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【雑談】日本語教師の私が教えるときに混乱する項目〜「〜じゃないです」「〜ではありません」など〜

日本語教師のさじここです。

ブログ更新しましたので、暇つぶしに読んでいただけると嬉しいです。


教科書によって、導入表現が微妙に違う名詞、形容詞の活用「〜じゃないです」VS「〜ではありません」、「〜くありません」VS「〜くないです」ってあんまり取り上げられないですよね。

いろんな教科書を使い始めてから、ずっともやもやしていました。

ずっと「なぜ教科書によって違うんだろう?教える方は混乱しないのか?学生から質問くるのは私だけ?」と思っていたら、旧Twitterでコメントをいただきまして、「あ!私だけじゃなかった!」と安心しました(笑)

類似表現の違いのポイントに「丁寧さ」の違いがあると思います。

教科書によってコンセプトが違うので、そのあたりが関係しているのかもと個人的に思っています。

「結局どっちでもいいよ、日常でどちらもつかっているよ」で尽きるのかもしれませんが……😅


最近体験した困った項目「グループ分け」を紹介します。

ほとんどの教科書「ます形」→グループ分け→「辞書形」→「て形」……という感じかと思います。

なので、お読みいただいてる方はこの流れで教えていらっしゃる方が多いと思います。

今年から担当し始めたクラスで「げんき」で教えることになり、日本語教師になって初めて「辞書形」→グループ分け→「ます形」→「て形」……変換という流れで教えることに😅

「げんき」は、3課で「辞書形」で動詞を覚えさせて「ます形」に変換させます。

そのとき、もちろん「動詞のグループ分け」について教えます。

「「ます形」からの動詞のグループ分け」or 「「辞書形」からの動詞のグループ分け」どちらが学生にとって覚えやすいのか??

自分の中で疑問が湧きました。

「辞書形」を覚えている方が、動詞のグループ分けはシンプルで簡単なんじゃと思ったり思わなかったり……

「げんき」では1グループはU-verbs、2グループはRu-verbs、3グループはIreregular-verbsと紹介されているので、動詞のラストのひらがなを見ればグループ分けができます(1グループ、2グループ)

たとえば、
たべる、おきる、あび→2グループ(Ru-verbs)
む、む、はな→1グループ(U-verbs)

もちろん、これにも例外は存在します。

「かえる」「つくる」はラストが「る」ですが、1グループ(U-verbs)です。

ます形からグループ分けするときももちろん例外は存在します(「あびます」など)。

そういう意味では「辞書形」からグループを分けるのも、「ます形」からグループを分けるのも学習者としては同じかもと思いますが、「辞書形」からグループ分けする方がルールは簡単で覚えやすいと思いました。(ラストのひらがなを見ればいいですから😅)

しかし、弊害もあって、今学期教えたある学生は、10課ぐらいになって動詞の数が多くなると、「〜る」だけど2グループ(Ru-verbs)じゃない例外の動詞をどうしても覚えられず……😭

たとえば、いつも「つくる」「おくる」は2グループ(Ru-verbs)と答えてきて困りました😥

学生に理由を聞いたら、「「〜る」はほとんどがRu-Verbsでしょ?例外を自分で見つける方法がわからない……」とのこと😥

「数個暗記すれば考えなくて済むのでは?」と思ってしまうのですが、「法則がほとんど全てに当てはまる」と思っていて、「例外」の存在が薄れてしまうようです。

そもそも、「げんき」だと動詞のグルーピング名も「U-verbs」「Ru-Verbs」ですからインパクトがありますよね(笑)

で、最終的に私は「「ます形」を考えたら、見分けられる」と伝えました。
(つくります、かえります、おくります→「〜ります」は1グループ(U-verbs)ですから)

「ます形」は自然と言えているので、両方から見てみると間違える率は減ります。

勘のいい学生は「〜る」の動詞をみたら、自然にます形も頭の中で考えているようです。

「ます形」からのグループ分けでも同じで、「辞書形」を導入した後は「辞書形」からグループ分けもできると便利だと話します。

自分の中の結論としては、「「ます形」からの動詞のグループ分け」or 「「辞書形」からの動詞のグループ分け」はどちらも例外があるので、結局両方できたほういい……ということでした(笑)

ひらがな覚えたてのやる気のあるうちに、がつんと動詞のグループ分けを教えるか、日本語に慣れてきた頃(なかだるみの時期)にがつんと負担がかかるかだけに違いかもしれませんね。

どっちもどっちかも(笑)

これから日本語教師デビューをされる方向けに書きますと、
「グループ分け」って結構、学生がつまずくポイントです。

グループ分けがしっかり理解できてないと初級後半で大変になります。

ときどき講師室で「あの学生ぜんぜん「て形」が覚えられないんだけど……」という感じのを聞きますが、もしかしたら、そもそものグループ分けを理解していない可能性大です。

なので、動詞を教えるときは必ず学生にグループを確認する癖をつけるのがいいかと思います。

日本語ってほんと難しいですね😅


もうすぐ日本語教師になって10年目に突入しますが、日々学ぶことが多いです。

教科書論争をSNSで見かけますが、私としては教科書はあまり問題にしていません。

グループ分けのように、どんな教え方も一長一短があると思いますし、全員が理解し運用できるようになる完璧な教授法はないと思いますから。

教師側のスキルももちろん大きく関係しますしね。

私は過去に勤めていた日本語学校で、「来期から初級教科書を急に変えます!」と教務主任が言い出し、非常勤VS教務というやばい状況に放り込まれたことがあります😓

(この話は長くなりそうなので、いつか別記事で書こうと思います。)


いろんな場所でいろんなレベルを教えてきた私でも毎回うまくいったりいかなかったり……の繰り返しです😅

うまく教えられなくて落ち込むときが今でもあります。

でも学生から「ありがとうございました」と言われて次こそ頑張ろう!と思いながら続けています。

日本語教師業界は大きく変わろうとしていますが、いろんな意味でいい方向に向かうといいな〜と思っています。

こんなどうでもいい内容を、最後までお読みいただきありがとうございました😭




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