2022/07/16(土)
一日中日本語と外国語の間を行ったり来たりしていた。クーラーの効き具合は段落を越えるたびに体に染み込んでいたらしく、記事を一つ終える頃には引いた汗が張り付くように僕を冷やした。
自転車は屋根のあるところに停めた。
「ダイアルの番号、教えておいてよ。借りるだけ借りられるように。」
10年前に言われた言葉を思い出す。借りるだけ借りられるように。
思い出せるだけ、思い出せるように。
辞書を引いても出てこない構文を、文法書で探す。
しかし、それでも見当たらないものもあって、
それは僕の脳を開くしかない。
「区分けと組み合わせだよ。少なくとも、俺はそう聞いたぜ。」
と、僕は聞いた。
一つの真髄。それにすら及ばないほどの、釘。
抜けない釘。
「おいおい、この代名詞に30分はなかなかだよ。」
すね毛がなくなってしまうほどに、ページをめくった。
見つからない答えを僕は、そのままに残した。
帰り道、雨は上がり、ベタつく交差点を15個超えた。
夕日は見えなかった。
冷えた体と外国語の間に、水溜りが跳ねて染みた。
・・・
今日も夜が来ました。
Good night.
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?