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【フリゲ感想】まじなう乙女はオモイゴトに焦がれるIF

この記事の文字数は約4,200字です!

おはこんにちばんは! 富井サカナです。
今回はゲーム性が高く、シナリオ構成も素晴らしく、
ミステリ要素溢れる一作のご紹介となります。

1.どんなゲーム?

今回紹介したいのは、にゅ~くえいんとさんの「まじなう乙女はオモイゴトに焦がれるIF」です!!

【制作】にゅ~くえいんと 様
【制作ツール】ティラノスクリプト
【プレイ時間】短編モード:15分程度 長編モード:2~3時間
【ジャンル】王子様×謎解き 王子様体験シミュレーション
【KW】謎解き、推理、王子様、ファンタジー、GL、百合、ヤンデレ
【エンド数】全11種(トゥルー1、アナザー1、グッド1、ノーマル2)
【筆者プレイ時期】2023年1月にプレイ
【筆者プレイ状況】フルコンプ
【特記事項】「まじなう乙女はオモイゴトに焦がれる」のスピンオフ作
【公式サイト】以下から攻略情報が多数見られます

【あらすじ】
「最後の謎は王子様には解けない――?」
王子様と呼ばれるに相応しい容姿と、高潔な精神を併せ持った青髪の少女。
彼女は全ての記憶を失った記憶喪失状態。
おまじないのお店の店主オフィリアと協力して記憶を取り戻そうとするものの、思いもよらない真実が次々と明らかになっていく。
青髪の少女の正体は王子様か。それとも――?

【一言でいえばどんなゲーム?】
王子様系少女の超王子様っぷりと高いゲーム性が楽しめる謎解きゲーム

👆情報収集についての解説動画があるので、これで雰囲気が分かります!


2.こんな方に特におススメ!

・一般的なノベルゲームだと少し物足りないと思ってしまう人
本作はADVですが、読み進めて選択肢を選ぶだけではクリアできません。お店を訪れるお客様との会話を深堀して情報を収集する必要があります。この情報収集モードに慣れるまでには若干の時間を要しましたが、慣れるととても楽しくなってきます。ゲームシステムがシナリオとしっかりリンクしているのが非常に嬉しいところです。きちんとゲームのクリアまでプレイすればそのシステムの完成度の高さに驚くかと思います。


・謎解きやミステリなどが大好物な人
情報を集めただけではクリアすることができず、プレイヤー自身も推理して適切な文字入力を行わないと本作はクリアできません。それまでにたくさんのお客様から得た断片的な情報を集めて推理する必要がありますが、難易度は適切ですし真相に向かう流れもとても自然でかなり気持ち良いです。


・超王子様系女子の言動がたまらない人
主人公の一人であるぺティアは美形な少女ですが、言動がもう完璧に王子様のそれです。スイッチが入った時は特に堂に入っている感があり、王子様ムーブの数々は非常に絵になりました。特にナチュラルに可憐なおフィリアとのやりとりに触発された腐女子なお客様たちの妄想シリーズはご褒美以外の何物でもなかったです。



3.ネタバレなしの感想

ここではネタバレなしの感想を記載します。
ノベコレでの私の感想+補足という形にします。

👇こちらはノベコレでの私の各編の感想へのリンクです
ゲームのプレイ・DLページへのリンクを兼ねています

とても楽しめたので毎度のようにnoteでの紹介行きだわ~ということで感想の方は例によってやや控えめです。また、本作は謎解きゲーなのでネタバレを配慮すると極力核心に触れるところは書かない方が良いよなぁ、ということもあり感想は短くなりました。

〇長編モードが断然おススメ!!
1点声を大にして言いたいこととしては、ぜひ長編モードで遊んで欲しい!ということです。フェス参加1作目で長編だと手に取ってもらえる可能性が小さめになってしまうのは間違いないと思いますが、短編モードのみをプレイしてプレイした気になられてしまうと非常にもったいないと思いました。短編モードはストーリーの要点を短縮したものではなく、シナリオ自体が全くの別物になります。本作のキモである情報収集+謎解きの面白さも全く味わえません。また、個人的な印象としては短編モードを遊んだ後に「よし、長編もやってみよう」と思える流れでもないように感じたので、やはり断然長編モードがおススメです。プレイしたら面白いので是非手に取って欲しいですね!

〇システム周りの完成度が超高い!!
なんだか凝ったシステムを導入しているけど動作とか大丈夫かな?と要らぬ心配をしておりましたが、挙動については何一つ不具合めいたものがありませんでした。これには脅威の新人だ!と驚きましたが、作者さんが制作歴が長くて元々吉里吉里使いの方だったと知って納得しました。(吉里吉里、ちょっとしか触れていませんがティラノより全然難しいですもんね。。。)
制作者でないとピンとこない話かも知れませんが、フラグ周りも割と複雑な部類ですしシナリオジャンプなども頻繁にあるシステムなのに動作は快適でミス全然ないので心底凄いな~と思いました。

〇過去に見たことがないほどの攻略情報の充実+配慮具合!
攻略に行き詰ったら是非👇を覗いてみてください。ヒントはかなり小出しにしてくれる親切仕様なので、ある程度参照してもゲームの面白さは損なわれません!この段階的なヒントは物凄くプレイヤー目線だと思えるのと、きっちり作った謎解きゲームの面白さを損なわせてたまるかという気概のようなものも感じて素晴らしいと思いました。


というわけでネタバレなしの感想はここまでです。
興味を持った方は是非是非レッツプレイでございます!!



4.ネタバレありの感想

というわけでここからは完全にネタバレを含みます。
ズバリ真相の話はここでもしないように心がけますが、未プレイ状態で見てしまうと多少面白さが損なわれる可能性がありますのでご注意ください。


↓ネタバレ記事開始カウントダウン5

↓ネタバレ記事開始カウントダウン4

↓ネタバレ記事開始カウントダウン3

↓ネタバレ記事開始カウントダウン2

↓ネタバレ記事開始カウントダウン1

■王子様の正体について

ぺティアの正体についての推測が二転三転するのは遊んでいて面白かったです。シナリオの肝に忘れてしまった自分の正体を思い出すという目的があり、お店で情報収集をして推理するという手段に加えて、ミスリードしようとする存在がいるおかげでプレイヤーとしての自分も翻弄される感覚が味わえました。お客様もそれぞれ断片情報からのちょっとした推理みたいな話をするので明確な事実をちゃんと切り分けて認識しないといけませんが、そのあたりはシステム上で情報を整理してくれるのでプレイヤー側にはノンストレスなのも程よいバランスだったと思います!


■最後の謎について

最期の謎に関してはかなり難易度が低めだったように思いました。王子様の正体が分かればその後のシナリオを読めばすぐにピンとくると思います。ただ、こういうのって意外とピンとこない人も多かったりする(簡単でもなぜか全くピンとこないようなことは自分含めありうる)ので、おまけなどでヒントを散りばめているのは良い配慮だと思いました。また、謎解きとしてどうこうというより、設定そのものとやや複雑な真実を分かりやすく提示できていて素晴らしいと感じました。真相にたどり着くまで話が二転三転するのは気持ち良く、伏線としての矛盾もちょうどいい具合に目立たないところに置いてあって良かったです。シナリオのラストの部分の入口をあの地点に置くというのも本作のゲームシステムを効果的に活用してあって感動しました。


■ちょっと気になった点

何か感じた時はきちんと書いておこう、というスタンスです!
そもそも個人的には全体的にメチャクチャいいな!と思うほど、
気になる点が気になったりするんですよね。(自分だけ?)

〇文字サイズが小さめかも
個人的には全く気にならずにむしろ好きなのですが、少しテキスト以外の文字情報が判別しにくいような気がしました。コンフィグ系のボタンはまだしも、本作において重要な①調査メモ確認②ステータス確認③クイックセーブ・ロード④カットイン用のピンク・青ボタン⑤調査メモ確認時の情報あたりはもう少し大きめに表示した方が良い気がしました。私は基本的にPCでしかプレイしないのですが、昨今では半分以上を占めると噂のスマホプレイ勢には相当厳しいように感じます。余計なお世話ですが、せっかくよくできたゲームなので少しもったいないようにも感じました。

〇情報収集モードで戻りたい
※クイックセーブ&ロードのおかげでタイムロスは全く発生しません
(念のため)
おまけのコンプまでやり込もうと思うと情報収集モードでの空振り(情報得られず)は相当回数発生することになるはずですが、空振りの際は情報収集モードの先頭まで戻ってしまいます。2階層目以降を調べている時には割とタイムロスが激しいです。現状でもクイックセーブ・ロードを活用すれば効率的に総当たり気味で情報収集を行えるのですが、作業的にならないでもう少し集中・吟味しながらお客様との会話でのツッコミどころを探すために、会話のやりとりは遡れるようになっているとより嬉しかったです。端的に言うと逆〇裁判に慣れているので同様のシステムだと有難かった、という感じでしょうか。作者様のスクリプトレベルが高く実装は余裕だと感じたので、余計なことをつい思ってしまいました。ただ、人の話が巻き戻せるってどうなの?という気もするのでただの好き好きかもですね。


ネタバレ防止緩衝地帯

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ネタバレ防止緩衝地帯

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5.おわりに

というわけで「まじなう乙女はオモイゴトに焦がれるIF」の感想はこれでおしまいです。

本作のサムネの数々を拝見した瞬間に面白そうなゲーム探索アンテナがビビっと反応しましたが、予想以上に面白かったです。やはりサムネは大事だな!と改めて感じた次第です。

作者さんは制作情報を高頻度で発信しておりますし、ゲーム本編の制作(移植?)も盛んに行われているようなので今後の作品もとても楽しみにしております!

👆こちらが作者さんのCi-enページとなります。


以上、富井サカナでした。


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