大好きなエロゲ（アリスソフト編）
何度かちょくちょく発信したことがありますが、過去の数年間エロゲにたいそうハマっていた時期があります。当時、まだSNSやスマホが全く普及せず、今とはエンタメの形態が大きく異なる頃には『とりあえずＨシーンさえ入れておけばどんな表現も許される土壌がある』『大量の情報感度の高いプレーヤーがいる』『一山当てれば大金が稼げる可能性がある』ということで多くのクリエイターがエロゲ業界に参入し、今振り返ればほんの一時期ですしもはや信じられないかもしれませんが、サブカルの頂点に位置したと言っても過言ではない時期がありました。
で、そんな時期と感受性が豊かな時期がピッタリ合っていたこともあり、こちらも短期間ですがエロゲに深くハマってました。完全に回顧厨的な感じではありますが、当時を懐かしみつつ名作の数々を複数回に亘って振り返りたいと思います！
今回は今もなお現役で活躍する西のアリスソフトについてです！！
はじめに
『エロゲなんて結局紙芝居だ』『ゲームと名乗るのはおこがましい』というような論調のコメントは全盛期の頃から散見されていました。文章を読むのが好きだったので紙芝居ゲーでも十分に楽しめたのですが、確かにゲームを買ってるんだからシナリオだけじゃなくてゲームとして遊んで面白いに越したことはないよな。なんて思っているところに常にそこにいてくれたのが、エロゲ界で面白いゲームを作らせたら右に出るものはいないこのジャンルのチャンピオン、アリスソフトです。女性スタッフがバリバリ活躍していたり、ゲームのあとがきやファンクラブの冊子などで作り手の素顔や関係性が良く分かるのもファンには嬉しかったです。
というわけで、個別に思い入れのあるゲームについて自分が認知した順に語っていきます～。
①鬼畜王ランス
エロゲって半端ない、マジで面白い。とエロゲに触れ始めた初期の頃に感じさせてくれた最たるゲームが本作です。決して一般向けでは発売できないエロ・グロ・ナンセンス・インモラル的なシナリオや世界観が楽しめる傑作はたくさんありましたが、単純にゲームとしてこんな面白いエロゲがあるのかとメチャクチャ感動しました。後にシヴィライゼーション４で感じた時くらいの感動です。小学生の頃から光栄の信長の野望、三国志、南北戦争(!?)なんかを好んで遊んでいたのですが、正直ストーリー性という面では皆無に等しいものでした。光栄ゲーは自分で歴史を勉強して補完した上でゲーム内でも想像を働かせる必要がありましたが、今作はシリーズ初見でも分かりやすいキャラクター性が前面に出ており、オープニングから確固としたストーリー性があるだけでなく、ＳＬＧパートの動かし方でストーリーが分岐していくというのも新鮮でとても感動しました。発売時期を考えると完成度やボリュームは異常と言って良いレベルだと思いますし、販売本数も長いエロゲの歴史で臭作、AIR、FATEなどと並んで恐らくトップクラスだったはずです。今では無料で公式サイトからDLできますので、死ぬまでにはもう一度くらいは遊んでみようかと思います。
こちらを参考にレッツ鬼畜王ライフ！（下記のゲームも遊べるものアリ）
②かえるにょぱにょ～ん
アクションゲームではたまに見る強制スクロール（マリオ３で言うところの１－３ステージ）ですが、ＳＬＧで見たのはこれが初めてだったような気がします。アリスソフトのゲームはドット絵も大きな魅力ですが、その魅力が最大限に現れたゲームでした。それぞれステータスに特徴がある７人くらいの味方キャラがいるのですが、経験値は個別に割り振られるので育てたいキャラを重点的に戦闘に参加させるとかなり育成度合いに差が出ます。なんか３人くらいを重点的に鍛えて使っていたような気がします。キャラクターの見た目は何人か覚えていましたが名前を覚えていたのは「アリエッタ」だけでした。もしかして自分も昔はロリだったのか。。。
なお、エロゲのはずが普通に遊んでた記憶しかなく、エロシーンの記憶が一切ありません。エロゲあるあるです。
③アトラク＝ナクア
ゲーム性の高いゲームを作り続けていたアリスソフトが、「こういう世界観のノベルゲームが好きなんでしょ？」というテンションで作ったと勝手に傍から見て思っているゲームがこちらとなります。今作の魅力は何と言っても女郎蜘蛛である初音のキャラクターだったように思います。クールで残酷ながら関わるものを魅了していくその独特の存在感は他のゲームではお目に掛かれなかった印象です。それにしても当時のアリスソフト。ALICEの館4･5･6に過去作とおまけ作の収録だけでなく、本作と人間狩りと零式という新規作までパッケージしちゃうなんてほんと凄い勢いだったなぁと思います。
④デアボリカ
他のエロゲメーカーと比べて圧倒的に女性スタッフが多いアリスソフトらしいノベルゲーが本作です。基本的にエロゲは男性向けなわけですが、本作の耽美な世界観や輪廻を繰り返しながらお互いを求めあうスケールの大きな純愛っぷりはむしろ女性の方が楽しめるであろうシナリオだった気がします（定かでないですがシナリオ書いたのは女性スタッフだったはずです）。
本作は18禁のゲームはこうでなければという残酷さが前面に出ていて、序盤の皆殺しシーンは厨二病真っ盛りの自分はスクショに撮ってデスクトップ画像にしていたほどです（デビルマンでいうと首から先がわっしょいわっしょいされてるくらいのインパクトがあるシーンでした）。本作は使われている漢字や送り仮名が割と特殊で、アリスソフトと言えば「バカ」を「莫迦」と表記するので有名？ですが、私は本作で初めて認識した記憶があります。
⑤ママトト
アリスらしさ溢れる戦略シミュレーションゲームでした。ゲーム自体はファイヤーエンブレム（実はほぼやったことない！）系のゲームだと思われますが、キャラの配置や各フェーズでの行動など先を見越して指示を与えて各ステージをクリアしていくのが面白かったです。システム面では城の強化のパズルゲームみたいなやつが印象的。本作エロゲだったっけ？ってくらい何もエロの印象がなく、単純にゲームとして面白い一作でした。ゲームジャンルも相まって全体を俯瞰できるような引いたレイアウトでドット絵のキャラはかなり小さめでしたが、MIN-NARAKENさんのグラフィックは個性も際立っていて儚げで素晴らしかったよなぁ、と。今も昔も萌え絵が幅を利かせる中、あれだけ個性を打ち出したうえで極上に絵が上手いというのは素晴らしいです。
⑥ダークロウズ
これぞ調教系エロゲの大本命！と思える素晴らしいゲームでした。自分にSっ気が一切ないので調教ジャンルは全く好みではないのですが、エロ×ゲームという観点で素晴らしいゲームシステムだったと思います。ダイスを使ったランダム性のあるゲームも育成ＳＬＧも特に好きなジャンルであるため、シンプルながら完成されたゲーム性に感動しました。また、アリスソフトと言えばゲーム性、世界観設定、グラフィックと言ったところが売りでエロ要素についてはそれまで一切期待すらしていなかったのですが、本作は販売時点では恐らく存在している全エロゲの中で一番エロかったと思われます。相場を良く理解していなかったアリスソフトが高額の予算設定でオファーを掛けたところ有名声優がキャスティングされたという逸話があり、一般的な知名度もある表舞台で活躍している有名声優さんが本気で熱演していたため、声が良すぎでした。改めてもう一回買っても良いかな、と思っちゃうくらいです。
⑦大悪司
ファンタジー世界を舞台にした鬼畜王ランスの戦後極道版といった趣のゲームです。発売された時期的に鬼畜王ランスほどのインパクトはなかったですが、発売作をほぼプレイしていた身からすると、久々にアリスの大当たり作品が出た！と嬉しくなりました。そうそう、こういうのが遊びたかったんだ！という。ゲームシステムもとても工夫されてますし鬼畜王ランス同様に攻略手順やターン制限などによるシナリオ分岐があるため、光栄ゲームで必ず発生してしまう「序盤から中盤までは超面白いけど敵の勢力を圧倒し始めてからラストまで消化試合になってしまう」が上手く排除されていてラストまで飽きずにプレイできるばかりか、マルチエンドのため何周も夢中で遊べます。周回プレイを促しつつコンプ欲を刺激する登場キャラの「キャラクリ」システムも個人的には大好きな要素でした。主人公がヤクザなので捕らえた女性は風呂に沈めることができます。これで軍資金を増やせるしエロシーンも上手く配置できるという意味でエロゲのシステムとしてはよくできていると思いました。本作屈指の人気キャラ殺っちゃんは登場時点から13歳を明言しているのに、時空を超えて18歳になるルートでは見た目そのままでHシーンOKなんて、どう考えても無茶な設定でした。懐かしい。
⑧超昂天使エスカレイヤー
なんだか結構ゲームとしても面白かった記憶もありつつ、定期的に力を入れているエロ方面もかなり充実しているゲームだった記憶があります。本作はざっくり言うと正義の味方である主人公連中を操って悪の組織を倒すといったゲームなのですが、わざと各敵に負けて行かないとHシーンが回収できない仕様でした。当時は特に気にも留めずに一旦わざと負けてシーン回収していたのですが、よくよく真面目に考えるとゲームとしてどうなんだろうという気がしないでもないです。やっぱり最善プレイとご褒美がリンクしている方がゲームとして健全な気がします。いや、エロゲに健全性を求めても仕方がないのですが。『遺作』では絶妙と思ったのと同じようなベクトル（最適プレイをするとＨシーンほぼ皆無）なのに、受け手の感じ方ってホント勝手だなぁと我ながら思いました。
⑨大番長
大悪司のシステムをほぼそのまま踏襲した地域制圧シミュレーションゲームです。こちらは極道ではなくヤンキー世界の抗争を描いたゲームとなります。そうそう、面白いゲームの続編ってあんまり冒険しないでこんな感じの正統派続編でいいの！こういうのが遊びたいの！と思えるこちらも非常に面白いゲームに仕上がってました。本作が発売された頃はもうエロゲどころかゲームもほぼ卒業していたのですが、アリスソフトの新作だけは唯一遊んでました。そういえば、自作ゲームの『修学旅行～以下略～』を作る際には正統派続編のお手本として本作をイメージしていたのと、『市立タイマン学園』を作っている最中、ヤンキーノリは若干参考にしたかもしれません。そう考えると、現時点で自分のゲーム制作に多大な影響を与えている作品なのかもです。
おわりに
ここまでで上げたゲームは特に思い入れや面白かった印象が強いゲームになります。アリスソフト作品で他にプレイしたゲームで言えば、例えば以下となります。
DALK
闘剣都市Ⅱ
王道勇者
守り神様
PERSIOM
夜が来る！
Only you -リ・クルス-
ぷろすちゅーでんとＧ
AmbivalenZ ‐二律背反‐
超昂閃忍ハルカ
戦国ランス
大帝国やランス10は名作として非常に名高いですがタイミング悪く遊べていないのと、戦国ランスは一応遊んだもののシステムがあまりハマらなかったです。あとはランスシリーズは館の収録などでそこそこプレイしています。
以上、富井サカナでした。
次回、自分の中では永遠の三本柱。リーフ編でお会いしましょう！！
👇感想の中で触れた自作ゲームが全て無料で遊べます！👇
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？