見出し画像

ハイクラス企業特有の面接を突破!【Vol.3(自己紹介)20代~30代編】(対象レベル2)

割引あり

・第2回目:社会人3~10年未満対象
本記事は、【連載記事】ハイクラス企業の採用面接(自己紹介編)の第2回目となります。対象は、社会人3~10年未満の方やチームリーダー経験者(以下「レベル2」と称します)向けのハイクラス企業採用面接の自己紹介戦略について解説します。(各レベルについては、「はじめに」の記事をご参照ください)。

以前の記事(Vol.2:対象レベル1))で触れた自己紹介の重要性は、レベル2の方々にとってさらに高まります。これは、企業や職種により異なりますが、面接官が候補者の職務経験をもとに総合的な適性(例えば、職務や社風、そして配属されるチームへの適性など)を判断するためです。

◆現状の問題点


しかし実態は、レベル2の方々もレベル1と同じような一般的な自己紹介にとどまっています。例えば、よくある自己紹介例です。

よくある自己紹介の例①
「はじめまして。私の名前は〇〇〇〇です。〇〇大学を卒業後、〇〇社でシステムエンジニアとして3年間働きました。その後、〇〇社に転職し、現在はデータベース管理を担当しています。趣味は読書と映画鑑賞です。よろしくお願いします。」

よくある自己紹介の例②
「はじめまして、私は〇〇〇〇です。〇〇大学の経済学部を卒業後、〇〇社でマーケティングアシスタントとして働き始めました。3年間の勤務を経て、現在は〇〇社で市場調査の分析を行っています。趣味はゴルフと旅行です。よろしくお願いします。」

①および②の自己紹介は本当によくあるケースです。特に有名大学出身や有名企業に勤めていた方に多くみられます。この自己紹介は、単に経歴や職歴を羅列しているだけで、面接官は提出書類(履歴書や職務経歴書)を見ているため、重複している情報であり無駄な時間となってしまいます。最悪、面接官は簡単な質問をして、30分以内で面接を終了されてしまう可能性が高まるでしょう。

これら①②の自己紹介は、自分の強みや仕事に対する熱意、成長過程などが伝わりにくい内容となっています。面接での自己紹介では、これらの要素を効果的に組み込むことが重要です。

では、これらの要素が組み込まれてはいるけれども、失敗している自己紹介の例です。

よくある自己紹介の例③
「はじまして、〇〇〇〇と申します。これまで10年間、営業部門で働いてきました。主に、お客様との関係構築や〇〇(商品またはサービス)の販売に注力して参りました。私は、自分の担当する仕事に対して熱心に取り組み、常に期限を守り、目標を達成するために最善を尽くしてきました。仕事では、細部に注意を払い、効率的な作業を心掛けています。
また、新しいチャレンジをすることが好きで、新しい環境にもすぐに適応できます。将来的には、さらに多くの責任を持つポジションで働きたいと考えており、このポジションで私のスキルを活かして貢献できるものと確信しております。」

この自己紹介で何がダメなのでしょうか?問題点を洗い出していきます。

・問題点の洗い出し

この自己紹介が、何が問題なのか?
実際のハイクラス企業の面接官の評価チェックポイントをご紹介していきます。

1. リーダーシップやチームマネジメントの経験が不足
この 自己紹介では、チームを率いたり、プロジェクトを管理したりした経験について言及されていません。

2.戦略的な視点が欠如しています
職務における長期的な目標や戦略的な成果について触れられていません。

3.組織への具体的な貢献の不明瞭
自分の業務が組織全体やチームにどのような影響を与えたかについて述べていません。

4.革新性と問題解決能力の不足:
新しいアイデアや問題解決の事例が含まれていません。

5.ビジョンと野心が不明確
将来のキャリアビジョンやそのポジションでの目標について具体的な計画が語られていません。

このような自己紹介では、チームリーダー等に求められる資質やスキルが十分に示されていないため、面接官に強い印象を与えることが難しいのです。

◆失敗例の分析


その他、採用面接で失敗するよくある自己紹介の例は、次のとおりです。

1.経験の過剰な強調
例:「私は3年間チームリーダーを務め、すべてのプロジェクトを成功に導いてきました。」

▶この自己紹介では、過剰な自信や現実感の欠如と受け取られる可能性があります。全てのプロジェクトが常に成功するという可能性は低く、一方で、それが事実であったとしても失敗から学ぶ経験が乏しかったと評価される可能性も高くなります。このような断言は、その人の信憑性を失う原因を作ってしまいますので、このあとの展開が厳しくなってしまいます。

2.具体的な成果の不足
例:「多くのプロジェクトを率いてきましたが、特に注目すべき成功例がありません。」

▶チームリーダーとしての経験があるにも関わらず、具体的な成果や貢献を挙げられない自己紹介は、実際の経験の質や影響力に疑問を引き起こします。

3.チームへの貢献の軽視
例:「私がチームを引っ張ってきました。チームメンバーは私についてきてくれて、私の指示に従ってきてくれました。」

▶これは自己中心的で、チームメンバーの貢献や協力を軽視する表現とみなされます。協調性やチームワークの重要性を理解していない、とみなされる可能性が高くなります。

4.学習や成長の経験の欠如
例:「私はリーダーとしての経験を積んできたので、新たな学びは今のところありません。これまでの経験を生かし、御社で即戦力として貢献できます。」

▶成長の機会や学びへの意欲の欠如とみなされます。応募者の柔軟性や進化への意欲を疑うことにつながります。

これらの失敗を避けるためには、自己紹介で具体的な成果とチームでの経験を強調し、失敗からの学びや成長の機会を正直に共有することが重要です。また、チームメンバーとの協力や貢献を認識し、それを自己紹介の中で表現することが望ましいです。

◆突破するための秘訣

それでは、レベル2の方々が面接を突破するための秘訣に迫っていきます。ここで重要となるのは、自己紹介に隠された鍵です。成功を収めた合格者たちの回答例を紐解きながら、あなたの自己紹介を磨き上げることができます。採用面接を見事に突破するためのポイントを、詳細にわたって解き明かしていきます。

ここから先は

2,033字

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?