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【江東区】「産後ケアの充実について」江東区に聞きました

みなさん、こんにちは!

助産師・看護師・一児の母
がん・不妊治療経験者
江東区議会議員の酒井なつみです。

江東区議会の2月議会の取り組みを、順にご報告します!

本日のテーマ

本日のテーマは「産後ケアの充実について」です。

産後ケアの充実

課題1

令和3年改正母子保健法により、産後ケアの対象は産後1年未満の母子となりました。しかし本区では「宿泊型産後ケア」・「日帰り型産後ケア」において産後4ヶ月未満までと対象者の拡大が叶っていない現状です。
※乳房ケアは1年未満まで拡充されています!


これを受け現在の検討状況を区の健康部に聞きました。

(区の回答)
A. 産後ケアは、出生直後のより大変な時期での利用が多く、宿泊型に関しては、約半数が生後4週までの利用であり、生後3か月を過ぎての利用は4%となっているところです。
 また、受け入れる施設においては、子どもが生育してから預かる場合には、事故予防のための設備導入や保育士の雇用などが必要になることもあり、関係機関と協議を続けてまいります。


課題2

令和3年度の産後ケア利用率は、宿泊型で8.6%、日帰り型10.3%、乳房ケア12.1%と利用者はまだまだ少ない状況であり事業の拡充を求めています。

国と東京都の取り組みについて


令和5年度の国の予算案では、産後ケア事業についてこれまで行っていた住民税非課税世帯に加え、全ての産婦に利用料を減免すると発表しました。


また、東京都は令和5年度から5年間の時限措置で産後ケアに係る区市町村負担をゼロにすることを発表しました。

国と東京都の産後ケアを推進する姿勢に共感するとともに、本区でも受け皿や対象者の拡大、利用率の向上に向け一層の推進を図ることを期待しています。

これを受け、本区の産後ケア事業は区民にとってよりよいサービスへ拡充されるのか、変更時期の見込みについても質問しました。

(区の回答)
A. 宿泊型産後ケアでは、一日の委託料3万円のうち、8割を区が負担し、6,000円を利用者負担としているところです。利用料における行政負担と利用者負担の適切な割合は、他区の事例なども参考にしつつ研究してまいります。

※国や東京都の予算が可決されれば、産後ケア利用時にかかる利用者負担金の減額を速やかに反映していただくように、要望しました。

償還払いによる事務手続きなど、利用者の負担が増大することのないよう、ご配慮頂くことも重ねて要望しました。

産後ケアの利用回数拡充と分割利用について

産後ケア事業はどのサービスも1度しか使えず、利用回数の拡充と分割利用についての要望のお声が届いています。


特に、産後ケア宿泊型はコロナ禍でも利用は衰えず、実績は増え続けています。
また、経産婦にとっては日帰り型が使いやすいものの、1度しか使えないことから改善が必要です。

国や東京都の予算増もひとつの契機とし、利用回数の拡充と分割利用を可能とするべきだと考え、江東区に見解を聞きました。


A. 宿泊型の分割利用や、日帰り型・乳房ケア利用回数拡大については、乳幼児健診でアンケートを行い、産後ケアを利用した方、利用していない方の双方から、使い勝手や回数、どうすれば利用しやすいかなど調査した上で、適切な対応を検討してまいります。


アウトリーチ型の導入について

現在、宿泊型及び日帰り型産後ケアについて、法律に則って産後1年未満まで拡充するには、施設側の課題がある、と認識しています。

※新生児用のベッドしかなく新たな備品購入が必要になることや、寝返りをした際の安全対策が不十分となる等

この施設側の課題と、産後4ヶ月以降も産後うつや自殺の危険性があることを鑑みると、私はアウトリーチ型の産後ケアの導入が不可欠であると感じています。23区では15区が実施しています。

これまでの産後ケア利用者のうち、約半数が産後すぐの利用ニーズであるとも伺っており、対象者が少ないならば、尚更アウトリーチによる支援が合理的です。

現在、本区でも乳房ケアに限り訪問型を実施していますが、短時間の訪問では休息とはなりませんし、どんな産婦でも(乳房ケアの必要性を問わず)利用のできる支援策が必要です。

母親の休息目的で使えるようなアウトリーチ型を導入するべきだと考え、区の見解を聞きました。

A. アウトリーチ型については、乳房ケアの訪問型として実施しております。長時間の休息を希望される方には、日帰り型産後ケアの利用をお願いしているところです。今後、関係所管と連携して考えてまいります。

要望したことまとめ

  • 国と東京都の動きを受け、受け皿や対象者の拡大、利用率の向上に向け一層の推進を図ること

  • 産後ケア利用時にかかる利用者負担金の減額を速やかに反映すること

  • 利用回数の拡充と分割利用を可能とすること

  • 母親の休息目的で使えるようなアウトリーチ型を導入すること

おわりに

酒井なつみの考え

例えば宿泊型産後ケアの生後3ヶ月以降の利用率は4%ということでした。
このニーズについて行政がどう考えるかだなと感じます。
(一律に拡充はできなくても)支援が必要な時に、使えるメニューがあるといいなと考えているので、拡充の道を検討することを要望しました。

産後ケアは、母親がゆっくりと安心して過ごせる非常に重要な支援になります。早急にご対応をお願いしたいです。


産後のママへ♡
産後ケアは、お母さんが”ゆっくりと安心して過ごせる”事業です。
遠慮なくご利用くださいね。


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