江戸川児相「はあとポート」視察~安心して育てるために知っておきたい児童相談所の活動~
23区では1番最初に児童相談所を開設させた江戸川区に視察にいってきました。
お忙しい中、受け入れをありがとうございます。
コーディネートしてくださった品川区議会の横山ゆかりさんありがとうございました!
ともに学んでいる中央区議会の高橋まきこさんともご一緒しました。
江戸川区がいち早く児相設置に向けて動いたきっかけは、区内で平成22年1月に起きた小学校1年生男児の虐待による死亡事件でした。
区では独自に事件を検証し、機関同士の連携の不十分さにより、この家庭が機関のはざまに落ち、結果として支援が十分に届かなかったことが分かりました。
これを抜本的に解決するには「児相を区に設置し、区が児童相談行政の責任を持てる体制が必要」と考え、都や他区と検討を重ねてきました。
そして法改正を受け江戸川区は設置を表明し、平成29年4月に開設準備担当課を設置、3年後の開設を目標としました。
施設のホームページはこちら。https://www.city.edogawa.tokyo.jp/jiso/index.html
4階建ての建物の中には、子どもや家庭からの相談を受けたり、支援したり、一時的にお子さんを保護するために必要な職員が200名程勤務されています。
開設4年目になり、新人研修やラダー制度を導入したりと人材育成にも力を入れているそうです。(人材育成は大きな課題)
住民により身近な区の運営となったことで、近隣・知人や学校などからも虐待に関する相談が寄せられるようになっています。(いいことですね)
虐待の通告後、すぐに情報収集や支援につなげることができることも、区営の大きな意義であると教わりました。
江戸川区の特筆すべきところは、子育て支援が充実していること。
江戸川区ホームページより。https://www.city.edogawa.tokyo.jp/jiso/jigyoguide/kosodateshienjigyo.html
区長が2代続けて区職員(教育長含む)であり、子育てについての意識が高いとのことです。
江戸川区では虐待の未然防止のため家事や育児、食の支援、お子さんの預かり を充実させています。(現在進行形で)
都の財源を活用しつつ、株式会社パソナライフケアと行う家事・育児支援や未就園児家庭訪問、NPO法人バディチームと行う食の支援など、民間の組織とタッグを組み、サポーターの募集や研修、子育て家庭への支援を協働しています。(サポーターの発掘や育成は大きな課題)
子育てに疲れた時や、預かって欲しい時の保護者のニーズに応えるため、こどもショートステイや夜間の預かりにも力を入れているそうです。
江東区ではこれらの取り組みが圧倒的に不足しているため充実を求めていますが、うまくいくためのさまざまなヒントもいただいたので、区政にフィードバックしていきたいと思います。
江戸川区では現状の課題としては、一時的にお預かりするこどもの年齢が高年齢化してきており、中高生が増えているとのことです。(要因は乳幼児向けの子育て支援を充実させてきたからだろうとの予測でした)
中高生のこどもに必要な支援は「学習支援」とのことでした。不登校や学習のつまずきがある子が多いそう。
また、歯磨きの習慣がついていないことからブラッシングが上手くできず職員が介助することもあるそうです。毎月歯科検診とブラッシング指導を行っているそうです。
江東区でもまなび塾(無料)を実施していますが、満席なので、拡充が必要だなと感じてます。
江東区では児童相談所の設置は令和7年度以降を予定していますが、やるべきことも山積(特に子育て支援の充実)していると考えており急ピッチで進めていかなければ、と改めてその想いを強くしました。
さいごに、江戸川区の民生委員さんが書いた子育て家庭向けのメッセージをお載せしますね。
「誰かに頼ることも必要です」
「一緒に子育てしていきましょう!」
「お父さん、お母さんの元気が1番です!」など
温かいメッセージが並んでいます♡
沢山の人と目で子育て家庭を支え、こどもを育み、こどもの権利を保障する街、作っていきたいです。
一緒に作っていきましょう。
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