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『アフターデジタル2 UXと自由』

OMO(Online Merges with Offline)やDX(Digital Transformation)という言葉が語られて久しいが、「オンラインとオフラインを統合する」ことや、「デジタルの進化で生活をよくすること」といった漠然とした概念で説明されることが多く、なかなかわかりづらいです。

どことなく、OMOにおいてはアリババやAmazonといったEC企業がオフライン空間に触手を伸ばしてくることのように語られ、DXについては単なるIT化の進展のようにして語られることも多々あります。

本書においては、OMOやDXといった概念の本質的な部分と、哲学的ではあるものの、本来のそういった概念のあるべき姿が説明されています。

私個人としては、中国で起きている爆発的なITの進化が日本にもそのまま流入してくるとった考え方には懐疑的です。

中国においては日本の10倍近く存在する人口と、ある種「統制された」国家制度、そして与信が取れない人々がいる一方で、大富豪ともいえる人々が顕著に存在する貧富格差の大きさ等があいまって、一気にIT化が進展したものと思っています。

ただ、中国で起きていることは日本も、そして世界にサービス展開をする企業にとっては参考にすべきことが多く、大胆すぎる点は多いですが、UXの改善に心底注力する点やサービスの開発速度等、見習うべきかと思います。

AIが人間に代替するといった文脈には懐疑的ですが、DXの進展は人間の生活、そしてビジネスの在り方に大きな影響を与えることは間違いないものと思われ、継続的にキャッチアップすることが求められると思われます。

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