人の親になる前に観ておいて良かった映画3選
もっぱらAmazon prime で映画を観るのが大好きな私。
息子を出産前に観ておいて良かったな〜と思う映画をピックアップしました。
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1. I am Sam : アイ・アム・サム
ダコタ・ファニングとショーン・ペンの素晴らしい演技と
ビートルズの名曲カバーがマッチ。
親子とは何かを考えさせてくれる名作。
知的障害を持つサムが、娘ルーシーのために
裁判の準備や仕事を頑張る姿で泣けます。
サムとルーシーは、親子なんだけど友達みたいで、
しかもルーシーはサムの精神年齢をどんどん超えていってしまうから、
ゆくゆくはサムのお姉さんになり、母親になり・・・と変容していくんだろうなと思うと、複雑な気持ちになります。
これを観て私が思ったのは、
「親子って美しいな、素晴らしいな」とか綺麗事だけではなくて、
「もし自分の子どもが障害を持って生まれたらどんな人生を歩むんだろうか」ということでした。
サムのように、素敵な仲間や娘に恵まれれば良いですが、
それでも映画のように、ルーシーのお母さんは産後すぐに行方をくらましてしまったわけですし。
苦労はするだろうな、どうなんだろう・・・と考えました。
2. 私の中のあなた
キャメロン・ディアスとアビゲイル・ブレスリンが出演。
原題は
My sister's Keeper
です。
アビゲイル・ブレスリンは、白血病を患う姉ケイトのドナーとして生まれた妹アナを演じています。
姉をKeepするために生まれた存在。
子どもの頃から、血液や髄液や体のいろいろなものを姉のために提供してきたアナが、
「これからは自分の体は自分で守りたい」
と、母を相手取り、裁判を起こす・・・
しかしアナは、その主張だけで裁判を起こしたわけではないのです。
ネタバレになるので詳細は書きませんが、
本当に、いろいろ考えさせられました。
アナはドナー・ベビーとして生まれたということは、親に愛されていないのか?というと、そうではないし、
アナも、両親やきょうだいを嫌ってはいません。むしろ、好きなんです。
「家族愛を描いた作品」といえばそれまでなんですが、
病気を持つ子どもを支えるということ、
それは綺麗事だけでなくて、葛藤も失敗もある。
そんなことを感じさせてくれた作品でした。
3. ルーム
夫と二人で観たのですが、
初めて、映画を観て感涙する夫を見ました。
それがこの作品です。
誘拐された女性が、妊娠・出産。
5歳まで、小さな離れの中で育った息子のジャックは、外の世界を知りません。
母のジョイも、愛を込めてジャックを育てるのですが、
小さな部屋の中、供給される食事も限られた環境。
それでも、精一杯のことをしてあげる姿に、私も涙が出ました。
栄養が偏らないよう、誘拐犯にお願いしてサプリメントを要望する姿。
運動不足にならないよう、小さな部屋の中で運動するよう遊びを取り入れる姿。
洗濯物はシンクで洗って部屋干し。
それでも、ジャックには愛を持って接する姿・・・。
過酷です。
二人が可哀想でなりません。
それでも、親になる前にこの作品に出会えて良かった。
と思える映画でした。
自分自身の子ども時代を思い返すと、正直、親の愛を一身に受けた、という記憶はありません。
いつもどこか寂しさがあり、反抗ばかりしていました。
だから、自分が親になったら子どもには
愛してる、好きだ
とたくさん伝えようと思っていました。
この映画を観て、その気持ちがよりいっそう強くなりました。
子どもって、親に世話になるばかりの存在じゃないんだ。
子どもができて初めて、自分がこんなに人を愛せるんだと気づかせてくれました。
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すべて洋画でしたね。
ちなみに、邦画で「親になる前に観ておいて良かった映画」は
『八日目の蝉』です。
先ほど挙げた3作品は、どれも血縁関係のある親子でしたが、この作品は血縁関係のない親子の話です。不倫相手の子どもを誘拐して育てる母親の愛情が描かれています。
舞台の小豆島の鮮やかな風景と、永作博美演じる母親の愛が印象的です。
生んでいなくても
「育てる」だけでも立派な親子だ、と思いました。
育児していると、自分がいっぱいいっぱいになってしまいこともしばしば。
そんな時は、こんな映画たちを観て、自分の愛の矛先を改めて確認したいですね。
この冬、また観たいなと思います。