公立学校の世界へようこそ
2.小学校教師編
⑦今後の小学校教育について(教科指導の観点から)
今、小学校教育は過渡期を迎えています。
具体的には、2020年度より新学習指導要領が適用され、大きな変化としましては、小学校3・4年生に外国語活動があり、5・6年生に教科として英語が導入されました。
また、プログラミングの学習が入ってきたのも有名な話ですよね。
さらに、成績表の評価の観点も変わりました。より「生きる力」を育む観点から、変わった次第です。
そして、近い将来、小学校高学年を中心に、中学校以降で導入されている「教科担当制」が小学校でも導入予定になっています。
ご存じの通り、小学校では、基本的に学級担任が全ての教科を担当するというものですが、昨今、教科の専門性や教員自身の働き方改革などの観点から、教科担当制の導入が叫ばれていました。
そして、ようやくそれが実現するといった方向になりそうです。
これは、中学校に入るときの「中一ギャップ」の解消にもつながることが期待されいます。
ところで、皆さん、この中一ギャップという言葉をご存じでしょうか。
皆さんも、小学校中学校と経験されているので、イメージしやすいと思うのですが、小学校文化と中学校文化は全然違いますよね。
その違いから、子どもたちがその変化に対応できなくて、不登校になったり、なかなか学校にうまくなじめなかったりします。
それが、中一ギャップと言われるものです。
それをなくすために、いろんな方法が画策されているのですが、その一つの方法として、教科担当制が導入されるということです。
少しでも、中学校以降の学校生活に慣れるために、お互いの学校文化を近づけるといった感覚です。
次に、教科担当制のメリットとしては、同じ先生が同じ教科をそれぞれのクラスで教えることができるので、先生自身の教科の専門性を発揮しやすいです。
また、いろんな先生に子どもたちを見てもらえるので、様々な角度から子どもたちを把握しやすいです。
さらに、授業準備についても、準備が必要な科目が少なくなるので、働き方改革につながります。
ただ、デメリットとしては、時間割を組むのがなかなか大変でございます…。
後、英語に関しては、以前5・6年生でやっていた外国語活動を3・4年生に繰り下げて、新たに教科として5・6年生に英語を教えるといった形になっています。
ですので、このことをよく知っている親御さんは、今まで以上に英語学習に熱心に取り組まれている印象です。
私自身、何回も英語の指導やサポートに入ったことがあるのですが、以前よりも英語が話せる子、あるいは聞ける子が格段に多くなったという印象を受けました。
このあたりのことは、中学校の先生とも交流したことがあるのですが、中1の学習で最初にアルファベットを習うのですが、ほぼみんな知っていてびっくりしたと仰っていました。
また、小学校で教科として英語を学ぶので、中学校以降の英語も以前よりも難しくなります。
なので、このような事情から、熱心に英語に対して取り組んでいるご家庭が多いのではないかと考えます。
最後に、プログラミング教育との関連で、子どもたち一人ひとりに、一台ずつタブレットが配布されている学校が今やほとんどだと思います。
昨年度からさっそく使っていた学校とそうではない学校があると思いますが、今年度は、必ず使うことになるので、プログラミング教育がどのように実施されるのか、私自身とても興味があります。
不幸中の幸いと言いますか、コロナの影響で、教育のICT化が一気に加速したので、今後、ますますプログラミング教育が充実していくと考えます。
それでは本日はこの辺で👋
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