「おじさんの詰め合わせ」の「おじさん」とは誰なのか?

 少し前に話題になったこの件について。

「おじさんの詰め合わせ」という言葉自体が「性別がどうこう以前に、揶揄のニュアンスが強く不適切だ」と批判されるのは仕方がないとは思う。
 ただ発言全体としては、

トラウデンさんは《ここに写っている皆さんは、党内の権力闘争を勝ち抜いてきた人たち》《そういう党内での権力みたいなものじゃなくて、いかに国民と向き合ってオープンにしてくれるのか》《内向きな感じのポスターだな》と、しっかり理性的な意見も述べています。

(上記記事より引用/太字は引用者)

「おじさん」という語は「中高年男性であること」自体を揶揄したものではなく、「旧い派閥政治の論理の中で、権力闘争を勝ち抜くような人間」を指しているのがわかる。

 つまりここで言う「おじさん」は、「すべての男」が含まれているわけではない。
 だが批判している人はもちろん、擁護している人の中にですらこの文脈の中での「おじさん」を「中高年以上の全男性を包摂している」と捉えている人が多い。
 ここにジェンダーの問題の難しさがよく表れていると思う。


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