2022/07/24(日)
若干の二日酔いで目覚めた朝、僕らは気合いを入れて家中の掃除に取り掛かった。
エアコンのフィルター、風呂、トイレ、床の全水拭き、キッチン、網戸。
その間、
「気持ちいいね、気持ちいいね。」
と、彼女は何度も繰り返していた。きっと、部屋に語りかけていたんだと思う。そういうところのある人だ。僕はいいと思う。
鉢植えの皆さんも手入れをした。丁寧に濡れ布巾で葉を拭いてあげると、見違えるように緑は映え、日光から吸収できるものを貪欲に、しかし爽やかに取り入れ始めた。
「気持ちよさそうじゃん。」
と、彼女の真似をするように話しかけた。
洗濯まで一息に済ますと、ご褒美にと近所のタイ料理屋さんへ行った。
甘くてしょっぱくて、辛くてクリーミー。旅行好きの僕らは、これでまたその欲をいじらしくも抑えることができた。お腹いっぱいになり、そのまま帰宅すると、真っ直ぐにベッドへ飛び込んだ。
「あーあ、素晴らしい日曜日だね。」
青い空がベランダの手すりを掠めて、向かいのビルの間に広がる。扇風機をこちら側に向けて、静かに目と耳を休めると、別に日本でもタイでもどこでもよくなった。
夕方、急遽決まった美容院でちょっと角刈り風にまで切られてしまったことを、店を出てすぐ彼女に報告した。
画面越しに大笑いする彼女を見て、本当に素晴らしい日曜日だと思った。
明日からも頑張ろう。
・・・
今日も夜が来ました。
Good night.
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