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死の谷とキノコとバイオ素材。

こんにちは!この記事では、つい最近「面白いな!」と感じたバイオ素材の話題について書きます。

バイオ素材、と聞くと、みなさんはどんな事をイメージされますか?私は「環境にやさしい素材」とか「石油製品じゃなくて、植物を原料にしてる・・・とか?(自信なし)」って感じです。具体的に「バイオ素材の定義とは○○である。」というのは・・・じつはよく知りません。時々素材系のお仕事もさせて頂くのに、はずかしい。

ですが、定義がハッキリわからないのも(たぶん)仕方がない面があって。

上記ランキングのように、バイオ素材と言われるものって、とても種類が多いのです。それに、環境問題に関心が高まる中、日々新しい素材も開発されているようです。

そして今回「ついにここまで!」と思ったのは、こちらの記事。

あの!天下のエルメスから、マッシュルームレザー製のバッグ発売ですって!

これは、カリフォルニアを拠点とするスタートアップ企業のMycoWorks(マイコワークス)と提携して実現したもの。彼らの特許技術FineMyceliumで作られた最初の製品となる。(中略)石油由来製品や動物由来製品に比べてCO2など温暖化物質の排出量が少なく環境負荷が低いことが特徴で、未来を担うサステナブルな技術・素材として注目されている。

ファッション界にもエコロジーの流れって確実に押し寄せていて、
その先駆けはステラマッカートニー辺りかな、と思ってますが。

ステラ マッカートニーはベジタリアンブランドとして、レザー、ファー、羽毛を一切使用しません。
(中略)
2001年のブランド創設時、ファッション業界では、革や毛皮を使わない高級ファッションブランドの構築は不可能だろうと考えられていました。しかし、ステラ マッカートニーは、それが可能であることを証明し、そしてこれからも証明し続けていきます。

馬具屋さん発祥のエルメスがマッシュルームレザーを使う、と聞いて
「時代はここまで来たかー!」って思いました。

そして、使用素材のほうですが、
FineMyceliumの動画ありました。「強度」も、ハイブランドのバッグでは重視されそうな「質感」も悪くなさそうに見えます。すてきー!

こちらの動画も楽しく見たのですが、
もうひとつ「おお!」と思ったのは、ブラウザ画面右の「おすすめ」欄
FineMyceliumの動画を見たら、こんな風になりましたよ。

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そう。「キノコ」や「細菌」を使ったエコレザーの類似動画が色々!
他にも研究をしているチームがたくさんあるようなのです。

多分・・・動画を上げていないチームの方が多いでしょうから、
「今回、エルメスに素材採用されたチームって、ものすごく幸運なんだろうなぁ(もちろん、強烈に努力もされたのでしょう)と、
ずらり並んだサムネイルを見て、全員の健闘を称えたい気分になったのとともに。

よく「ベンチャー企業と死の谷」って言いますよね。え?言わない?

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説明されている方がいました^^

きのこレザーの開発チームも、きっと例外ではなく。
死の谷を乗り越えられなくて、
動画をアップしたまま放置になっていたり、
特許も誰かに譲渡する事になったり・・・してないかな。してるかも。

FineMyceliumの特許出願はこちらです。(他にも何件かあります)
放置したりせず、ちゃんと維持されています。

リグノセルロースのベースにキノコの菌を植えて、
増殖したら高圧で圧縮することで、
「セルロースをミクロ的に菌糸で絡め取ってしっかり固める」
という方法で、作られているようです^^

天下のエルメスに素材採用されたチーム。
せっかくだから、死の谷を乗り越えて 生き延びて欲しいな。

それでは、良き週末を🍄



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