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インタビュー 録音機能と熱量

とつぜんですが、皆さま、ご存知でしたか?

最近のボイスレコーダーの小ささを。

40 x 35 x 10 mm(35グラム)ってすごくないですか。もはやSDカードのサイズですよ、これ☟

対面でインタビューをおこなうとき(ライターにもよると思うのですが)猫目はボイスレコーダーがそばにないと不安になってしまう部類のライターです。レコーダーで終始会話を録音しておくことによって、猫目ははじめて相手との対話に集中することができます。

もちろん中にはメモに頼るライターもいます。しかし猫目は、メモだけに頼るのはけっこうリスクだなと感じています。

で、そろそろあたらしいボイスレコーダーでも新調しようかなと思いAmazonを覗いてみたわけですが、びっくりですね。いまのボイスレコーダーってこんなにちいさいものが手に入るんだって!

たしかに以前からボールペンやペンダントに録音機能が搭載されたものがあるのは知っていました。けど、それほどユーザーは多くなかった印象があります。

どうやら、この小型録音レコーダーはビジネスや講義だけじゃなく、子供のいじめ調査などにも活躍しているそうです。時代と共に用途が変わってきたのでしょうか。

超小型レコーダーはたしかにスマートでカッコいいのですが、猫目はやっぱり定番の重たい(特段 重たいわけではないのですが)レコーダーを選んでしまいました。

オンラインビデオ通話の録音機能

さて、昨今のインタビュー形体もだいぶ変わってきているように感じます。たとえば、最近お仕事で携わらせていただいているインタビューは、そのほとんどがオンラインです。

で、今じっさいにいろいろなツールを試しているのですが、なかなか条件の合うものが見つかりません(プランにもよると思うのですが)。

《理想の条件》
・低コスト
・音の性能
・画質
・通信状況(接続状況)
・録画機能付き

インタビューはスムーズな対話が重要ですので、会話の最中で通信が途切れてしまうことは避けたいですよね。

そんなこんなで、いろんなツールを覗いてみました。ので、いくつかオススメのツールをご紹介します(ほんの一部と思ってください)。

LINEWORKS ビデオ通話

いま勤めている会社だけでなく、前の会社でもスタッフ同士のやり取りに「LINEWORKS」を利用していました。とくにWEB関連の企業に多く利用されるのかなと感じています。

私たちが普段から使っているLINE(無料)と、ほとんど使い勝手が同じなだけにストレスフリーで操作、利用することができます。

画像、動画、文書などのデータの受送信もこちらでサクッとこなせますし、社内だけじゃなくて外部の方(たとえばクライアントさんだとか)との連絡にも最適です。

気になるビデオ通話ですが、画質、音声、時間ともにとく気になる点はありません。ネット環境がよければ相手の声もばっちり聞こえますし、途中で予期せぬアクシデントがおこったこともありません(現時点では)。

また外部ユーザーへのリンクを取得、共有することが可能で、相手は手軽にブラウザからオンライン通話に参加することができます。

ただ、ひとつ欠点があるとすれば、ビデオ通話の録音・録画ができないことでしょうか。

Zoom

さすがはオンラインでセミナーや会議を開催するために開発されたアプリといいますか、ビジネスでの利用率の高さは圧倒的です。

画面共有、ホワイトボード、ユーザー間でのグループわけ、ほかのアプリとの連携などと機能が充実しているだけでなく、無料で使えるというのもポイントですね。

また、安定した高画質、高音質でのビデオ通話が可能なところも魅力でしょう。最大200人が同時参加できるというのだからすごいですよね。200人が画面に収まるなんてちょっと想像がつきません。

ただし、無料versionでは時間は限定されて40分までです。なので40分が経過したら、会議中だろうが討論中だろうが、主催者は「すみません!いったん退出してください!」と指示を出さなくてはいけません。

加えて、無料versionではビデオ通話の録画はできませんので注意が必要です。

Lark

実用性NO.1ビジネスツールを謳う「Lark」はビジネスで必要とされる機能がぎゅっと詰まったアプリです。しかも驚くことに無料で利用することができます。まさにコストのかからない企業にとってもうれしいアプリです。

ビデオ通話以外にも、LINEのようなチャットや、ドキュメントの共有、タスク管理など、多彩な機能が搭載されています。

ビデオ通話においては、なんと同時に1000人もの参加が可能というのだから驚愕です。

さらにさらに

ライターにとっては非常にうれしい録画機能を無料で使用できるだけでなく、なんと!

文字起こしまでしてくれるのです!!

会話は自動的にテキストに変換され、会議が終了すると、レコーディングファイルが主催者に送られる仕組みなんですね。なんてすばらしいのでしょうか。これで文字おこしの時間は省けるわけです。

Larkは2020年にはじめて日本で公開されたばかりというのに、その認知度は右肩あがりで、現在Larkを導入している企業は約15000社といわれています。すごいですね。それだけ総合的に評価が高いということなのでしょう。

GoogleMeet

さいごに「GoogleMeet」のご紹介です。

猫目は毎日のようにGoogleのお世話になっておりますが、もちろんこのGoogleでも無料でビデオ通話をすることができます。

共有リンクを取得したり、すぐに会議をはじめることができるのですが、これがまた非常にシンプルで良い!

シンプルがいちばんですよね。ほんとうに。

GoogleMeetはセキュリティ面もしっかりしているので、安心して使用することができます。ただし、プレミアム機能(有料)でない限りビデオ通話を録画することはできないので、あらかじめ把握しておくと良いでしょう。

インタビューの本質

ということで、むしろここからが本題なのですが、そもそもインタビューってなんのために実施するのでしょうか?

ただの情報収集手段ではないはずです。では、記録するため?たしかに歴史上有名な人物の発言はそばにいた者の耳と手によって今日まで引き継がれてきました。

そうですね。

たとえば、『ゲーテとの対話』の著者 エッケルマンは、ゲーテの側近に約10年間身を置いたといわれています。その中で親しく語らったものをまとめて出来あがったのが『ゲーテとの対話』です。

ほかにも考えられるものはたくさんあります。著名人の個性や魅力、生き様を伝えるためのインタビューもあるでしょう。

このようにインタビューの目的はさまざまです。ともあれ、おそらくインタビューの本質は”本音に耳を傾ける”ことにあるのだと思います。

だれも知らない、その道のプロしか歩んだことのない裏側やストーリーを世に伝え広げていくのもインタビューの目的のひとつです。

そして、それら伝えたいことやストーリー、本音を引き出すのがインタビュアー(聞き手)であると猫目は考えています。

そのためには事前に用意したヒアリングシート(あらかじめ質問項目を記載したシート)に書かれたものだけを質問していたのでは、良いものを引きだせません。

最近では雑談力が重要視されていますが(これには共感ですが)、もっと大切なことがあります

それというのが、相手のことに(相手の事業やそのストーリーに)興味や関心を抱くといった好奇心です

どれだけ正確に卒なく質問をすることができたとしても、それは相手の持っているストーリーの一部分であって表面でしかありません。

それ以上でもそれ以下でもないのです(と、村上春樹氏の表現をお借りして申します)

さらなる深みを出すには、まず、こちらが相手に興味を持ち(ひいては相手の会話に関心を抱き)一歩踏みこんだ質問をすることが重要になってきます。それには事前のリサーチが必須です。リサーチをする中で自分と相手の接点あるいは興味を持てる”なにか”を探っていくわけです。

インタビューの録音機能と熱量

さいごになりましたが、インタビューの録音機能を使った場合と、使わなかった場合の熱量についてお話しさせていただければと思います。

じつは猫目は、上記でご紹介したオンラインインタビューツールを使用する際、リサーチが甘かったためにとんだ失態を犯しました。

というのも、録画機能がないことを知らずに、耳とメモだけを頼りにインタビューをおこなってしまったのです。

さすがに焦りましたね。

だって60分ほどの対話の記録が、手もとのA4用紙に書かれた(それもほとんど殴り書きに近い)箇条書きしかないのですから。これで焦らないでいられるのは超人的な記憶力を所持する人間くらいでしょう。

ところが、人間というのは一度も復習をしなかった場合、1日後には26パーセントの記憶しか保持できないというのです(エビングハウスの忘却曲線をもとに計算)。

やばい。

このままでは明日には忘れてしまう。

そんな不安な気持ちが、心中どっと押し寄せてきたのは言うまでもありません。そこで猫目はあわてて文字を起こしたわけです。いえ、正確にはすでにある程度のカタチになるよう原稿化していきました。

と、ここで不思議なことが起こりました。

なんといいますか、録音機能を使ってあらためて書き起こしたときに比べて、原稿に込める熱量がすさまじかったのです。

とりわけ、集中力が半端ない

そうして出来あがった原稿は、まあ、理論性は置いておいても(これはあとでどうとでもなります)ほとばしる熱量にかんしては文句の言いようがありません。自分で言うのもなんですが。

そうか、と猫目は痛感しました。インタビューというのはその日のうちに(できればすぐにでも)原稿というカタチにしていったほうがいいのだと、ここにきてようやく気がつきました。まさに阿呆の化身です。

そんなわけで

インタビューの録音機能を使わなかったからといって、とんでない出来損ないの原稿が仕上がるものでもないのだなということがわかりました。

大切なのは、すぐに書く。

その姿勢です。

はい。


大変長くなってしまいましたが、今日はここらへんでお暇いたします。それでは皆さま、また来週の土曜日にまたお会いしましょう!


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