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3年前の今日の激痛。


今日は、未就学児×2の母として、軽くショックな(良くも悪くもある)ことがあり、消化しきれていないので、その話題はまたの機会に。

さて、とっても個人的なことですが、約3年前、私は極度の痛みと戦っていました。
空には満月、ブルームーンといわれる何十年に一度の大きい月が輝き、その横には方円状の花火。車中にまで音が響き、お腹にこたえたものです。

私は花火の威勢の良さと、レアな月に心躍らせながら、耐えていたのは陣痛です。

つい何時間か前の検診にて「刺激を与えてもらった」かいあって、ズクズクとお腹が痛みだし、ズキンズキン、ドカンドカンとエスカレート。

陣痛を予感していたので、あらかじめ有名店で天丼を食べ、悔いなきようケーキを食していてよかった、と思いました。

さて、レアな満月の引力によるものでしょうか。
総合病院に入院している妊婦さんは次々と産気づき、夜勤2人体制の看護師さんはてんてこまい。

私のお産は順調に進んでいると思いきや、途中で止まったため、なにやら怪しげなロッキンチェアが登場。

痛みを揺れへと逃がすことで、下へ下へと進む胎児、それにともなって開く骨盤、背中と腰の軋みが痛みとなって、うめき声へと代わっていたのでした。


「痛かったらナースコールで呼んでくださいね!」とさわやかに去って行った看護師さんは、数か月前に入院していた時にお世話になった方でした。

看護師さんたちの忙しさと、入院していたことで得たホームの感覚、そして二人目だから勝手知ったるお産の様子に安心した私は、痛みをどれだけ乗り越えられるか大会をひとりで開催。

けっこうな波がやってきても「まだいける?うん、まだイケる!」とうめき耐えていたのでした。
一度超えることができたらば「あと3回超えてみせる!」などと、ドМ体質に磨きがかかり、ギリギリの棒高跳びを超えるように2回クリア。

3回目もこれまでのように超えて……と思った瞬間、津波級の痛みが押し寄せ、「うおおおおおぉおおおおおおぉぉぉぉぉおっっ!」
と雄たけびを上げたのでした。

途中でおさまるだろうとふんだ声が、クレッシェンドかつビブラートをきかせだした時には、未知なる自分を目の当たりにしたものです。


「だいじょうぶですかっ!?ナースコールしていいんですよお!!」と駆けつけてくださった看護師さんと分娩代に行き、いろいろあって生まれました。

一番うれしかったのは、お股を切らなくてよかったこと。
これは、通常生活で生きてきますからね。

というわけで、明日は二人目の子どもの誕生日でして、まあよく3年たってくれたものだと思います。

これを感慨深いと表現するべきなのか……どうなのか。
正直わかりません。

ただ「ママ」と呼ばれると夢の中でも「はいよ」と子の眼前に秒速で現れる習性は埋め込まれました。

びゅんっと秒速で子どもたちから離れたい時もありますが、その倍の速さで戻ってくる時もあります。

母の立場になって6年くらいたちますが、まだ「おかあさん」と呼ばれることに慣れない素人です。

プロになれる日は、果たしてくるんじゃろか……と扇風機の風を浴びて子どもたちの泣き声を聞きながら、ああ、深い考察のできる環境じゃないな、とあきらめるのでした。


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