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受験に向けての勉強を開始。私を置いて時は流れていた。

画像はスペインのテンプラニーリョと、チョリソー+マンチェゴチーズをのせたタパスで「おうちスペインバル」を楽しんだ時のもの(随分前です)。

先日宣言した通り、ワインエキスパートの上位資格である「エクセレンス」を取得するべく再び受験勉強を開始しました。エキスパートを取得した時点でおぼろげに「次」を意識してはいても、受験資格は取得から5年後に初めて与えられるため現実として認識できていなかった気がします。合格率もかなり厳しい数字というハードルの高さもあり、少し前までは「どうせ自分には無理」「簡単に受かりゃしない」「仕事忙しくて勉強する暇ないし」「取ったところで仕事になるわけないし」とネガティブな思考のオンパレード。

でもそんな後ろ向きな言葉が浮かぶ時、なんだか異物がひっかかったような気持ちになります。すっきりしません。わかってます。やっぱり挑みたいんです。そして挑んでダメだった時に、上記の言葉を口に出したらどうなるか。はい、そのまま言い訳として使えます。情けないですねえ、挑む前から言い訳だなんて。

というわけで潔く、私なら出来る、そう思って挑みます。

先日の記事で、テキストを購入したことに触れましたが、ソムリエ協会の教本も併せて学び直しを始めました。目の覚めるような黄色い表紙はタウンページの如く、私が受験した2017年のものに比べて一目でわかるほど分厚くなりました。調べたら2017年版は608ページ、2021年版は約800ページ。200ページも増えていることに愕然。もはや軽く凶器になります。ワイン周りの環境は年々変わっていきますし、トレンドもあります。2017年~2018年頃はオレンジワインの隆盛があり、そして近年は中国がワイン大国に食い込んできています。私が受験した頃はどうにか東欧諸国までカバーした程度で、例えばジョージアもまだ出題範囲になかった位だったのに、年々覚えるべき範囲は広がって難易度が高くなってきているように見えます。

手始めに、スペインから。スクールの受験対策講座ならまず概論やブドウの栽培方法からスタートするところですが、知識のベースはある程度持っているという認識の下、気が向いたというか虫が知らせたところから始めてみました。

妙な予感がしたのが的中したように、産地の名称変更やら熟成規定の変更やらボロボロ出てきましたよ。熟成規定とは例えば、「Reserva」を冠するためには赤はオーク樽と瓶で最低36ヶ月熟成、うち最低12ヶ月はオーク樽熟成、瓶で最低6ヶ月熟成をしなければならない、といったように細かく定められています。これを色別、ランク別に覚える必要があります。そして国によってもそれぞれ規定があります。もう既にややこしいですが、せっかく覚えても規定が変わってしまったら試験では不正解になります。

ワインを取り巻く環境はそれこそ、生ものです。毎年どこかの国で規定が変わり、生産量や栽培面積も変わります。ワインを学ぶのであれば、知識の更新は都度必要だったのだと思い知らされています。資格取得から4年、机上から離れてワインを楽しんでいる間に随分と置いて行かれた気分です。もちろん、知識ばかりで頭でっかちになるのは本末転倒。気楽にワインを楽しむことが何より大切なので、あくまで資格取得するなら、ということですが。

それでも、少なくとも私は勉強して良かったと思っています。それこそ全くワインを知らない状態からの学びだったので、純粋に「知る」ことが楽しかったのです。飲んで覚えるというよりは、覚えて飲んでみたくなって飲む、というのが正しいでしょうか。ワインに興味を持ってからこのかた、今度はこの国のこの品種を飲んでみよう、その連続で今まで来ています。知るほどに貪欲になり、それが知識になって身に付いていけば良いのかな、というスタンスですね。引き続き頑張ります。

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