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私は「箱」の中にいたから、相手が悪いと思い込んでいた

はじめに

自分の小さな「箱」から脱出する方法』を夢中になって読んだので、自分の振り返りを含めて熱量が冷めないうちに記録しておきます、@i09sakaiです。先輩がLTで話していた内容で共感できるところは多かったんですが、疑問点も残り、話を聞いただけでは本質的に理解できていないのではないかと思い、中古本を購入して1日半で読み切りました。時間を忘れるほど夢中になりながら…

箱とは?

本の概要を簡単に。

箱のにいるときは、
自分や他の人たちを歪んだ目で見ている状態。他の人はモノでしかない。自分の感情を裏切っている状態。(=自己欺瞞というらしい)
この状態で人と接すると、お互い反抗や悪感情を引き起こす。

箱のにいるときは、
他の人や自分をあるがままの人間として見ている状態。
この状態で人と接すると、生産性UP、やる気を引き出す。

人はどのようにして箱の中に入ってしまうのか?
①自分の感情への裏切り(こうした方が良いと思った行動を選択していない状態)
②自分を正当化しようとする(自分は被害者)
③周囲の人を悪者に(色眼鏡を掛けた状態)
④自分や周囲の人の性格であるように感じてくる
⑤周囲の人を責める
⑥周囲の人も箱の中に入り、非生産的な関係の出来上がり

箱の中にいるときにしても無駄なこと
・相手を変えようとする
・相手と全力で張り合う
・その状況から離れる(箱ごと離れているだけ)
・コミュニケーションを取ろうとする(責めるだけ)
・新しいテクニックを使おうとする(心がないことがバレる)
・自分の行動を変えようとする(理由も分かってないのに謝るとか)

どうすれば箱の中から出られるのか?
行動ではなく、気持ちや考え方を見つめ直す
・自分の感情を大切にする
・相手をモノではなく、自分と同じ人として見る
・自分が間違っているかもしれないと自分を疑う

すぐに自分に反映させよう
・完璧を目指す⇒より良くしようと思う
・知らない人に箱というワードを使わない
・自分の生活に原則を活かす
・他人の箱を探すのではなく、自分の箱を探す
・他人が箱の中にいることを責めるな
・あきらめず努力して箱の外に出よう
・箱の中にいたことを謝り、前に進もう
・他人が間違っていることに注目するのではなく、どのような正しいことをすれば、その人に手を貸せるか考える
・他人が手を貸してくれるかどうかを気に病むのはやめる。自分が他人に力を貸せているかどうかに気をつけろ。

今までの振り返り

お恥ずかしい話ばかりですが、自分の振り返りを行っていきます。最近、人間関係や仕事の進め方で悩むことが多く、自分は頑張っているのに相手が悪い・やる気がないからだ!と思うことが多々ありました…。
モチベーションを持続させるために、自分は頑張っていると思うことは問題ないと思っています。ただ、今回本を読んで、頑張っている自分というイメージが出過ぎている気がしました。

自分の振り返り①後輩A

本当に嫌な先輩なんですが、「何であの子はこんなに仕事ができないのだろうか?」と思っていました。「センスがないのでは?」「スキルが全く無い」「やる気がないのでは?」とまで思い、「育成する意味があるのか?」と思うことも多々…。「少しでも困ったら相談して」、「進捗が遅れる前に報告して」と言っても全然言うことを聞いてくれないし、何も改善されなく困っていました。

①自分の感情:きちんと教えてあげきゃ
 自分への裏切り:忙しいから時間がないという言い訳、後輩に丸投げする
②自分は被害者:忙しい中でも少しは教えているし、後輩のことでこんなに悩んでいる良い先輩。(自己正当化)
③相手が悪い:手がかかる、センスもスキルもない、自分が若いころはこんなんじゃなかった、本当に私が育成する価値があるのか、すぐに別の部署に異動するのではないかと歪んだ見え方に。しかも、この自分の考えは相手に伝わってしまう。
④私から見た部分的な自分や相手がいかにも本当の性格のように感じてくる
⑤箱の中から試行錯誤して指導する(責める、怒るまではいかなくても、遅れの原因は何なのか、なぜ報告・相談しないのか)
⑥相手も箱の中に入る。「どうせ相談しても責められるだけだから、したくない」「報告しても遅れていても何もしてくれない」「先輩の教え方が悪い、環境が悪い」「いったん謝っておけば良い」と思っているのかなと。

箱の中に入っている私は、相手が仕事ができないことを望んでいる状態。だから細かく管理して相手ができないことの証拠を集めちゃう。「ほら、やっぱりスキルがないんだ」と。結果的に自分も大変な状況になるし、相手も仕事しづらくなるとのこと。

では、どうすればいいのか?
自分が箱に入っていて、心理的安全性がない環境にしていたことを自覚する。相手も同じ人間だと思う(私も苦手なこと、経験が少ないことはたくさんある)。自分が間違っているかもしれないと振り返ると、後輩を作業をやってくれるモノのように見ていたこともあったかもしれない。行動のための「きっかけ」は与えているのに「良いみかえり」は与えていないことが多いことが分かりました。むしろ「悪いみかえり」を与えていたことも…。そういった積み重ねで発言(報告、相談)しづらい環境を作っているのも私。

相手に対する想い・考えが少し変わった気がして、なるべく箱の外に出るように心がけて接してみました。指導するという行動は大きく変わっていませんが、少し壁が溶けたように感じました。今後も引き続き相手のことを自分と同じ人として見て(共感?)、箱の外に出るようにしようと思います。

自分の振り返り②後輩B

これも振り返るだけでも反省ですが、後輩の仕事へのモチベーションや動き、行動について長々と説教したことがあります。

①自分の感情:新しい分野についてきちんと教えてあげきゃ、経験させてあげなきゃ
 自分への裏切り:忙しいから時間がない、自分も始めたばかりでそんな余裕はないという言い訳
②自分は被害者:忙しい中でも少しは教えているし、後輩のことでこんなに悩んでいる良い先輩。私は業務時間中を学びに使ったことはなく、向上心で自分で主体的に学ぶべき。自分は1から始めて、形にして、週末も頑張っていてすごい。(自己正当化)
③相手が悪い:やる気が全く見えない、素質もないし、何も考えていない、すぐ行動にも移さないし、そもそも地頭がレベルが低いんだ、興味あると言っても体系的に学ぼうともしない何もできない子だ、と歪んだ見え方に。
④私から見た部分的な自分や相手がいかにも本当の性格のように感じてくる
⑤箱の中から試行錯誤して指導する(責める、怒るまではいかなくても、あなたに何を求めていて何が足りていないか、なぜ報告・相談しないのか、なぜ行動に起こさないのか、できないのか、分かっていないのか)
⑥相手も箱の中に入る。「そんな興味ないし」「そこまで求められても価値観違うし」「なんだ、この体育会系の先輩」と思っているのかなと。

おそらく、私はやるべきことが溢れていて、代わりにやってくれるモノが欲しかったんです。私のやりたいことを推進するための手足としか見てなかったんでしょう。自己中なのは分かっていましたが、明文化するとひどいですね。

あるセミナーで講師の方が話していましたが、後輩や部下に「やりたいこと」ではなく「やるべきこと」を聞いた方が良いと。やりたいことは興味でプライベートでもできます。しかし、仕事は遊びではないし、お給料をもらっているし、やはり自分ならではの「やりがい」がないと本気で取り組めないなと。やるべきことを聞くのは、会社の方針、あるべき姿になるために自分が貢献できることを考えるので、会社と自分の仕事が繋がるんです。それがやりがいになると…。
上手く伝えられないですが、後輩に新しい分野で「やりたいことはどんなことか?」を聞いて、なるべくやりたいことができるように業務を調整していました。ただ、やりたいことはただの興味であって、やってもそんなにモチベーションが上がるわけでもなく、会社にPJに貢献しているという実感も湧かず、ただひたすら作業をやる、という悪循環を生んでいたのかなと思います。

自分の振り返り③先輩とのチーム

嫌な先輩なのに、嫌な後輩でもありました。「正論ばっか振りかざしてくる」「口だけで何も動かないくせに」「どうせ作業やる気ないじゃん」「全任せで学ぼうとする姿勢もないくせに」「全部私1人だ」と。悲劇のヒロインのように考えていました。

①自分の感情:みんなで一緒に創り上げたい、切磋琢磨したい、会社を良くしたい
 自分への裏切り:一人で全てを背負い込む(全作業、プレッシャー、知識・経験つける)
②自分は被害者:忙しい中でも毎週勉強し、実践している。全対応を私がやっている。一人で頑張っている。(自己正当化)
③相手が悪い:みんなどうせ何もやってくれない、学ぶ気もないくせに、正論だけで口だけで結局やらない、なんて意識が低いんだ、何も分かってないな、と歪んだ見え方に。
④私から見た部分的な自分や相手がいかにも本当の性格のように感じてくる
⑤箱の中からコミュニケーションを取ろうとしてモヤモヤを伝える(あなたの役割・立ち位置は何なの?なぜ何もしないの?行動に起こさないの?、分かっていないのか)
⑥相手も箱の中に入る。「そんな興味ないし」「自分の立ち位置はそこではない」「全部自分でやろうとしているじゃん」「完璧主義なんでしょ」「何も助けを求めないくせに」と思っているのかなと。

これに関しては、完全に常に箱の中に入っている状態で、一番悩むポイントでした。未だに正解が分からない。なかなか外に出れない。
ただただ切磋琢磨して一緒に会社を良くしていきたいだけなのに、なぜ相手はやってくれないんだろうとすぐ箱の中に入ってしまいます。
相手も人間で、他にもやることがいっぱいあって、きっと忙しいんだろうな。私が全作業やっていたから、他の人が作業できるような環境にしていなかったし、他の人を頼ることもしなかったから、やりづらくなっているのかもしれない。とは思っていても、、、なぜ相手が変わってくれないのかと凝り固まっています。一緒に切磋琢磨していきたい、そんなときどうしたらいいのでしょうか。相手が間違っている、箱の中に入っている、全然手を貸してくれないと思ってしまう心が止まらない。自分だけが善人になるしかないのかと諦めそうになる。

きっと本質的に、まだこの本を理解しきれていないのだろうなと、実践に移せるほどの器量がないのか、難しいなと思いました。ただ、自分を振り返る、見つめ直すことは誰にとっても必要なことだと思うので、常に自分を客観視できるように努めようと思います。

終わりに

この本を読んだ後、ある先輩から上司に対する愚痴が出てきたので、これは本の内容を伝えねば!!と思って、説明しようと思いましたが、上手く説明できず。上司が悪い、部下が悪い、会社が悪い、と言いたくなりますよね。誰しも1度は思ったことがあると思います。私も思ってしまうことがあります…。ただ、○○が悪いと愚痴を言っても何も良くならない、解決しないんですよね。それでも言わずにはいられない、人間だもの。完全に良い子になろう、とかではなく、自分を振り返る癖を付けて、見つめ直したいものです。

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