「人に迷惑をかけない」は実現するのか
ママ友などに「どんな子どもに育ってほしい?」と聞くと
人に迷惑をかけないひと。
という回答がけっこうあります。
他人さまに迷惑をかけずに生きていく。
清らかで美しいように思います。
もちろん「迷惑」にはいろいろな意味があって、それが「犯罪」や「人を不快にさせる」ことだったらイヤだなあと思います。
でも「世話になる」という意味だったらどうでしょうか。
東日本大震災のとき、俵万智さんがTwitterで以下のような内容をつぶやいていました。
「他人に迷惑をかけない子になるよう、息子を育ててきたけど、震災などは迷惑をかけあう部分もある。だから、助け合える人になってほしい」
(※引用ではありません。私の記憶です)
その時、私には子どもがいませんでしたが、深く共感しました。
そういえば大学時代のゼミの教授も同じようなことをおっしゃっていましたっけ(20年前)。
仕事でも育児でも、自分だけでなんとかしようとする姿勢。
これは清く美しく見えて、脆いです。
ボッキボキ折れます。
不景気がつづき、核家族からのワンオペ育児がつづいている今の世で、ぜんぶをひとりでこなそうとするのは、スーパーマンしかできません。
もっといえば、できると思うのはおこがましいかもしれません。
そして何より、1人でやろうとする気質を清く美しいと感じ、それを要請してしまう人が、正論だと信じて声高に意見をいう世の中が恐ろしい。
他人に迷惑をかけない から、
お互いさまの精神へ。
許しあう、認め合う、というおおらかさが求められているように思います。
おおらかになるには、自分にも余裕がないとできません。
だから、ふだんから甘えておく。ライフラインをたくさん作っておく。こちらからある程度介入する(おせっかい力)。
これを戦略的にやっていくくらいの心意気が必要だと思います。
今の時代、いろいろな意見が噴出します。
でも、私はやっぱり助け合いが必要だと思いは変えません。
自分もそうなれるように、変わっていきます。
だから我が家の方針は、
「迷惑かけても、良いことで倍返し!」
にします。
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