乃木坂46「白い雲にのって」の魅力(#004)

乃木坂46の1stシングル「ぐるぐるカーテン」のB面の曲「白い雲にのって」の魅力について語る。

この曲を聴いても、大半の方は
「ほのぼのした曲だな~」
という感想で終わらせられそうな曲ではある。

でも、そこで止まらないでほしい。より深くこの曲の解釈を進めてほしい。なぜなら、この曲の歌詞はとても大切なことを私達に気づかせてくれるからだ。

先に断っておくが、ここでは私の思想と私の解釈のもとでこの曲の魅力について語ることとする。なので「オレの考え方とは違うな」と思う方もいるかもしれないが、こういう考え方もあるのだなというぐらいに受け止めてほしい。

では、本題に入る。

この曲の一番の魅力は歌詞だ。
なぜ、歌詞が魅力的なのかというと「すべての人が目指すべき真理」を述べているからである。
そして、その「すべての人が目指すべき真理」とは

「みんなが平和になること」

である。

宗教では人は死後、「天国」という平和で苦しみがない世界に行くことになっているものが多いと思う。仏教だと死後は浄土という苦しみがない平和な世界に行くことになる。そのため、生きている間に修行をしたり念仏を唱えたり、死後の平和のためにがんばる。
「死」という避けられない最大の恐怖と立ち向かう宗教では、死んだ後は平和になると決めることで、死に対しての諦めを正当化している。

宗教からわかるように、人はみんな平和になりたいのだ。

戦うことが好きな人、権力のために頑張る人、自信の成長のために日々精進する人、人によって様々な考え方があり、様々な価値観がある。ただそれは、生きることの大変さを紛らわすためとか、辛い現世を生き抜いていく意味を後付けするようなものであると思う。
どんな人のどんな価値観でも、よくよくその源流を探っていくと、最終的には「平和になりたいから」という究極の答えに行きつくはずなのだ。

だから、人は弱い。その日を平和に過ごすために嫌いな勉強をサボったり、そのときの平和を守るためにウソをついたりする。世の中の悪いことも「平和になりたいから」という人間の究極の欲求を満たすために発生する。

「白い雲にのって」の解説に入る。

この曲の歌詞の要旨は「みんなで平和になろうよ」というものであると私は解釈する。

それは「人も猫も犬も笑い 涙が消えた時間へ 旅に出かけようよ」、「泣いている人は誰もいない みんなが笑ってる国 きっと見つけようよ」という1番、2番のサビ終わりの歌詞からわかる。みんなが笑い、泣く人がいない、そんな世の中に行こうよ。これは究極の平和、究極の真理を目指そうというものだと思う。実にすばらしい。

また、この箇所以外にも歌詞中に魅力的な考えが散りばめられている。

「きいと愚かな諍いも 眠くなったらしないだろう」
諍いというのはつまらない自分の利益を求めることで起こるもの。心を穏やかにすれば諍い自体もつまらないことに気づける。

「いい人とか悪い人 そんなに差はないんだよ」
そもそも人がいい人とか悪い人とか最初から決まっている訳ではない。相手に対して良い悪いを決めるのは自分で、その判断基準は自分との利害関係である。

このことからわかるように。人は自分の利益のために平和を乱すことがある。平和とはすこぶる単純なものなのに。

そして、平和になる方法を具体的に述べているのはCメロだ。
「一番楽なその方法でのんびりと今日を生きようよ」
そんな生き方をいていたら「どうやって戦いに勝つんだよ」という方もいるかもしれない。ただ、そういう人に気づいてほしいのは、人生とは1日1日を積み重ねていくものであるということ。その1日1日が平和ならどんだけすばらしいことか。
今の不完全な世の中ではまだまだ実現は難しいかもしれないが、将来的には究極の真理(=平和)を実現させる必要がある。今この世で生きている人もそれを目指して世の中を良くしていっているはずだ。実際、世の中は未完成なので平和のために戦う必要があるかもしれないが、その戦いの最終的な目的も平和のためであることを忘れてはいけない。

冒頭で述べた「この曲の歌詞はとても大切なことを私達に気づかせてくれる」とはこういうことである。

以上、「白い雲にのって」の解説であった。この曲を聴いて一人でも多くの人が大切なことに気づかされることを願う。

それと、最後まで読んでいただきありがとう。

【追記】
古いバスラの「白い雲にのって」を見ると、幼い乃木坂46のメンバーに癒されて簡単に心が平和になるぞ。

#乃木坂46 #白い雲にのって #人生観 #平和 #真理

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