見出し画像

【日記】ゲムマ24春で気になるやつ


■そうだ、ゲムマに行こう。

 転居にともなって音楽から少し離れることに決めたので、クリエイティブかつ近所迷惑にならない趣味を持とうと思い、かねてから熱意だけはあったアナログゲーム制作に本腰を入れようと考えている。実は、小学生の頃の夢はゲームクリエイターで、中学生でギターに出会ったので脱線していた。

 何はともあれ、まずは市場と界隈を肌で感じたいな、と思ったので人生初のゲムマに行くことにした。色んな未知のシステムに出会いたいし、なまじアナログゲーム制作が好きな所為で、いっちょ前に色んなゲームの批評ばかりしてしまうのが健全でないと思っていたのも理由のひとつではある。

 チケットを両日購入し、有給休暇を取得し、飛行機とホテルを予約し、イエローサブマリンへ行き、カタログを買った。分厚くてワクワクする。

 カタログを読んでいて感じたこと(箇条書き)

・クリエイティブで満ち溢れている。ワクワクする、一員になりたい。
・会場がめちゃめちゃ広い。この規模のイベントには行ったことがない。
・フリースペースや試遊スペースが充実している。フリスペ無料マジ?
・キッズスペースやフードもある。というか子供が来れるのヤバいな。
・トークショーなどのサブイベントも充実している。TRPG落語…?
・企業スペースも凄い。ブックオフが現地で中古買取するの驚き。

 だいたいこんな感じか。あと巻末のインタビューも良かった。

■ほら、ゲームを作ろうぜ。

 と、言われている気がした。幻聴かもしれないが。いや、幻聴ではないと思う。ゲームマーケットには「ゲームマーケットチャレンジ」なるお題があるらしい。たとえば、「ポストカード1枚でゲームを作れ!」とか。つまり、アナログゲームを制作するうえで必要な「とっかかり」の設定だ。

 2024年のゲムチャレは、「カード36枚以内でゲームを作れ!」らしい。それってどっかで聞いたことあるんですけど、と思ったら、これだった。

萬印堂のベーシックパック
1箱2,000円で完売すれば、次回作も刷れるね。

 萬印堂のベーシックパックだ。アナログゲームを作ってみたいと思った人が最初に困るのは、どんなゲームにしようか、という設定だ。そして次に困るのが、どこで印刷しようか。最後に困るのが、何部なら売れるのか。

 その答えが全てここにある。まず、最初から大作を産もうとせずに、手頃なゲームを作って制作のイロハを体験するべきだ。そして、同人アナログゲームの印刷に慣れている国内の印刷所に依頼するべきだ。最後に、くれぐれも大量に作って爆死&在庫地獄にならないよう、ほどほどに刷るべきだ。

 なんとまあ、素晴らしいプランがあるものだ、と萬印堂のサイトを眺めていた。ちなみに、拙作の「しばいぬくんカードゲーム」もトランプの枚数(27枚+27枚の対戦カードゲーム)で制作した。それは、同人ボードゲームを依頼する難易度に対して、同人トランプを依頼する難易度が低かったからだ。トランプ制作は、色んな会社がフォーマットを用意していた。

ちなみにトランプパックもある、流石。
1箱2,000円で完売すれば、やっぱり次回作が刷れる。

 なんて思いながらサイトを眺めていたのが最近で、その後にゲムチャレの話を知った。点と点が線でつながって、マジかと思った。なんてことはない、ガチガチに提携しているのだ。萬印堂で刷って、ゲームマーケットで売りなさい、という公式のコラボレーション企画なのだ。素晴らしすぎる。

 「え・・・・??? これ今からアナログゲームを作りたい人が、絶対に失敗せずに界隈に参入できる仕組みが完成されてるじゃん・・・・???」

 と、テンションが上がりまくっている。すごいことだ、これは。なんてハードルが低くなったんだ。もうやらない理由がない、あーだこーだは言い訳にしかならない。そんな訳で、早速36枚のゲームも作り始めた(早)

 もう決めた。おれはゲームを作るぞ。そしてゲムマに出るぞ。そのためにも、今回のゲムマを楽しまなければ。そう思い直してカタログを開く。いやマジでお金がいくらあっても足りないが、気になるゲームを抜粋しよう。

 どうせ抜粋するなら、みんなにも紹介しよう。そう思って、このnoteを書き始めた。なんと、ここまでがイントロです。話が長いのはご愛嬌。。。

■気になるゲームを、列挙。

 個人的に、サプライの見た目をめちゃめちゃ重要視している。アナログゲームが「モノ」である以上、実物を持っていてテンションが上がるかどうか、それを人に見せて「素敵でしょ?」ってドヤ顔できるかどうか、そういうデザインを自分は求めている。ひと言で表せば面食いなのである。

 あとは、戦略性があって友達とやる用、ルールがシンプルで子供(姪っ子)とやる用、見た目が可愛くて彼女と遊ぶ用、運が大きくてパーティでやる用、みたいにシチュエーションをイメージしながら探すのも好きだ。

 御託はいいか。とにかく列挙しよう。

■それ何キロカロリー?【日-K23/予約可/2,000円】

 食べ物が美味しそうなだけじゃなくて、グラフィックとして美しい。トリックテイキングはあまり遊んだことがないけど、カロリーオーバーしたら駄目っていうルールを作ってフレーバーを活かすのが上手だなと思った。

■Flow(フロウ)【両-I21/予約可/2,000円】

 アブストラクトは買うとキリがない、場所も取るし、という気持ちが吹き飛ぶくらいイカとタコが可愛い。この手のゲームにしてはスペースを取らないサイズっぽいので購入に前向きになれる。ルールもシンプルで良い。

■満月花闘-長花札-【土-P06/予約可/3,000円】

 とにかく格好いい花札。なんてことはない、とにかく格好いい花札。とにかく格好いい花札、欲しすぎるだろ。デザインがマジでいい。韓国で制作された花札でドイツのイベントにも出てるらしい。国境を超える格好良さ。


■私はロボットではありません【土-L31/試遊有/1,500円】

 三種類の絵柄のカードが合計32枚、以上。これでゲームになるってマジ?と思ったけど、ルールを読んだらちゃんとゲームになってる。シンギュラリティが起きると人間とロボットが入れ替わるのも綺麗。シンプル過ぎ。



■マジで草。【土-D12/予約可/1,500円】

 その昔、知人が『つむり衰弱』を作って誕生日にくれたことがある。言ってしまえば、かたつむりの写真で神経衰弱をするだけのゲーム。これがめちゃめちゃ面白い。『渡る世間はナベばかり』もそうだが、ボードゲーム会が開催されると、この手の神経衰弱がアイスブレイクに持ってこいなのだ。

 マジで草。も、そういう意味で言うと目新しさのないゲームなんだけど、い発芸とは思えないくらいデザインがしっかりしている。というか、一発芸だからこそ刃を研ぎまくったシャープさがある。なんでかな?と思ったら、発案者が本職のデザイナーっぽいので納得。タイトルも冗句で良い。




■エボルマ【両-M36/予約可/3,500円】

 このゲームが気になる、というより、このサークル主が気になると言った方が正しいかもしれない。前作の『グリッツ』のデザイナーズノートを読んで唸った。こういう人が面白いゲームを作るんだなと思う。今作の『エボルマ』のデザイナーズノートも読んだが、ゲーム制作に対して真摯な人だ。

 というか『グリッツ』が遊びたい。60枚しかないデッキで構築型のゲームを作れるのも素晴らしいし、余った12枚をマナカードにするという発想が賢すぎる。システムを必要十分に収める能力が高い人なんだなと思う。

 今作の『エボルマ』も面白そうで、こういうゲームは、ついついカードの効果を複雑にしてしまうところを、最大4行のテキストに収めてシンプルにしている。それだけでも偉いのに、じゃあ対象年齢も下げられるよねって事でルビを振って言葉遣いを優しくしても、面白さの照準がブレてない。

 どんどんゲーム作って欲しい。


■ツバメガエシ【両-A28/予約可/試遊有/2,000円】

 数字の描かれたカードをピラミッド状に並べていくゲーム。並べる時に、二枚の四則演算の答えになるカードしか置くことができない。たとえば、⑥と③なら、足して⑨、引いて③、掛けて⑫、割って②、のどれかを置く。

 ルールはシンプルっぽいので、それをツバメに落とし込んだのは凄いなと思う。算数が好きじゃないと楽しめないのかな、と少し懸念しているので、試遊があるのは嬉しい。遊んでみてから買うかどうか決めようかな。


■マジックコンフリクト【土-N41/1,500円】

 めっちゃ複雑なジャンケン。ジャンケンの関係を覚えるのだけ大変そう。ゲーム性に反して、カードの絵柄が死ぬほどシンプルなのがシュールなので気になった。カード側に書いてもいいと思うけど、書いてないのが味か。



■ドローウエスト【両-G15/予約可/2,000円】

 いや、デザインが良すぎる。背面のルール説明が漢字なので調べたところ、台湾のボードゲーム出版社らしい。カードデザインが基本的にシンプルかつ英語なので、最初からグローバル展開を意識してるんだろうか。



■DESIGNERS【土-O09/予約可/2,000円】

 サブタイトルは『デザイナーの給湯室』ということで、デザイナーをテーマにしたアナログゲーム。とにかくオシャレだ。イラストだけじゃなくてカードデザインもいいし、DTPデザイナーとWEBデザイナーと色と光の三原色が、ちゃんとルールにマッチしている。遊びたくなる見た目だ。

 地味に、色だけじゃなくて形が違うのも色弱的に助かる。

■ヤバいぞ、金が足りない。

 ゲムマの公式サイトは金額別でゲームが検索できるので、最初は1,000円~2,000円のゲームで検索した。だって、金額が高いゲームなんて出来がいいに決まってるし、出来がいいってことは欲しくなるに決まってるじゃん。

 なお、実際には金額に関係なく欲しいゲームだらけでした。やっぱり最高だぜゲームマーケット。こんなにゲーム買ったところで、いつ誰と遊ぶんですか?という天使だか悪魔だか分からない奴が耳元で囁いてくるけど。

 しかも、現地に行って実際に見たら欲しくなるゲームとか出てくるんだろうな。困ったな。なんて今は宣ってますが、こう見えても取捨選択は得意なので、選り抜きのアナログゲームだけを買って帰ってくると思います。

 他にもオススメのサークルあったら教えてください。あでゅー

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?