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ピッチ・パーフェクト(2012)

主人公ベッカが父親に言われて嫌々入学した大学でアカペラサークルに入りメンバーと友情を深めながら大学アカペラ選手権優勝に挑む映画です。
ベッカが所属する女性グループ「べラーズ」と、敵対する男性グループ「トレブルメーカーズ」が主な登場人物たち。ジャンルで言うとミュージカル映画らしい。ただ、ミュージカル映画が苦手な方でも抵抗無く観られるのではないかと思います。理由は台詞の途中で急に歌い出したりすることは一切無く、サークルの練習や舞台の本番でしか歌わない為物語として違和感が無いからです。

今回私は映画のレビューを書くのが初めてなのでどういう風に書けば良いのだろう?と他のレビューブログを色々と見てみました。ピッチ・パーフェクトは有名な映画の為、ストーリーについて触れているブログが多く(当たり前笑)私はあえてストーリーではなく映画の中で登場する歌唱シーンをベースに物語を紹介していこうと思います。
ピッチ・パーフェクトは1時間52分ある本編の中で歌唱シーンが8回。この映画が好きすぎて何回も観ている私が一つずつ詳細を書いていきます。

1.オープニング
いいね、いい感じ

2.サークル入部オーディション
Little Glee Monsterもカバーしたことにより日本でも有名な「Cup song」が出てくるシーン。下記、映画内のシーンとは異なりますが参考までに〜
https://youtu.be/cmSbXsFE3l8

正直ここまではそんなに重要なシーンが無い為さらっと書きました。ここからが本番です。

3.リフ・オフ
まずリフ・オフについて説明するね。これはラッパーの方々が行うフリースタイルと少しだけ似ています。最初に何かしらテーマを決め、そのテーマに沿った曲を思いついたグループから歌い始める。他のグループは今歌われてる曲と歌詞のフレーズが被った曲を思いつけば途中で被せて歌い始めて自分たちのターンに持っていく、と言う流れ。
↑これ伝わってる??あと全然ラッパーのフリースタイルではないかもな???
ちなみに映画の中で登場してくる曲のテーマは確か「80年代の女性の曲」とか「セックスについての曲」でした。
最初はToni BasilのMickeyをトレブルメーカーズが歌い始め、その後他グループ(名前わからん)がMadonnaのLike a virginで被せる流れ。

▼Mickeyの歌詞の一部がこれ。ゴリエちゃんも昔カバーしてたね
Oh, Mickey, you're so fine
You're so fine you blow my mind
Hey, Mickey
Hey, Mickey

▼次にLike a virginの歌詞
You’re so fine and you’re mine
Make me strong, yeah you make me bold, oh your love thawed out

このYou’re so fineの部分で歌唱中の他グループに被せて別の曲を歌い始め、更にまた別のフレーズで他グループに曲がさらわれていく感じ、普通にアカペラメドレーとして楽しめます。

4.全国大会の地区予選
主人公ベッカが所属するべラーズは映画のラストの方では素晴らしいアレンジと歌唱力で覚醒するのですがこのときはまだギリギリ覚醒前。後の神アレンジャー(曲をアカペラ用に編曲する人)となるベッカが「何このアレンジ誰が作ったん?まじクソつまらん」と思いながら歌ってる顔が最高です。例えるなら飲み会で早く帰りたい女の子の顔。つまんない飲みのとき大体の女の子がこの顔でウーロンハイ飲んでるよなって感じ。他のメンバーがニコニコしながら歌ってるから尚更ウーロンハイ顔が引き立ってます。私にとっては隠れた名シーン。
その後途中から入れてきたGloria EstefanのTurn The Beat Aroundはとてもクールで観客を沸かせてましたね。リードボーカルを担当したファット・エイミーが歌い切った後に自らの服をぶち破るシーンは思わず拳を突き上げたくなります。ちなみにピッチ・パーフェクト2ではこのファット・エイミーの歌唱シーンで股間が破れてオバマ元大統領がドン引きするというシーンから始まります。(情報量多い)

5.全国大会の会場へ向かう車内
上記の地区予選を無事通過したべラーズはファット・エイミーが運転する車で全国大会の会場へ。各自爪のお手入れをしたり音楽を聴いたりボーッと窓の外を眺めている静かな車内で、メンバーの一人が曲のワンフレーズを歌いだし、他の子たちも一人ずつそれに乗って歌い始めます。私はこのシーンがとても好きです。女の子同士でしか生まれない楽しさが上手に描かれているからです。歌っている曲がMiley CyrusのParty In the U. S. A.だったので尚更良かったのかもしれません。

6.全国大会
地区予選と同じ曲を歌っている為、ベッカの飲み会つまらんウーロンハイ顔がここでも見られます!あまりにもつまらんと感じたベッカは曲の途中から勝手にアドリブを入れ始める始末。しかしそのアドリブのセンスが良い為、最初はつまんなそうにしていた観客も沸き始めてベッカのテンションも爆上がり。つまんない飲み会だったのに途中でどタイプの男が遅れて参加してきたときの女の顔をしています。いやまあそのシチュエーションは普通にテンション上がるよね分かる笑

ただ、ここでリーダーのオーブリーは「なんて勝手なことをするんだ!」と激ギレ。ベッカはべラーズから追い出されます。でももう一度一緒にやりたいと思ったベッカはメンバーに謝罪。そうだよね、さっきまで楽しくなさそうな顔してウーロンハイ飲んでた女がタイプの男一人来たくらいで勝手にテンション上がってたらまわりからするとちょっとウザいもんね分かる。
ここで、皆がお互いのことをまだよく知らないから一人ひとつずつ秘密を打ち明けようと円になります。
ベッカが「私は今まで女友達がほとんどいなかった。でも今は違う」って言っていたのが印象的でした。新しい居場所が出来るということは人の価値観を変え、誰かを大切に思う気持ちまでついてくるんだと感じました。

7.一つになったと確信する瞬間
上記の仲直りシーンの後、べラーズはリフ・オフの場所に移動し、自分たちしかいない場所で、自分たちの為だけに歌を歌います。
曲はBruno MarsのJust The Way You Are。この曲自体はラブソングだし、男性が自分の好きな女性に対して「ありのままの君が素敵だ、だからそのままでいて欲しい」と歌っているのですが、べラーズの仲直り後に皆で歌っているシーンだったので私にとってはお互いを認め合う女の子たちの友情ソングに聞こえました。

8.大学アカペラ選手権 決勝
ラストの歌唱シーンです。
敵対するトレブルメーカーズのパフォーマンスでオーディエンスのテンションは急上昇。私が今でもYouTubeで毎日のように聴いているのがこのシーンのパフォーマンスです。曲はメドレーになっており2曲目に来るのがB.o.BのMagic。元々は超ポップなこの曲を最初はバラードにアレンジしてるんですね。変態しか思いつかない名アレンジです。
ただ、このシーンは一つだけどうしても許せない部分があります。まずこのシーンでは、バラードアレンジでリードボーカルメインで歌う→別メンバーがラップという流れになっています。映画なので何回も撮影して良いシーンを使用するのは勿論理解できるのですが、リードが歌っているときに別視点のカメラに切り替わる際明らかにリードの表情が直前と異なっており別撮り感満載なのです。これは本当に残念でした。
映画だとは分かっています、フィクションだと勿論理解しています。でも今私は一観客として仲間と共にアカペラに命をかけた大学生の決勝戦を見ているのです。同じフレーズを歌っているのに別視点から見ただけで表情が変わるはずがありません。これだけは残念でした。ただ、それ以外は本当に最高です。

べラーズのパフォーマンスも勿論最高。曲が段々盛り上がることによってオーブリーの髪型が乱れていく感じも良かったです。テンションの上がり方、曲の盛り上がりを髪の毛を揺らすことで表現できるのは一般的に男性よりも髪の長い人が多いであろう女性の良いところかもしれませんね。視覚的に分かりやすい。
歌い終わった後、序盤では全く噛み合わなかったオーブリーと主人公ベッカが抱き合うところは少し泣いちゃいました。仲直りできて良かったね

以上、私が大好きな映画「ピッチ・パーフェクト」を歌唱シーンにフォーカスして書いたレビューでした。ストーリーについては結構省いてるのでちぐはぐな内容になっているかも。でも元気が出る良い映画なので観てみてね。斉藤レジェンドでした。

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