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2021/12/11(土)女流義太夫と上方舞@紀尾井小ホール|予習その1 :珠取海女と旅先で出会う 【中編】

【宣伝】本稿は、私のおっしょはんが出演される会の予習的なものです。

2021/12/11(土)女流義太夫と上方舞の世界@紀尾井小ホール

チケットご用命のかた、手配しますのでお声かけくださーい。
(またはカンフェッティWeb予約もあるでよ)
地歌と義太夫、お楽しみたっぷり!


【前編】はこちら



さて、ことでん志度線ノープランの旅。

終点の琴電志度駅に到着~

なんかお祭りやってるっぽいけど、ふつうの住宅地ちゃう?

え、お寺があるから行ってみよう?
お寺ねぇ・・・


しぶしぶ歩き出した私が、

珠取海女の看板絵を見たのは駅からほどなくのところであった。


あ、なんか絵が描いてあるよ・・・


わ!これ珠取ちゃう?!

看板絵は何枚か続き、
ほー、へー、と見ながら歩いていると、あるお寺についた。

志度寺

四国霊場八十八ヶ所・第86番札所、だそうで。


まあ、あったらやるよね、顔ハメ。


へえ、お遍路さんか。由緒あるお寺やねんなぁ~

腹ごなしに広い境内をぶらぶらと歩いていると、

[ 海女の墓⇒ ]

という看板が。

おお、これはぜひお参りしなくては。


しかーし。

看板の矢印の方向に進んだが、それらしきものは見あたらず。

どないなっとんねん、と看板まで戻る。


うーん、こっち行ってみようか。

矢印と反対方向の道を歩いてほどなく、


あったー!ありましたー!


「一群の石塔は志度寺創建にゆかりあり謡曲海女で有名な海女の追善のために藤原淡海の建てた傳へる千基の石塔の一部と法華経塔である」
お墓そのものは恐れ多くて写真はありません・・・


台風かなにかで看板の向きが変わっていたのかな?
これ、山道やったら遭難してるで、怖っ。


「盆に来て 海女をとむらふ 心あり」
高浜年尾(高浜虚子の長男)の句碑。しみじみ。


ようやくたどりついた海女のお墓に手を合わせ、


いやーしかしあなた、我が子のためとはいえ、えらい目に遭いましたな・・・

来月おっしょはんが珠取を舞いますのでお見守りのほど何卒。

2019年の会場はお座敷でした。2021年、紀尾井小ホールは如何に?!


となむなむ。


えらい目、というのは珠取海女のお話がですね、


讃岐は志度の浦。

地元の海女と契りを交わし子をなした藤原淡海(不比等)、

「唐土(中国)から贈られた大切な宝珠をこの沖の龍神に奪われた。
宝珠を取り返してくれたらこの子を世継ぎにする」と約束する。

海女は深海に潜り悪戦苦闘の末、龍神の手から宝珠を取り返したところで息絶えた。


というもので。

現代の尺度で見るとしんどい・・・まあむかしのお話しだからね。
いまかけているメガネは外さないと見えない世界だね。


さて、志度寺を辞して駅への戻り道。
海沿いをてくてく。

波の音、潮の香りに海女への思いをはせながら帰途へと着いたのでした。


旅はおわりましたが、【後編】に続く


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