一歩踏み出した先に新しい出会いと再会が待っている~がむしゃらだった開業時の話~




突然だが、皆さんはご自身が持たれているスキルを商品にした経験はお持ちだろうか?

自分のスキルを商材化するとなれば、先ずは目的目標手段を言語化し、3C分析で市場理解とそこに潜む競合理解、自分ならではの強みを可視化した後に商品を体系化していく作業になると思う。(簡潔に説明)

しかしながら自分はこれまでがむしゃらに頑張ることを言い訳にビジネスの仕組みを体系的に学ぼうとしてこなかった為、全てが???だった。
そもそも自分の強みって何?何を提供できるの??どうやって資料に落とし込めばいい???

2018年11月1日にSaikaiという屋号で開業した当時はこんな状態だった。

分からないなりに毎日模索した。行動し続けなければ何も生まれない。お金も入ってこない、
沢山の人にコンタクトをとり沢山会って会話した。話の中で、自分に何が出来るのかを必死に模索した。音大に通いながら同時進行で進めていたため午前はスーツを着てギターを担ぎながらアポイントに参加。午後から音楽の授業や時に演劇やダンスの授業もあった為、運動着に着替えて汗を流し、夜は学生向けの登壇を毎日こなした。学校の宿題やテストが重なり演劇の台本やダンスの振り付け、シンガーソングライターに必要な作曲に必要なコード進行を覚える作業が重なった時は発狂しそうだった。笑
しかし、同期は毎日働き毎月給料が出る中で突然音大に学費300万円を全て注ぎ込みほぼほぼ貯金もない状態だったので休んでいる暇もなく行動していた。今でもあの時が肉体的にも一番大変だったなと思うがそれでも頑張れたのは開業時の動機を夢物語で終わらせるわけにはいかないという覚悟があったからだと思う。

そんな中で、数ヶ月後に初めてお仕事の依頼を受けることになる。
新卒採用時代に採用イベントでご縁のあった企業の人事部長の方と初めて飲みに行った時の事。
話の流れで、他社に提案しようと思っている営業資料の一部と見積もりの大まかな情報を見せた結果、そのプログラムを是非実施してほしいと言っていただきその場で受注。3時間語り合った最後にまさかご契約を頂けるとは思っておらず、この先も一生忘れない出来事となった。

契約が決まってからは、とにかく準備をした。お客様にたくさんの時間をいただいてヒアリングをした。何に困っていて原因となるものは何か、どうしていきたいのか、どこがゴールなのか、お客様と一緒になってとことん考えた。課題を伺っていくうちに解決策を考えるようになり、その為に必要なプログラムを可視化させていく作業は意外とスムーズにできた。足りない知識は読書やセミナー、直接学びに行くという荒技も組み込みながらなんとか時間を捻出してインプットし、自分のスキルに変えていった。

そして迎えた本番。社長を始め多くの社員の前で登壇したり現場に同行したりと、3ヵ月に及ぶ期間お仕事を任せていただいた。たくさんの出会いもあり仕事を通じて再会する日々。その積み重ねで信頼を築きまた次の新しい仕事をいただけるようになった。これらの経験を通じて気づいたのは”仕事は課題解決の場”であるということ。そこが根本にあり、それがSaikaiの道下に解決できると思っていただけたからこそご契約に繋がっていたということ。
すごくシンプルな事だがクライアントからお仕事を任せていただいたお陰で仕事の本質に気づくことが出来た。自分の会社が誰の何の課題解決の為に存在しているのか、「再会する」ということが誰のどんな役に立つのだろうかと考えだすキッカケも与えて貰えた。もしあの時の居酒屋でのご契約が無かったら自己満足で一生を終えていたかもしれないし、こんな大切な基本的なことに気づけなかったかもしれない。しかし、もっと発端を言えば一歩踏み出さなければご契約もいただけなかった為、クライアントのお陰でもあると同時にあの時の自分のお陰でもあるのだとも思う。

課題解決の為に数か月間稼働し、それらをやりきった中で初めて口座に振り込まれた金額を見た時の感動。お客様からの有難うの言葉。
そういった経験全てが自分で生きていく為に必要な力を養ってくれた。何より肩書が一切ない自分を信じて発注してくれた人とのご縁を大切に築いていこうと肚を括った。
結果、今でも様々な形で関わらせていただけている。本当に本当にありがたい限りだ。





今でも時折、2018年の日々を連用日記で振り返るが、あの時に一歩踏み出した自分に心から感謝の気持ちでいっぱいだ。お陰でこの5年間、数えきれないくらいの新しい経験が出来た。その中で生まれる沢山の失敗や成功、沢山の挫折や感動を通じて深い再会が生まれている。とても美しい光景だ。

この経験を通じて自分が伝えたいことがある。それは会社によっては副業が出来る今の時代だからこそ、自分のスキルや経験を商品化してみてほしい、ということだ。

体系化する沢山のプロセスで、試行錯誤することになる。その苦労こそが生きる力を養う機会になり、会社に依存しない生き方に近づける第一歩にもなると思う。

さらにそれ以上にもう一つ伝えたいのは”自分の発信を待ってくれている人が必ずどこかにいる”ということ。皆さんの人柄や経験を必要としている人が世の中には沢山いるはずだ。
「こんな自分が相手に何を伝えられるんだ」と当初は思いながら行動してきた私でも、私の発信を必要としてくれた人がいたからこそ今の自分がいる。(noteも文章作成が苦手という理由でずっと逃げてきたが4月からチャレンジしている。いつか誰かの心に届き、また一つ素敵な出会いや再会が生まれることを願っている)

必要とされないビジネスは成り立たないし面白くない。
しかし、もし自分の経験を必要としてくれている人がいるならば一歩踏み出すことへの躊躇もなくなるのではないだろうか。

そして自分が一歩踏み出した先に新しい出会いと再会が待っているならば、その一歩は限りなく自分を認めてあげられる宝になるのではないか。
副業や経営と言ったスケールが少し大きいと感じる可能性のあるものをピックアップして伝えてきたが、きっと身近なところでも辺りを見渡してみると様々なキッカケが沢山あるはずだ。

自分は幸いな事にその時の出会えた人や心境を連用日記に書いてきたため、経験を振り返る度に去年、一昨年、、あの時の一歩に感謝が出来る。そして明日も頑張ろうと思える。もし一歩踏み出す勇気が足りないならば連用日記を書いてみると良いと思う。後に過去の自分の経験から勇気を貰えるキッカケになるから。



今回はがむしゃらだった開業時の話について書いてみました。勿論今でもがむしゃらであることには変わりありませんが、がむしゃらの内容が変わっていることも事実。
このnoteで、小さなことからでも一歩踏み出してみようとどなたかが思っていただければ幸いです。

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