情やポーズの差分もたっぷり。
また、山荘の様々な場所も3Dモデルによって描かれているだけでなく、
自然と動画が組み込まれていたりして非常に臨場感に溢れています。
概要欄で後で知りましたが、自分で収録した効果音なんかもあるらしい!


3.ネタバレなしの紹介

まずはネタバレなしの紹介をここで書きます。

【作品紹介】
HGC2021ノベル部門賞
GC甲子園2021セガ西村ケンサク賞
月間応援賞受賞!
(作者さんのTwitterにより)

様々な賞を受賞されているようです!

【推理ゲー好きよ集え!】
推理ゲー好きはもう問答無用でプレイしてほしいですね。
犯人当てもしっかり考えれば正解できるフェアなものだと思いました。
じっくり考えながらプレイすれば初回で無事解決も夢じゃない!?
推理ゲーの金字塔である某サウンドノベルみたいな雰囲気が味わえました。

【リッチな表現を追求】
推理ゲーはシナリオの重要度が普通のADVと比べても大きいと思いますが、
本作はビジュアル面や演出面のクオリティが非常に高いです。
シナリオ書いた人が作ったの!? 超凄くない?
と思えるような背景・キャラクター・ムービーがゲームを盛り上げます。
3Dキャラクターは某人気デスゲームシリーズみたいな印象を受けました。

というわけで、未プレイの方はここまで。
全体的なクオリティがとても高く推理の難易度はそこまで高くないので、
しかもシステム面が新設設計なので再プレイの負担も大きくないので、
推理ゲー初心者にも安心しできるゲームだと思いました!
という感じですので是非プレイして見てください。


4.ネタバレありの感想

ここからは相当にネタバレを含みます。
プレイする前には読まないでください。

一応直接的な犯人の言及だけは避けますが、
ゲームの特性上ネタバレは絶対に避けるのをお勧めします。
先を読まなくても別に良いのでゲームをプレイしてみてください!

↓ネタバレ記事開始カウントダウン5

↓ネタバレ記事開始カウントダウン4

↓ネタバレ記事開始カウントダウン3

↓ネタバレ記事開始カウントダウン2

↓ネタバレ記事開始カウントダウン1

さて、改めて感想です。
感想というよりも自分向けの備忘録と言った感じかもですね。

ちなみに我らがサカナ探偵は初回プレイで犯人確保!と息巻いた結果、
幼馴染に夜這いを掛けようとして喉を掻っ切られて死んじゃいました!
いや、だってあそこは抜け駆けしていい思いしたいじゃないですか!!

■垂涎のミステリーゲーム

以前に上記のような記事をnoteでもまとめましたが、
私自身「かまいたちの夜」みたいなゲームが好きで割と追い求めています。
でもゴリゴリど真ん中の推理ミステリーゲームってかなりレアなんですよ。
なので、本作の登場は純粋にメッチャ嬉しいですね。

〇王道の舞台設計
舞台設計は人里離れた山荘ということで、もうど真ん中ストライクです。
山荘はミステリ好きが選んだ好きな舞台でベスト5には100%入りますから。
舞台が山荘。天候が悪化して街には逃げられない。
電話線が切れるか電波が入らない。これもう鉄板中の鉄板です。

〇白熱の犯人当て
殺人事件の発生後にアリバイの確認やらあれやこれやを経て、
犯人を指定するシーンが入るのはミステリーゲームの必須条件です!
問答無用でテンションが上がるのでやはり犯人は指定したい!
・犯人指定後の展開で追い選択肢がバンバン出てくる
・犯人指定前の選択肢が間違っていると正解ルートに進めない
・犯人指定後にロードなどが行えずにやり直しがやりにくい
みたいな玄人要素は(恐らく)ないので、初心者もご安心ください!

〇疑心暗鬼になってしまう主人公
ミステリーゲーム名物の「まさかこの人が犯人じゃ?」も実装。
今作の場合幼馴染を疑う展開は確かなかったように思いますが、
ただの良い人であるメグミさんを疑うシーンとかは醍醐味でしたね。
小説ではあまり見ることがない気がしますので、
おどろおどろしいグラフィックがあってこその要素なのかもです。

〇動機も個人的には好き
本作の動機は割と賛否両論ありそうな気がしますが、私は好きです。
感覚としてミステリ好きなほど動機はどうでもよくなる気がします。
東野圭吾の江戸川乱歩賞受賞作『放課後』とかかなりアレですよ。
本作の動機はかなり「かまいたちに夜み」を感じるもので、
これはこれでいいな~。殺人の理由なんてこんなもんよ!と思いました。
なお、被害者が聖人君子じゃない展開もなんかリアルで好きです。


■臨場感溢れる演出
演出面も非常に素晴らしかったと思います。
作者さんのHPを拝見すると「臨場感」は重要なコンセプトのようで、
なるほど、きちんと体現されていらっしゃる!と思いました。

〇3D!実写!効果音!動画!
臨場感については文字でつらつら説明するよりも遊ぶ方が早いです。
というわけで遊んで下さい!もしくはPVなどを見てください!
という話ではあるのですが一応もう少しご紹介します。
上の方でも記載していますが、動画の完成度とかホント凄いなぁ、と。
ゲーム中の印象としては「かまいたちの夜み」というよりも、
「ダンガンロンパみ」を感じるような部分が大きいかもしれません。

なお、個人的には一瞬犯人視点に移り変わる部分では
「コナンみ」も感じました。(全身黒タイツみたいなイメージ)

色んなジャンルの傑作からのいいとこどりをしているのは間違いなさそう。
なお、ゲームの感想に対する作者さんの返信から、
山荘は映画『シャイ〇ング』の影響も受けているそうです。なるほど!
(なるほどとか言いましたが映画も小説も未見だったりします)

〇生首ポロリ
終盤で首なし死体が出現するシーンがあります。
「どうして死体を首なしにするのか」については、
西尾維新さんが斬新なアイデアをかなり前に発表していましたが、
それ以外では基本的にアレが理由に決まってますよね!
というわけで状況は一瞬で認識できましたがその後の演出が良かった!
本作のタグに「ホラー」とあってホラーは違くない?
などと思っていたところに突き刺さるホラーっぷりでしたね。
そういえばデッドエンドも結構ホラーを感じる展開がありました。


■個人的にこれが欲しかった!という点
何か感じた時はきちんと書いておこう、というスタンスです!
今回はジャンル愛の強い個人の戯言という側面もありますし、
いつか「自分が好きな趣味丸出しのアレ!」を自分の手で作りたい!
その備忘録という感じでいくつか書いておきます。

〇キャラクター一覧を参照したかった!
自分の脳で覚えられる人数を少し超えていたため、
できればプロフィールをいつでも確認したかったです。
残念ながらちょっと世代的に上なので3Dの見分けがつきにくい、
ということもあるような気がしないでもないところ。
とはいえ、ゲーム中では参照できませんでしたが、
丁寧な特設サイトがあったのでプレイ中に困ることはなかったです。

〇見取り図はいつでも参照したかった!
ミステリー好きのテンションを無条件に上げる見取り図!
せっかくゲーム中で登場するのであればいつでも見たかったです。
・いつでも見られないからこそ表示された時に真剣に考える
・いつでも見られたら犯人当てが簡単になってしまう
みたいな効果を優先したのかもしれません。

〇いつ誰が何をしていたかを確認したかった!
本作は本格的な推理モノになっているので、
ゲーム中で『何時何分に誰がどうした』が結構細かく描写されます。
なので、できれば時間軸を示したメモみたいなものを参照したかったです。
ちゃんとテキスト表示してるんだから自分でメモれ!はまさにその通り。
自分でメモを取るのをめんどくさがっては名探偵にはなれませんよね。

〇シルエットの方が好きだ!
すみません! 敢えての思いっきり個人の趣味で締めさせて頂きました。
『幼馴染の女の子にストックで殺されたかった』も次点であります(笑)
一方で序盤にどうでもよさそうな選択肢が何度か選べるので、
この点は「かまいたちの夜」っぽい!と純粋に喜びました!


ネタバレ防止緩衝地帯

ネタバレ防止緩衝地帯

ネタバレ防止緩衝地帯

ネタバレ防止緩衝地帯

ネタバレ防止緩衝地帯

ネタバレ防止緩衝地帯


5.おわりに(ネタバレなし)

というわけで「雨夜の山荘で君は惑う」の感想はこれでおしまいです。
実は作者さん、大学生&本作が処女作とのことです。
大学生の処女作でこれですから、マジで末恐ろしいですよ!
そして、次回作の制作にも既に取り掛かっているとのこと!!
遊んで面白かった人はどんどん応援の声を上げてほしいです!
どんどんモチベーションの燃料を投下して頑張ってもらいましょう!!
(就活中とのことですので、是非就活明けに炸裂して頂きたい!)

というわけで今回は既に作品関連のリンクも貼り付けていますので、
最後は自作の宣伝でお別れしたいと思います。

こちらは、なんちゃって本格推理モノサウンドノベルです。


以上、富井サカナでした。


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