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ゲームモデルの作り方:13の行動(基礎編)〜行動4 〜セットオフェンス⑦〜


ここまで、ゲームモデルの組織的攻撃における「行動」の3つ、「ボール出し」「前進」「ダイレクトプレー」を説明してきた。

今回は、ゾーン3における「セットオフェンス」について説明する。
「セットオフェンス」とはバスケットボールのオフェンス用語である。

※ 各プレーヤーがあらかじめチームで決められた動きや位置に関する約束事に従って展開するオフェンスのこと。

スペインでは、ゾーン3で展開されるオフェンスのことをFinalizaciones と言う(カウンターアタック、ダイレクトプレーを除く)。

「集団プレー(13の行動)」を考案した1人であり、コーチングコースで「集団プレー」の授業を担当していたセサル先生は:

「Finalizacionesとは、シュート(フィニッシュ)のことではない。これは、ゾーン3でオフェンスに参加している選手の配置と動きである」

と説明した。

私たちスペインサッカーコーチングコースの生徒の多くは、Finalizacionesをシュート(フィニッシュ)だと思っていたからだ。

お気づきの方も多いと思うが、現代の組織的攻撃(ゾーン1:ボール出し ゾーン2:前進 ゾーン3:セットオフェンス)には、3つのゾーンにおいて、少なくとも3種類の組織的な攻撃の配置が存在する。また、これは、「組織的守備」においても、3つのゾーンで3種類の組織的な守備の配置が存在することを意味する。


1. 行動4:セットオフェンス

ファイナルゾーンのプレー定義:
ボールがファイナルゾーン(ゾーン3)にある時の、攻撃に参加している選手の配置と動き。


2. 考慮するファクター


3. 攻撃の組織構造

攻撃の組織構造の定義:
プレーの前進を容易にし、ボールを受ける選手がコンドゥクシオンをするのが有利になるように調整し、ライン間バランスを維持する目的でチームが採用する集団のポジショニングである。

「攻撃の組織構造」については、「行動1:ボール出し」の章で説明したので、ここでは省略させていただく。


4. 基準/キーファクター

「攻撃の組織構造」は決まっているので、「セットオフェンス」の考慮するファクターである「組織的攻撃の集団アクション」と「組織的攻撃の補償アクション」の基準/キーファクターを決める。

5. 組織的攻撃の集団アクション

定義:
攻撃しながらゲームのさまざまなプレーの状況を最適に解決するために、チームのメンバーとその文脈の間の相互作用から生じる個々のおよび/または集合的な集団アクション。


6. 組織的攻撃の補償アクション

定義:
ボールポゼッションを失った場合、カウンターアタックを避ける良い配置を取ることを目的とした、ボールポゼッションをしているチームによって実行される個々のおよび/または集合的な集団アクション。

ここで、初めて、「考慮するファクター」の中に、「組織的攻撃の補償アクション」が登場する。そして、「組織的攻撃の補償アクション」には「オフェンシブ・ポジションのマーク」と言うのがある。


7. オフェンシブ・ポジションのマーク

定義:
自チームがボールポゼッションをしている時に、相手チームの守備のアクションに参加しないで、オフェンシブ・ポジションに残っている相手選手をマークし、コントールするアクションである。
一般的な基準/キーファクター
・攻撃側の守備的な選手がオフェンシブ・ポジションの選手をマークする。
・数的優位の維持に努める。

なぜ、この行動4:「セットオフェンス」において、「組織的攻撃の補償アクション」が必要かと言うと、上記の定義にあるように、ボールポゼッションを失った場合、「セットオフェンス」は通常、ゾーン3(相手コート)深くまで、ボールを前進させているので、自陣に大きなスペースを残している。

もし、相手にボールを取り戻された瞬間、相手の攻撃の起点である「オフェンシブ・ポジション」の選手が、ハーフライン付近に残っていてフリーである場合、その「オフェンシブ・ポジション」の選手を起点とした、鋭い「カウンターアタック」を受けることが予想される。

オフェンス側が、ボールをゾーン3まで前進させた場合は、相手の「カウンターアタック」を未然に防ぐために、相手の「オフェンシブ・ポジション」の選手を、DFラインに残っている選手(通常、CB、SB、ピボーテなど)が、あらかじめ監視し、マークをする「オフェンシブ・ポジションのマーク」をしなければならない。

オフェンス側がボールを失った瞬間、相手の「オフェンシブ・ポジション」の選手をマークして、相手の「カウンターアタック」の攻撃の起点を作らせない、相手の動きをコントールしなければならない。

このように、もしもの場合に備えて、素早い「守備への切り換え」をするために、「セットオフェンス」時に、予測をして準備してプレーをしなければならない。


8. ゲームモデル作り:セットオフェンス (4-3-3システム)

ファイナルゾーンで行われる「セットオフェンス」の特徴として、基本的にDFライン、MFラインで数的優位であることが多く、FWラインでは数的不利である。

しかし、例えば、グアルディオラのチームはFWラインで数的同数、できれば数的優位を作り出そうとしている。

ゾーン3(ファイナルゾーン)の目的は、シュートをすることである。そのために選手は、できる限り速く動く必要がある。


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よろしくお願いします。

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スペインサッカーコーチングライセンス・レベル3(S級相当)取得。2016-2017シーズン CF Badalona (2部B)で試合分析を担当。FC バルセロナアカデミー品川大井町校でコーディネーター兼コーチ。フットボリスタ・ラボ。浜辺健太フットボールラボ。
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