「社会に依拠せず、自分が世界とどう対峙するか」を語っているコーマック・マッカーシーの作品が大好きだ。
黒原敏行がマッカーシーの作家性だけではなく、作品一冊ごとに話をしている。こ、これは贅沢すぎる。
記事の終盤で黒原敏行がこう語っているように、マッカーシーの作品の特徴は、社会がほぼ機能していない、ゆえに自己がむき出しのまま世界と直で対峙する(せざるえない)ところにある。
今の時代だと「自己を抑圧するもの」として捉えられることが多いけれど、社会は「脆弱な自己を守る鎧」でもある。
共同体の内部にいれば助け合いが可能であるという実利的な面もあれば、社会性が機能していれば当た