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大学生が『なぜ部下とうまくいかないのか』を読んでみた

この本は少し前に買い、最初からワクワクしながらゆっくり読み進めていました。

発達段階の具体的な内容はとても分かりやすくまとまっているnoteがあるので、ご紹介させていただきます。

このnoteでは感想をまとめたいと思います。


その1:看護学部で使う発達理論への違和感


看護学部ではエリクソンという理論家の発達理論をよく使います。この理論は、年齢別に段階が分かれているものです。私の意見としては生きている限り年をとることは誰でもできると思っているので、何歳だから○○の領域にいるという考え方に違和感がありました。
しかし、この本で扱う成人発達理論は知性の発達理論になっており、個別性のある段階の判断をすることができます。なので、成長する上で今は何に集中すべきかが明確になる学問だと思いました。

その2:意識が成長すると、アイデアが生まれやすくなる


意識が成長することによって、人としても器の器量そのものが拡大していきます。器の容量が拡大することに伴って、私たちは多様な知識や経験をそこに蓄えていくことができるようになります。

加藤洋平(2023),『なぜ部下とうまくいかないのか』, P49

『アイデアをつくり方』という本の中で、アイデアは一つの新しい組み合わせであり、物事の関連性を見つけることでうまれると学びました。器が拡大することで物事の関連性を見つけるための材料が増え、アイデアがより生まれやすくなると思いました。

その3:曖昧なものを受け入れられるようになりたい


意識が成熟すると、他者だけではなく、自分たちが置かれている環境を含めて、私たちを取り巻くあらゆるものを受容ができるようになる。世の中のことは白黒ではっきり分かれているわけでもないし、それは気持ちと同じようにグラデーションがある。脳はできるだけ楽をしたがるので、グレーのものを理解することをめんどくさがります。

ただそこを意識して、曖昧なものを曖昧なものとして自分に取り込められたとき、もう少し高い視座で物事を見られるのかな、と思いました。

その4:意思決定は親が認めてくれるかどうか


私は3人兄弟の長女で記憶があるころから妹や弟に親の目がいっていることを少し悲しいと思っていたところがあります。(弟がやんちゃで目が離せないということもありますが)
そこで考えたのは、勉強を頑張り、部活や習い事で結果を出して認めてもらうことでした。いわゆる親が理想とするだろう子どもになるために必死だったのです。そういう期間が長いと、親が認めてくれるのか、ということが意思決定基準になっていたんですね。
ただ高校生になって、これから自分の人生を生きていくのに、親を中心に意思決定をするのはおかしくないかと思い、実家を出る決断をしました。

そこからはバレッドジャーナルを始めて、この本でいう”内なる声”に耳を傾ける習慣を続けてきました。まだ意思決定にストレスを感じる部分がありますが、自分の意見・価値観が確立し、それに基づいた意思決定を少しずつできるようになったと思います。
(コーチングで行動変容をしている最中です!)

その5:他者を尊重できるか


発達段階が4になると、自分の意見や主張を明確に語られることに加え、他者を独自の価値観を持つ大切な存在とみなせるようになる。自信のなさから自分の意見を言うときは、”あくまで私の意見だけども”という枕詞がついていました。同時に自信がないわりに自分の意見が正しいと思い込んでいる部分もあったように思います。

輪の中で議論をしていると、自分が正しいのかが分からず、相手の意見も正しく理解できなくなる。少し離れたところから自分の意見を客観視し、他者の意見も一度考え、理解することが尊重することになると思います。

その6:留学でぶつかる問題


9月の中旬から留学予定なのですが、ここで一つ、すでにぶちあたるであろう問題があります。それは思考の幅が狭まること。基本的に英語でコミュニケーションを取り、授業を受け、課題をこなす、となると必然的に自分が英語で話せる、理解できる範囲でしか思考ができなくなります。もちろん英語で英語でコミュニケーションをとり、思考することが可能であればそれをしたいですが、それは何十年というプロセスが必要だと思います。

なので、できるだけコミュニケーションは英語にし、思考の部分は日本語でやってみるのもアリだと考えています。(並行して英語で思考できるような訓練も行いたいです!)

その7:成長の種類


成長の種類は大きく分けて「垂直的成長」と「水平的成長」があります。

垂直的な成長:意識の器の拡大、認識の枠組みの変化
水平的な成長:知識やスキルの獲得

と違いがあります。
成長が頭打ちしたときに、どちらの成長に集中すればよいのかを一度考えたいと思います。

その8:思い込みからの解放


人間は思い込みを持って生きることを宿命づけられている

加藤洋平(2023),『なぜ部下とうまくいかないのか』, P192

こないだ従妹に指摘されたのですが、笑。私は小さい頃から思い込みが強かったようで、、、、、。汗 
今思い返しても思い込みがあるタイプだと自負しております。ただ思い込みは大なり小なりみんなあって日々生きていて、それは悪いことではない。

ただし、そうした思い込みが自分の成長を阻害する「怖れ」となる。思い込みとして何を持っているのか、一度洗い出し、克服していきたいです。

その9:死と再生のプロセスを目指して


発達段階が5になると、”自己の脱構築サイクル”ができるようになります。
つまり、一度構築した価値観を打ちこわし、再び新たな価値観を作っていくプロセスです。人間は現状維持をする生き物であり、自分自身のことを一番大切にするような衝動が根底にあります。そう考えると、自分一人で既存の価値観を壊すことは難しい。

となると、自分とは異なる他者の存在などの「異質なものに触れること」が既存の価値観を乗り越えるのに必要になってくると思います。

そのために私がすることとして、
・他者に興味を持ってみること
・本を読み、さまざまな価値観に触れる
・コミュニケーションが上手くとれた場合と、とれなかった場合にどのような違いがあるのか考えてみる
・新しい場所に行ってみる
・新しいことに挑戦してみる

などをしたいと思います!

その10:解放感と柔軟性がキーワード


これも発達段階が5における二大キーワードになります。もはや自分の認識が生み出した、いかなる対象物(個性、地位、お金、名誉など)に強く同一化することはなく、彼らは自分が認識できることの全ては、正解の限られた側面しか映し出していないことを知っています。

価値体系をオープンなものにし、他者とコミュニケーションするときにも柔軟に対応することができますし、状況が変われば、それに対して柔軟に適応できるようになりたいです!


以上が感想です!

コーチングを始めた当初に一番不足していると感じていた”自己成長”をこのような発達段階で読み解くのがとても楽しかったです!

定期的に見直して、自分がどの段階にいて、何に集中すれば良いのか、考えたいと思います!





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