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ただいまって言いたい。

(誕生日を迎え 非常に厚顔な乱文を書いた)

ヒロインは女主人公の意味だが、自分が人生の主人公だという考え方は普通だけど当たり前じゃない。
かなり意識しないと私には難しい。

姉になってから、母の望む子であることが生きることの許可だった。テレビも音楽もお洒落もタブーだと思い込んでた。

私は、籠の中の鳥だった。
500円のお小遣いでは友達と遊ぶこともままならなかったし、テレビも漫画も家の中に落ちているものしか駄目だという強迫観念があった。
携帯電話はネットに繋げられなかったから、情報が一切遮断されていて話題についていけない。
生まれ育った環境からも離されていたし、他人との共通テーマを持っていなかったから更に孤立した。
古い思い出も新しい思い出も人と共有できなかった。

家で受けられない(と感じていた)愛を外に向けても、情報が無ければ仲間に入れて貰えない。
情報に常に飢えていた。
私が彼女の言うように「変」なら、そういう当たり前がすっぱ抜けてたからだ。
本当に飢えていたのものは愛だ。
でも、誰も親にはなってくれない。
そりゃそうだ

高校生の時、お小遣いを1000円に増やすことに成功した。
毎月ドラッグストアに行き、それを全て化粧品に変えた。
その頃までには、沢山の人間に失恋を繰り返してきた。友達は間に合わせでクラス替えをすればすぐに他人になる。
家族だと思って頑張ってたものからは家族だと認めて貰えないまま消えて無くなったし、

このままだと消費されるだけだと思えて、そんなことが馬鹿馬鹿しいと ようやく思った。
私が私を生きてあげられないなんて可哀想だ。
それなら他人の中にある私の人格を操作してやろう。
勿論新しい服など手に入らないので、何処からか貰ってきたお下がりの服をどうしたら流行に見せられるか試行錯誤した。

利用できるかもしれないものには病的なくらい惜しみなくお金を出してしまう。
選べるマジョリティは選びたいし、お金で選択肢を買えるのなら と感じる。

皆の当たり前を、あとはインターネットが教えてくれた。サブスクリプションやSNSが私に選択肢を与えてくれた。
大人達には、情報を遮断されていた私のような人間にとってそれらは救済であったことを知っていて欲しい。

愛とは、不安にさせないことなのかなと思う。
無くならないと信じられる環境と、帰る場所。

居たら孤立した"家"を投げ捨てるしかなかったら、帰る場所の無い背水の陣を強いられることになった。
鍵を締められるのが嫌いだ。
ずっと誰かに許されたいとだけ思って生きてきた人生だったのに、
何処からも、おかえり の声が聞こえなくなった。
今、私は、何処になら、居てもいいのかな。

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