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マーケットお買い物コレクション

さて、
前回の記事ではちょっとおカタく終わってしまいましたが
注目のスーパーマーケット「光復地区ショッピングセンター」にて
ワタシもせっかくお買い物いたしましたので
そこでいろいろ販売されている日用品たちのごく一部を
ここでザザッと一挙にご紹介。

今回は小見出し段落分けなしでベタ打ちしますね。
写真がメインになるので、流し読みしていただければ。


まずはいきなりマニアックですが、
トイレットペーパー(笑)

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「위생종이(ウィセンチョンイ)=衛生紙」と書いてありますよ。
朝鮮語でトイレットペーパーの意味。
これ、韓国では「화장지(ファジャンチ)=化粧紙」と言うんですが
北朝鮮と韓国とのトイレの呼び方の違いが表れてます。

韓国でトイレは「화장실(ファジャンシル)=化粧室」、
北朝鮮では「위생실(ウィセンシル)=衛生室」と呼びます。
「紙」の単語も違いますね。
「종이(チョンイ)」は「紙」を表す固有語で、
一方「지(チ)」は、単純に漢字「紙」の音読みです。

韓国では漢字でできてる単語の多くはけっこうそのまま
音読みで当ててしまっちゃってるんですが
北朝鮮では漢字語も「外来語」という考えからか
かなり律儀に多くを元来の朝鮮の言葉に言い換えるので
多少韓国語がわかると思って行ってもなかなか手ごわいです。
例えば駅の「入場券」なんかも
韓国ではそのまま「입장권(イムジャンクォン=入場券)」ですが
北朝鮮だと「나들표(ナドゥルピョ)=出入りするきっぷ」と
ぜんぜん違う単語になってしまうんですよ。

おっと、ムダ知識はこのへんにして。

こちらのトイレットペーパーの紙質は
そうですね、やわらかい「わら半紙」ってとこでしょうか。
ゴワゴワではありませんがいかにも再生紙な手触り。
あまりきつく拭くとおシリが…って感じですね。
それはそうと、生産日が手書きってのが驚き。

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むっちゃ手作業ですよねw


ただ、隣にはもっと上質なペーパーもありましたよ。

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こちらの紙質はもう日本のものと遜色ないレベルです。
パッケージも華やかなビニール仕様でワンランク上の装い。

ちなみにお値段は実勢価格で、
先の安いほうが日本円でおおよそ25円くらい。
こちらは約70円でほほ3倍。おお、ネ〇アより高い。
なお余談ですが、あえて「公式レート」で換算すると
3,000円近くにもなります。トイレットペーパーが!(笑)
いかに公式と実勢とでレートが離れているかですね。

しょっぱなからトイレネタかよ、と思われるでしょうが
いやトイレットペーパーを侮ってはいけない。
これは基本的に世界中だいたい同じ規格で存在し、
その価格、品質などは
市民生活の一種のバロメーターだと思うんですよ。
ワタシは海外へ行くとよくトイレットペーパー見ますww


お次は紙つながり(?)で学習用ノートを見てみましょう。
いちばんベーシックなタイプがこれ。

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表紙は白いんですが中身は正真正銘の「わら半紙」。
昔の小学校のプリントみたいな感じです。
なんせ製造元が「労働新聞社再生紙工場」ですからね。

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明らかに新聞の再生紙100%です。
学習用のノートなので長期保存するわけじゃないしと
徹底的に割り切ったエコな考え方なんでしょうか(笑)
おっちゃんには懐かしい匂いがするのでけっこう好きw

表紙のデザインはあの「ロケット」ですよ。

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推してくるなぁ。

手前は何かの工作機械かな。
そしてお値段は驚愕の1冊約15円。安っ!
トイレットペーパーより安いですよ。

でも、20年前のノートは
もっと全体的な品質が低かったので

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          左のノートの子供の眼がコワイ…w

それに比べるとかなり進化はしてます。
中身も当時はこんなんだったし。

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           (これは小学生用です)

再生紙ではないのに紙は薄く、
植物の繊維も混じった荒い紙が使われてました。
たしかトウモロコシの茎や葉が原料と聞いたような。

ただ、こんなノートばかりじゃありません。
実はキレイで立派なノートもちゃんとあります。
それが、これ。

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ね、罫線もちゃんと入ってキレイ。
さっきのノートと比べるとその差は歴然ですね。

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でもこのノートがキレイなのには理由がありました。
「あること」専用のノートだったんですよ。

表紙にはタイトルが金色であらかじめ印刷されてます。
なんとなく予想できるでしょうかww

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右の赤は「偉大な首領 金日成同志の教示」。
左の緑は「敬愛する最高領導者 金正恩同志のお言葉」。
ど〇兵衛ではありませんが(笑)きちんと色分けまでされたこの2冊、
指導者の「お言葉」を学習する授業専用のものでした。

北朝鮮の学校には必ずこの授業があるんです。
ビニールコーティングまでされた厚手の表紙には文字を浮き出し加工。

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もう特別感満載です。さすがですね。
こちらのノートはぐっとお高く、1冊約140円もします。


そのほかちょっと珍しい(?)ものといえば
こんなものも見つけちゃいました。

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なんでしょう?(笑)


答えは…
ナプキンです。すみません、こんなもの出してきて。

でもこういう製品があるってことがある種感動だったんです。
かわいいイラストまでついちゃって。
一昔前では考えられませんでしたからね。
当時はみんな古い布切れや脱脂綿を使ってたんですよ。

それが今や。

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「夜用」「昼用」だけでなく「多い時用」まで種類も豊富。
「多い時用」は「날개형(ナルケヒョン)」というそうです。
訳すと「つばさ型」、いわゆる「羽つき」でしょうか。
これは「夜用・羽つき」が10個入って約70円です。


…少々マニアックに走りすぎたようですので
ここで軌道修正ww

食品コーナーへまいりましょう。
ペットボトル飲料も種類が充実していました。
炭酸飲料から各種の果汁ジュースまで。

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左は「みかん味炭酸ジュース」、
右は「梨ジュース健康飲料」。
種類は多いんですが、ネーミングはどれも直接的。
あんまりブランド名とかは使わないようです。

炭酸飲料の方は無果汁ですが「みかん味」なので
昔っぽい「まんま着色料」の鮮やかなオレンジでいいんですが
梨ジュースにまで色がついてるのが妙な違和感。
それでも「果汁10%」なんだそうですが。

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「さわやかですっきりとした味わい」とのキャッチコピーも。
飲んでみましたが、まぁまぁのお味でした。
ペット飲料はどちらも約40円です。

こういった携帯に便利なガムもありましたよ。

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名前は「ハッカ香ガム」。タブレットタイプのようです。
ガムをかむ習慣も広がってきてるんですかね。
これの製造年月日も手書きでした。

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ってか、手書きで対応できる程度しか生産してないんだろうか。
でも「ISO22000認証」の工場だぞ。
電話番号もあるので直接聞いてみますか(笑)
ピョンヤンの市内局番は「02」です。


お!そしてこれは。

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まさかの「かっ〇えびせん」?!

パッケージがそっくりです。うまそうやね。
袋に書いてあるのは「エビ味 揚げ菓子」。
…これもものすごく直接のネーミング。
でもパッケージからはかなり期待が膨らみます。

実はこれ、持って帰って来たんですよ。おみやげに。
どうやらほんとうは経済制裁の関係で北朝鮮からは
何も持って帰ってきちゃいけないらしいんですが
まんまと自宅までスルーできました。
事実、こんなものでも税関で見つかると没収なんだそうです。
ムダに厳しいなぁ。意味あるのかな?

ま、それはともかく。

さっそく開封です。どきどき…

が、あれ?

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おいおい、パッケージの写真とあまりにも違うぞw
かき餅削って揚げただけ、みたいな。

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でもきっとお味は!
気を取り直し、ひとつつまんで口へ。


…うん、いや。これは―


正直、ダメっすね(苦笑)。

味の第一印象は「しっかりとした天かす」。
噛んだ瞬間はカリッとしてますが、すぐふやける。
薄い塩味はついてるものの、むしろ油が後味に残る。
エビの味は?うぅむ…。
生のエビをかじると確かにこういう味だったかもですが
「エビ」よりは小麦粉と油の味が完全に勝ってます。
お茶やビールが進むかというと微妙ですね。
きっつい焼酎なら案外合うかもしれませんが。
友人もはっきり「マズいわ」と切り捨ててました。

もったいないので私が責任持って完食しましたが
胃の弱い人は一袋食べるときっと胃もたれします。
まぁ普段ニッポンのおいしいお菓子に慣れきってますからね。
日本製のお菓子の味は世界トップレベルなので
それと比べてはやはりかわいそうかもしれません。
それに、そもそも1袋35円ほどの価格ですから
多くを期待するのも酷というもの。

と思いながら次に取り出したるは…

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北朝鮮版の「ポッ〇ー」です。

やはりネーミングはど真ん中の直球で
「落花生味 小枝菓子」。
あ、たぶん森永製菓の某商品を意識してるんではなく
ほんとストレートに木の小枝を思って付けてると思います。
実はこれもまんまとお持ち帰り。

ついでにこいつも開けてみます。

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うわ、太っ…wwww
マジで木の枝やな。
パッケージ写真がウソとまでは言いませんが
ちょっとイメージが違いますね。

お味の方は、これも、う~ん…
さっきの「えびせん」よりはマシですが
チョコの味は薄いなぁ。
「枝」は安いクッキーみたいな味。
がっつり振りかけられてる落花生はおいしかったです。

では最後にダメ押しで、どん。

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北朝鮮のインスタントラーメンです。

いかにも商品名のような文字デザインですが
どちらも「즉석국수(チュッソッククス)」と書いてることは同じ。
意味はそのまま「即席めん」でまたも直球です。
上が牛肉味、下はキムチ味。
はい、実はこれも(以下略)www

いやぁ、これ見つかったら税関に怒られるかな。
でももう食べちゃったもんね。へへっ

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ワタシはキムチ味の方を食べてみたんですが

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うん。コレはおいしかった!

辛さもほどよく、麺もしっかり。
そりゃまぁニッポンのラーメンにはかないませんが
今までがあまりにもだったので余計にうまい。
もっと買ってくればよかったなぁ。また食べたい。
あ、そもそも買ってきたらダメなのかw

そうそう、ちなみにお値段は
さっきの「ポッ〇ー」が意外に高くて
1箱が約140円。マジか。
ラーメンは1袋45円前後でした。


どうでしょう。
ちょっと(かなり)偏ったレポでしたが
少しはお買い物の雰囲気が伝わったでしょうか。


ダラダラ続いたワタシのピョンヤン日記(?)もそろそろ終わりです。


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