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生活は終わらない ~都知事選終了後の感想~

 東京都知事選が終わりました。
 でも僕たちの生活はずっと終わりません。

 本稿は今回の都知事選の感想を交えながら、「投票質」を上げるために必要なことを考えていきたいと思います。

 以前このような記事を書きました。 
 こちらも併せてお読みいただけますと、本稿がよりわかりやすくなるかと思います。

 今回の「投票率」は60.62%だったらしく、前回の2020年投票率55.00%から5.62%上がったそうです。

 投票率が上がったことは素直に嬉しいことです。
 関心の高さがうかがえます。

小池百合子氏 2,918,015票
石丸伸二氏 1,658,363票
蓮舫氏 1,283,262票
田母神俊雄氏 267,699票

2024年7月7日投開票得票数上位4名

 都知事選は現職候補が有利と言われているそうで、大方の予想通り小池氏の続投となりました。
 僕は3期目続投を阻止という理由で蓮舫氏に投票しました。

 石丸伸二氏と蓮舫氏の票数を合わせた数が小池氏を上回っていることからもわかるように、今回の都知事選は「小池氏の信を問う投票」「多数の候補者により票を食い合った」ということがわかると思います。

 ■小池氏の8年間の仕事ぶりや公約の達成度を問う選挙

 投票した有権者の過半数が小池氏にNOを突き付ける結果となりました。
 一方ですべての自治体で小池氏が1位の票数を獲得しており、選挙戦としての盤石の強さを発揮した形となりました。

【参照記事】小池百合子氏、石丸伸二氏、蓮舫氏 3人はどの自治体で多く票を得たのか? 東京都知事選のデータを読む:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

 街頭演説の回数は小池氏約10回に対し石丸伸二氏約220回と、石丸氏の地道な活動が2位という結果を導いたようです。
 小池氏の街頭演説では「辞めろコール」が飛び交ったようで、こうした行動が逆に小池氏を後押ししたのではないかと考えられます。
 つまり「仕事が出来なくても嫌われてても、私だけは支えてあげる」という感性を持つ層を刺激したのではないか、という仮説です。
 また「辞めろ」と叫ぶ人=やばい人、やばい人の候補者は応援したくない、という思考が働いた可能性もあります。
(もちろん蓮舫氏を応援する政党が投票数に及ぼした影響も大きいでしょう)

 選挙では、政治的能力の劣った人が有能な人に勝つ場合があります。
 有権者の中には感情面への訴えが投票動機となる人も多いようなのです。

 また、名前と顔を知っている人に投票する傾向にあるとも言われています。 

 つまり「小池氏に信を問う」有権者が増えた一方で、感情面で小池氏を応援する人もいたのだろうと予想します。

 ■「投票率」と「投票質」を上げよう

 個人的には「投票率」と「投票質」が重要だと思っています。
 「投票質」というのは造語です。
 投票する人の政治を読み解く力、社会観、公平性など様々な要素を含みます。
 わかりやすく分けると「誰でも一緒だろ」という人は「投票質」が低く、「我々の税金の再分配が社会の幸福へとつながっているか」を基準にしている人は「投票質」が高い、というような感じです。

 「投票率」だけを上げることに固執すると、刺激的でわかりやすい選挙戦術にあっさり誘因されます。
 それこそ公約を達成しなくても当選する、というような。

 様々な意見を聴いて、立候補者の発言も聴いて、その上でより良い候補者に投票する。
 これしかありません。

 この流れで行くと投票率は上がっていくことでしょう。
 ですが質が上がらなければ現職知事が勝ち続け、現政権が存続し続けます。
 「名前知ってる人に入れよ」という投票質の低い行動をしないためには何が必要でしょうか。

 ■何が幸せかを自分に問う

 結局自分の幸せを基準に考えるのが一番わかりやすいかと思います。

 あなたは今幸せですか?
 この先も幸せでいられそうですか?
 もし幸せではないと感じたり、未来に不安を感じるとしたら、現在の社会システムが壊れているせいかも知れません。

 選挙が終わっても我々の生活は終わりません。
 ずっと続いていきます。
 ずっと続いていくこの生活がどうすれば良くなるのか。
 そこには我々が関わっている政治がとても大きく影響しています。

 幸せ=生活の向上=政治の質の向上

 投票の質を上げて政治を良くしていきましょう。

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