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3. 前提条件を合わせる

営業メンバーへの育成マニュアルとかで
「商談が始まる際に、面談目的の合意を取りましょう」という内容を見かけることも多いかと思います。

「〇〇の課題にお困りだと伺いましたので、その解決策となる▲▲をご提案いたします」みたいなやつです。

この合意形成を僕は前提条件を合わせると表現しているのですが、
社内・社外、仕事でも家庭でも本当にこれって大事なスキルだなぁと最近しみじみ感じたので、その内容に触れて文字を書こうと思いたったわけです。

子育ての中で感じた気づき

先日4歳になった長男、何をするにも「なんで?」「どうして?」を連発するようになってきました。
好奇心旺盛なのは非常に良いし、なぜなぜ5回という日本が誇る大企業トヨタの成長文化もあるので、親子としてココのコミュニケーションはなるべく丁寧に取ってあげたい……と思いつつも、
毎秒ごとに繰り返されるガトリングガンのような五月雨なぜなぜに父は疲弊していたわけです。良い文化なのに回答するのめちゃくちゃ疲れる。

「なんでだろう?」

子供と同じセリフを自分自身に(心の中のリトル・サイトウに)投げかけてみた結果、「前提条件が合っていない」からでは?という仮説に行き着きました。

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先日ディズニーの名作アニメ「アラジン」を見ていたんですが、
あのストーリーはアラジンというキャラクターを視聴者が把握しているから話が理解できるわけです。

天涯孤独の身で、アグラバーの街で相棒の猿のアブーとコソ泥をして糊口をしのいでいる貧しい青年。赤いトルコ帽に黒髪がトレードマークである。
貧相な生活と身なりをしていることから、主に上層階級の人間などからドブネズミ(street rat)と罵倒されている。これまでの境遇から王宮での豪奢な生活に憧れており、彼のすみかは宮殿が真正面に見える所にある。盗んだパンを子どもたちに分け与えたり、ジャスミンの花婿候補である王子に鞭で打たれそうになった子どもを身を挺して庇う心優しい性格の持ち主。
(Wikipediaより抜粋)

ジーニーのランプが眠る魔法の洞窟に選ばれたのも彼が純粋な心を持っているからこそだし、真っ直ぐで優しいナイスガイだからこそジーニーや魔法の絨毯との友情が形成され、ジャスミン王女が心惹かれるんです。

冒頭で描かれているアラジンのキャラクターを理解していないと
起こる事象がすべて線にならず、「なんで?」になってしまうんです。

ちなみに4歳児がコレを理解するのはまだ難しいらしく、
泥棒をして逃げる→貧しい子供にパンを譲る、みたいなシーンも「泥棒はいけないんだよ!」になるし、そもそも論で「パンはお金を出して買えばいいんじゃない?」とか「お金がないならお仕事をすればもらえるでしょう?」という正論パンチがひどいので説明に骨が折れました。。
(身分制度という、別角度からの前提条件はさすがに教えきれない)

最終的に、アラジン=優しいという数式だけ理解をしてもらえたので、
その後の内容も徐々に理解度が高まっていたみたい(?)です。

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もちろん仕事でも大事な話

冒頭に戻ってビジネスシーンでの話。
営業でもアライアンスでも採用でも、これは全部において大事な要素になります。

「目的は○○」
「今日のゴールは▲▲」
「提案するプロダクトは××が解決できる」
「この資料は〜〜な人にこそ読んでほしい」

社外の方と話をする時はやりすぎなくらい意識してほしいと思います(※特に多方面を管掌している方が相手だと無意識にズレがち)し、社内の人を相手でも意識して損をすることではないかな、と思います。


よくわからないまま始まって1時間まるっと会社と商材の説明をされたり、
why you, why nowのない謎の資料やメルマガを送ってこられたり、
目的が不明なままセットされたミーティングが謎のまま進行したり、
身に覚えがある、なんて方も多いのではないのでしょうか……。

さいごに(まとめ)

特にコミュニケーションを多く行なう営業や企画などの
スキルやTipsは星の数ほどあって、どれもこれも本来であれば学んで実践すべし!ではあるのですが、(少なくとも僕は)この前提条件をあわせるという事だけで結構いろんな事を乗り切れてきた感覚があります。

同じ目線にする、という事はひいては相手の立場になって考える事と直結していて、どうしたらより伝わるか?理解をしてもらえるか?の発想からくる行動の一つだと思います。

仕事でもプライベートでも子育てでも、あらゆるシーンで意識したい内容だな、という事をアラジンを見ながらふと思ったので書いてみました。

もうすぐ4月を迎えて環境が変わる人も多いと思いますが、
そんな時にぜひ意識してみてください。

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