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『サルのようにハマり、ハトのように飽きよ』

おはよーございます!

中学の頃、ただただ目立ちたくて(それは今でも変わらない)、でも特に何も誇れる特技がなかったので、とにかくバカなことをするしかなくて、配られたテストの問題用紙を破って捨てたりしていたプロボクサー、冨田大樹です。

#問題用紙は読まんかい

さて、そんな僕は教科書を読まない(読めない)ほど文章が嫌いな学生時代を過ごしていましたが、今では本を読んだり、文章を読んだりすることが好きになりました。僕が本を読むキッカケになったのは高校の受験勉強でした。

小学校から中学三年の頃までは全く勉強をせず、ずっと遊んでばかりいました。勉強しなさい!と親から本気で怒られることもなかったので、ほとんど勉強せずに過ごしていたのですが、ある日、事件が起きました。中学校三年の最初の三者面談でこのままでは公立高校に行けないと先生から言われたことです。

公立高校と私立高校ではかかるお金が全然違います。家は貧乏ではなかったと思いますが、本気で勉強をするために私立高校に行くわけではなく、ただなんとなく勉強もせずに私立高校に行くなら進学せずに働け!という親の考えだったと思います。とにかく公立高校じゃないと高校には行かせないと言われました。

#弟は勉強が嫌いすぎて学費全額をバイトで稼いで私立高校に通った

しかし、その時の僕の五教科(国数社理英)の合計点は100点もありませんでした。これじゃまずいと親も気づき、そこから家庭教師をつけていただいて、父親の妹さんのところにも通って、週二日マンツーマンで勉強を教えていただきました。

それでも予習復習をせずに遊んでばかりいたので、なかなか成績は上がらず、とうとう携帯没収と外出禁止の刑を受けて、家で勉強詰めの生活がはじまりました。

#それでも夜中毎日のように二階から外に抜け出して遊びに行ってることがバレた時は本当にやばかった

携帯もないし遊びにも行けないし勉強するしかなくなったので、テストの点数は少しずつ良くなっていったのですが、やっぱり勉強は楽しくなれませんでした。そこで、なにか娯楽はないかと必死に探しまわってたどり着いたのが、家で見つけた乙武さんの本「五体不満足」でした。

乙武さんの五体不満足を読んで、その時はじめて文章を読むのが楽しい!と感じて、それから学校の教室の端っこに置いてある本を持って帰って、家で勉強の合間に読むことを始めました。その時に持って帰った中学校のハンコが押された本を何冊か今でも持ってます。

#それは返せよ

#フォレスト・ガンプとカモメに飛ぶことを教えた猫

もしあの時、本を読むキッカケがなかったら、たぶん僕は今日まで本を読まなかったと思います。僕が思う本を読んで良かったことは、自分が経験してないこと(経験できないこと)を、先人たちの経験を借りて、擬似体験できることです。

なにかに悩んだり、失敗した時は、先人たちの知恵や対処法を借りることができるし、先人たちはこんなひどい仕打ちを受けできたんだから自分なんか全然大したことない、もっと頑張ろう!と思えます。

#ピカソって可哀想

なにより本を読んでいるときの「気づいたら時間を忘れている」あの感覚が好きです。皆さんも寝食を忘れるほど夢中になって時間を忘れた経験があると思います。

子どもの頃、砂場で山をつくってトンネルをつくったり、砂団子を作ったり、石ころを並べたり、子どもは何かに夢中になって、飽きたらすぐまた違う遊びを見つけて夢中になります。やがて年を重ねるにつれて、我慢することを覚え、忍耐力が付いていきます。それが世間で言う大人になるということなんだと思います。

僕は、ハマりやすく、飽きやすいです。そんな子どものような自分を直さないといけないなーとか、大人にならなあかんなーとか思ったことも何度かありますが、ある本のなかに「サルのようにハマり、ハトのように飽きよ」と書いてあるのを読んで、その時にこのままでええんやと開き直りました(笑)

一度、夢中になって没頭したことは飽きてやめた後も貴重な経験として残っていて、時期が来たらまたハマったり、知識と経験と視野が広がって他のことの役に立ったりすることもあります。

そんなこんなで無事公立高校に進学することができて、高校ではほとんど遊ぶこともなくボクシングに熱狂していたので、高校在学中にプロボクサーになることができて今の自分があります。

飽き性な僕が何故10年以上もボクシングを続けられているかについては、僕の中ではっきりとした答えがあって、それについてはまたいつか書きたいと思います。

子どもの頃の砂場遊びの気持ち「サルのようにハマり、ハトのように飽きよ」のココロをいつまでも忘れないようにしたいと思います。

ではまた

『堺から世界へ』プロボクサーしてます。Instagram TikTok @tomita.d.aiki