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海外在住相続問題(1) 相続の現実

相続を知ろう

相続っていろいろ大変なんですよね。

海外在住でも相続は他人事ではありません。まだ元気な親と遠く離れて暮らしてると現実味が無いですが、いつかは来る事です。だから相続の決まりや手続きはぜひ知っておいた方がいいと思います。

相続の手続きや相続税申告の詳しい事はネット上で官公庁や士業の方々が情報を発信しています。なのでここでは細かく触れませんが、うんざりするほどいろいろな事があります。

私の経験だと情報を仕入れるのは相続が発生してからでは遅く、前々からある程度の知識と計画があるのが一番良いと思います。はるか先のことでも今から知識を得ておくのをお勧めします。

ところで海外在住だと相続は何が違うのでしょうか。

実は日本の相続法は海外在住者と日本在住を区別しません。さらに私のように外国籍を取得していても日本人と全く同じ扱いになります。これは日本の相続税に関しても同じです。外国籍でも日本の相続税は納めないとなりません。

なお海外在住者の相続は書類など一部に違いがありますし、住んでいる国での税金事情もあります。問題というほどではないのですが、知っておくと良いのでこれらは今度まとめて書こうと思います。

遺産分割問題

相続するためにはまず遺産を分割しないとなりません。これがなにかと揉め事になりがちなのはよく聞く話ですよね。

相続で揉めるのは海外在住と関係なく起きます。揉め事の内容も各家庭ごとにいろいろな事情がありますから無限のバリエーションがあります。なので簡単な答えというのは無いと思います。

思うのですが、お金が絡むと家族でも人間って変わることはあると思います。

もっとも逆にお金がからんだから本性が見えてきたと言う事かもしれませんが。

もし収拾がつかないほど揉めたらそれ以上自分でなんとかしようとせず弁護士を入れるのが一番良いと思います。私も海外に在住していますが日本で弁護士を雇っています。コロナ禍以来、Lineやメールでリモート業務をこなす弁護士さんはたくさんいるので海外在住でも問題ありません。

ただ、揉めた際に海外在住者は現地に居ないためになにかと不利な立場になります。他の相続人が敵対的だとその立場を悪用されかねません。

またそこまでいかなくても、海外在住者が自分では知れないことをわざと教えないといった事はあると思います。それでも十分に敵対的なのですが。

自分の経験から言うと、本当に敵対的な相続人は間違いなくこちらの不利を悪用してきます。そういう人は相続が発生するまで待ったりしません。揉め事はずっと以前に始まっていて、海外在住者は出だしから不利な状況になってしまうのです。

私が相手にしているのがまさにそういった状況です。幸い最初は不利でも立ち直って相手の思うままにはさせていませんが。

ただ「あの時これを知っていたら」と思う事がいくつもあります。そう言ったノウハウは残念ながらネットでもなかなか無いんですよね。

なのでこの一連の記事が世界のどこかで同じ境遇で困ってる誰かの役に立てれば良いなと思っています。

具体的な争族問題

揉めてる相続は感情がからむので問題を言い出したらキリが無いです。

そこで実際に海外在住者の私が不利だと感じた相続問題に絞り、その対応と教訓を書いていきたいと思います。

具体的には下記についてです。

相続発生前後の多額の現金引き出し


実態の無い多額の立替金の返済要求


親の資産情報を隠し相続税の合同申告の拒否


どれも今思い返すとこんな事が起こると知ってたらもっとうまく対応できていたことばかり。

揉め事の内容はもちろん全部公開するわけにはいかないので、必要なところはボカしつつ書いています。


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