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新卒エンジニア就活ガイド【メガベン、外資を目指せ】

こんにちは、サカモトです。私が新卒エンジニアとしてキャリアをスタートさせたのは2010年代中盤になりますが、ソフトウェアエンジニアに限って言えば、あの頃は新御三家(DeNA、サイバーエージェント、GREE)と呼ばれるメガベンチャーがこぞって新卒エンジニアの年収を上げてきており、人気だったのを覚えています(なおGREEはコンプガチャ問題で徐々にDeNA、サイバーエージェントに人気で遅れを取っていました)。

現代のエンジニア就活でいうとあの頃より更に選択肢が増えて、メガベンチャー・SIer/ITコンサル・DXを目指す日系企業など様々な企業が新卒で優秀なエンジニアを獲得しようと躍起になってます。その中でもソフトウェアエンジニア職にフォーカスして記事を書いていきます。


この記事を書いている人と情報ソース

とある外資テックでソフトウェアエンジニアをやっています。この記事のソースはメガベンチャー内定を獲得した学生数名とその周りの動向を取材+私の昔の経験などを元にかかれています。

面接体験のnoteや

エンジニアの副業に関するnoteを書いていたりします。

またメガベン挑戦する人を応援するnoteも書いてます。

またテック企業面接対策コンテンツプラットフォームのInterviewCatを運営しています。新卒就活にも役に立つ内容が書いているので是非ご覧ください。

この記事を読むのにオススメの方

  • 新卒でメガベンの(+ 外資)ソフトウェアエンジニアになりたい方

  • 2022/2023年卒の学生エンジニアの興味や動向を知りたい方

  • メガベン各社の面接プロセスを知りたい方

人気企業について

人気企業の動向は各大学で少し異なっている部分があります。東大のようなトップ高学歴の情報理工の学生の中では何より外資テック(Google / Amazon / Indeed)+ PFN等が最も行きたい企業。中でもGoogleはやはり特別で、ここを第一に目指している方が多いようです。しかし、これらの新卒エンジニアの人数を全員合わせても100人に満たないので非常に狭き門となっております。サカモトとしては新卒でこのような会社に入社できれば何も言うことはないですが、将来的に中途でこれらの企業を目指す事を考えてファーストキャリアを選ぶべきだと思います。

他の旧帝大や早慶だと外資テックへの熱は少し落ちて、メガベンチャーを目指す方が多くなっています。中でもメルカリLINEは人気で入社難易度も高くLINEのコーディング試験はべらぼーに難しくAtCoderで言えばD-Eの難易度の問題と出されたという報告があります。メルカリは何より年収が高く700万円超でオファーを貰った例もあるそうです。

そこより少し人気度が下がるとサイバーエージェントヤフーDeNA、リクルート、楽天。サイバーエージェントは社風が良いという声を良く聞きます。採用活動に力を入れているのが分かりますね。

その他には、Sansan、マネーフォワード、クックパッド、DMM、freee、ビズリーチなどもエンジニアの新卒就活ではよく受ける企業ですが最大手のメガベンよりは人気度が少し落ちる印象。しかし、これらの企業では年収600万円超えのオファーが出た例もあり、優秀な学生エンジニアには大手のメガベンより年収を出すケースがあります。サカモトとしては時間が許されるなら、とりあえず全部受けてみて良いオファーを獲得する事を狙ってみるのもありなのではないか?と考えています。

またSIer/ITコンサル(NRI、NTTデータ、アクセンチュア等)に関してはメガベンを受ける学生とは被っていないように思います。学生からバリバリエンジニアをやってた人は何より手を動かしたい傾向があり、手を動かす経験を確約されるか分からない企業へはガチャ要素があると感じて、受けない傾向が見られます。しかしAWSなどの新卒から高給外資となると、年収を取ってソフトウェアエンジニア職でなくとも目指すパターンはあるそうです。クラウドサポートで年収700万円後半。ソリューションアーキテクトだと年収1000万円近いオファーが出る事もあるとか。

テック企業に入るには?

まず最初にやるべき事は面接で話せるエンジニアリング関連のネタを作る事。外資やLINEなどは難しいコーディング面接を課すのですが、とにかく共通して言えることは面接のネタを作る事です。それには実務経験を得るしかありません。長期インターンに参加するが最も有効な手段ですが、難しい場合は最悪短期インターンには参加しましょう。

修士の学生は卒論ネタがあるのでまだ良いかもしれませんが、学士では授業以外で話せるネタなどぼーっと学生生活を過ごしてるだけでは得ることが出来ないわけです。注意点として研究ネタというのは往々にして全く知らない分野の人に対して説明するのが非常に難易度が高く面接官にあなたの凄さが伝わらないまま終わってしまう可能性はあります。もしネタとして話そうと思ってる場合は猫でも分かるようなレベルに噛み砕いて説明できる練習をしておきましょう。

個人プロジェクトをやってる方は非常に筋が良いと思います。注意点としてプログラミングスクールなどで作成したプロジェクトでは効果が少し弱い事を理解した方が良いです。メガベンを始めとする自社開発企業は”やらされた”経験より、”自分の意志でやった”経験の方を重要視するからです。授業ネタが使いにくいのもこのためです。自分の意志でやった経験であれば堂々と語って下さい。

長期インターン(アルバイト)についてもう少し語っていきます。サカモトは大学一年生の頃にWindowsアプリケーションを開発するアルバイトを始めました。あの頃を振り返るとC言語をまだ授業で始めたばかりでプログラミングおもしれーなこれ将来仕事にしたいぜと考えていましたね。この会社は研修プログラムが整っており学生エンジニアを大量に受け入れる体制が整っていました。研修プログラムを突破しないとクビという厳しい環境なのですが、ここでサバイブした事が何より今日のサカモトに繋がっていると思います。長期インターンの利点として、

  • 現役エンジニア社員からメンタリングを受けられる

  • チーム開発が出来る

  • 持続可能なソフトウェア開発の手法を学べる

  • コードに触れる時間を圧倒的に確保する事ができる

特に持続可能なソフトウェア開発の手法を学べる点は非常に大事です。有名なSoftware Engineering at Googleにこのような引用があります。

“Software engineering” differs from “programming” in dimensionality: programming is about producing code. Software engineering extends that to include the maintenance of that code for its useful life span.

Software Engineering at Google

「ソフトウェアエンジニアリング」は「プログラミング」そもそも違うという事を理解しなくてはいけません。プログラミングはコードを作成することですが、ソフトウェアエンジニアリングはそのコードを耐用年数まで維持するように拡張し続ける事なのです。学生が授業でこなす課題というのはせいぜい数週間程度のライフタイムのソフトウェアです。しかし社会人になった途端にプログラミングではなくソフトウェアエンジニアリングを行い、持続可能なソフトウェアの開発を要求されるわけです。長期インターンではこの手法を学ぶ事ができます。他の学生と差をつけたいなら絶対に長期インターンに行きましょう

メガベンの面接プロセスについて

外資に関しては割愛します。興味あるかたはKeisukeさんの記事を読みましょう。

典型的な面接の流れは

  1. オンラインコーディングテスト or 宿題

  2. 現場のエンジニアと技術面接(レジュメ深堀り、宿題やオンラインコーディングの振り返り、簡易的なシステムデザイン)

  3. マネジメントレイヤーとの面接

オンラインコーディングテストはTrackのサービスが導入されている事が多くなっています。Sansanなどをはじめとする企業はこちらを導入しています。また、リクルートはWeb APIを作るというかなり重めな実装を要求され、宿題の形式を取っている企業はPFNやメルカリ(ML系)などが挙げられます。日系企業では外資のようなコーディング面接はない企業が多く、サイバーエージェントに至っては選考中に一度もコードを書かなかったという例も報告されています。

多くの学生エンジニアに勘違いしてほしくない事として、ソフトスキルは非常に大事であると知っておきましょう。特にメガベンのような自社開発系の企業はサービスをグロースさせていける人材なのか?チームワークできるのか?というメンタル部分を良く見てきます。実力や経験があるにも関わらず、この部分で落ちるのは非常に勿体ないので注意しましょう。

新卒エンジニアの就活ロードマップ

ここからはメガベンや外資などのテック企業に新卒入社するための具体的なロードマップについて語っていきます。

1. プログラミングを勉強する

授業でやってる人は問題ありません。文系などの方はprogateUdemyでプログラミングの基礎を学んで下さい。Web開発ではPHPやRuby等のプログラミング言語がスタートアップでは採用されるパターンが多いです。特に理由がない場合はこれら2つの言語どちらかから始めると、長期インターンに繋げやすいと思います。一度一つのプログラミング言語に慣れるとその他の学習コストが小さくなるので、どのプログラミング言語を最初に学ぶべきか?は挫折しないものを選んで下さいという方が近い表現ですね。

2. スタートアップor中小企業の長期インターンに参加

できれば何か動くものを作って長期インターンの面接に臨みましょう。アプリケーションは正直何でも良いです。一通りCRUDが出来てさえいれば問題ありません。大事な点として

  1.  成長意欲を見せる事

  2. 自分の作ったものくらいは深く語れるようにしておく事

  3. 何故この技術を選んだ?を語れる準備をする事

成長意欲を見せるという事は口で「俺は最強のエンジニアになりたいです」と言う事ではありません。面接官は言葉より行動であなたを評価します。何もプログラミングやってない人が「エンジニアになりたいです。ここで働かせて下さい!」と言ってきたらどう感じるでしょうか?少なくとも面接に臨む前には何か開発して成果物見せられる準備をしましょう。インターンの学生に高クオリティなアプリケーションなどは要求はしないです。安心して下さい。

3. メガベンの短期or長期インターンに参加

長期インターンを通じてあなたは随分と成長しているはずです。希望する企業のインターンに参加する事を強くオススメします。何故ならインターンから直接内定を貰うパターンは往々にしてあります。私も大学にいた頃メガベンの夏の長期インターンに参加し、秋には内定が出ていました(結局行かなかったのですが)。早めに内定を持つことは精神衛生上メリットしかありません。無闇矢鱈に企業に応募せずともよくなり本当に行きたい企業にのみ本選考に臨めます。

選考では前述したように最初にオンラインのコーディングテストがある可能性が大なのでコンピュータサイエンスに関するコーディングテストの対策は必ず行って下さい。AtCoderは非常に良いサービスです。茶色くらいを目指す事で十分コーディングテストを突破できると思います。しかしAtCoderは速度を意識するあまりマクロなどを使って可読性を無視したコーディングに慣れてしまい変な癖が付く可能性があります。競技プログラミングの世界の常識は実世界とは違うので、コーディングテストでは間違ってもREPマクロなどを使わないように注意して下さい。

面接に臨む対策はスタートアップor中小企業の長期インターンに参加する場合と特に変わりません。学生らしく明るくポテンシャルがある事を示すように行動しましょう。

またインターン先を探す方法ですが魔法のスプレッドシートが便利です。各社インターンの情報が細かに書かれています。

魔法のスプレッドシート

4. 本選考

ここまで長期インターンや短期インターンで培った経験(+研究ネタ)を元に本選考に臨みましょう。ここまでこのロードマップを忠実に辿った人は優位に選考を進めるはずです。各社の年収を知りたい場合には是非OpenSalaryを活用して下さい。リアルな年収情報が投稿されています。

もう一つ面接のTipsを話すと面接官とは楽しく話す事を意識しましょう。エンジニアというのは技術オタクです。面接官とあなたの共通話題を探しオタクのように語り合って下さい。面接というのはあなたを評価する場ですが、一緒に働いてみたい仲間を探すプロセスなのです。誰だって気の合う仲間と働いてみたいですよね。就活ではコミュニケーション力とよく言われますが、仲良くできるか?ここに注目して面接に臨みましょう。

面接は時の運な事もありますが、就活では是非ソフトウェアエンジニアを目指す仲間を探して下さい。彼らと情報共有する事で自分の知らない良い企業に巡り会える可能性もあります。幸運を祈ります。Good Luck!!

まとめ

  • Googleなどの外資は一部トップ高学歴には人気だが、大多数はメガベン

  • 新卒エンジニア就活はインターンが鍵、早めに実務経験(チーム開発)を積んで実力と面接ネタを作ろう

  • メガベンの選考はオンラインコーディングテストや宿題が出されるので対策しよう

参考URL

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