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『ヤセたい人必見‼️ なぜ一口30回噛むと、ヤセていくのか?』

元大分大学医学部教授の吉松博信医師によると、肥満の解消には「食事療法と運動療法」が重要なのですが、長期的に続かなかったり、リバウンドしてしまう事が多いようです。

逆に、多くの肥満患者に日常のちょっとしたこと、食事時間を整えるなどでも減量効果があります。吉松先生は、噛むことも重要視して「咀嚼(そしゃく)法」を併用しています。

 噛んだ情報は、口の中の三叉神経(脳神経)を通って脳の視床下部(自律神経の中枢)に送られ、神経ヒスタミンを放出されると言われています。

 神経ヒスタミンは、満腹感を覚えさせ食事を終了させますし、脂肪組織を分解しエネルギーを高め、肥満や糖尿病の改善効果が吉松先生の実験で認められています。

 ヒスタミンの材料は、必須アミノ酸のヒスチジンです。高脂肪食による肥満発症をヒスチジンが抑えることがわかっていて、イワシなどの海産物にヒスチジンは多く含まれています。

 神経ヒスタミンは、食事の途中から濃度が上がり、食事終了時に高値になる満腹物質です。面白いことに、胃に直接、食べ物をいれても、満腹感をつくる神経ヒスタミンは作用しないことがわかっています。

 だとすると、早食いで胃に食べ物を入れても神経ヒスタミンによる満腹感を得にくいということになるので、早食いだと、満腹感を得られずに食べすぎてしまうのではないでしょうか。

 吉松先生のグループは、咀嚼(そしゃく:よく嚙むこと)で満腹感をえることを利用して「咀嚼(そしゃく)法」を用いています。一口30回噛めたかどうかを記録用紙に記入していきます。すると、一口あたりの食事量が減っていくのです。

 肥満症患者の大多数が、「早食い」で、過食してしまいますが、よく噛むことで、神経ヒスタミンを放出させ、少ない食事量でも満腹感を得て食事をおわらせることや、食べ物の味覚や歯ごたえの感覚を取り戻し、早食いの癖をなおしていきます。

 また、「嚙み合わせが人生を変える」(日本顎咬合学会:小学館新書)の中で、「咀嚼と肥満の関連性の研究」(厚労省研究班)に関わった武井典子氏の研究では、「よく噛んだ方が食後のインシュリンの分泌量、ピーク量が少ない」ことがわかっています。

 インシュリンを簡単に言うと、血糖を下げるホルモンです。食事で血液中にブドウ糖が増えると、血管からブドウ糖を筋肉などの細胞に運び入れて血液中の血糖値が上がりすぎないようにしています。

 通常咀嚼では、インシュリンの分泌量が多く、逆に、よく噛むと「インシュリンの分泌量・ピーク量が少ない」という研究結果は、多数回の咀嚼により血糖値が上がらなかった(血糖値の上昇がゆるやかだった)と考えられます。

 つまり「多く咀嚼すれば血糖値が上がりにくい」ことがわかります。

 なかなかヤセなかったり血糖値が高くて悩んでいる人は、情報や知識をえてさまざまな取り組みをされたかもしれませんが、長続きしなかったり、一時的うまくいってもリバウンドしてしまったかもしれません。それは、意志力の問題ではなく、「水を飲んでも太る」と思ってしまうくらい痩せにくい体質や方法の選択の誤り(適切な方法にたどりつく一過程)だったかもしれません。

 食べたいものをお腹いっぱい食べ、誰でも簡単にできるのに食事量・血糖値は少ずつ減っていくという小さな成功を積み重ねることができれば、脳も報酬を得て、もっと取り組みたくなるのではないでしょうか。

 挫折やリバウンドなしにヤセたい、血糖値が気になる、もっと健康になりたい人は、まずは、食事中に1回でも、一口30回噛んでみるのはいかがでしょう。

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