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北海道産のワイン「桐壺」

生食用の牡蠣が手に入ったので、どのワインを合わせようかセラーを開く。シャブリを切らしていたので、魚介料理に合うリアスバイシャスにしようかと思ったら、いましたこの子が。

昨年秋に日本橋高島屋の北海道展で購入した、自由の丘ワイナリーさんの白ワイン「桐壺」。元々その北海道展に向かった目的は、余市のドメーヌ・タカヒコさんの希少ワイン「ナナツモリ」の購入権抽選の為だった。そこでせっかくだからと道産ワインを見ていたら、この名前に目を惹かれた。桐壺といえば源氏物語の巻一、こよなく愛する源氏物語ゆかりの名に思わずボトルを手に取る。

スタッフさんが「これは岩見沢でとれたブドウ5種類をブレンドしていますよ」と。品種はシークレットらしいがバラやライチの香りが特徴とのことから、ゲヴュルツトラミネールが入っているのかな、と尋ねたらそうとのこと。好みが分かれるところだが、私はゲヴュルツトラミネールがとても好き。好きな品種に「桐壺」のネーミング。当日の持ち合わせを考えれば決して安くなかったが、これも出会いかなと思って購入することにした。ちなみにナナツモリ抽選結果はサクラチル。私がそんなにくじ運良いわけがない。

というわけで、牡蠣は食感が変わらない程度にさっと湯通しして氷で冷やし、レモンと岩塩で数粒、残りはアヒージョにして美味しくいただいた。桐壺をグラスに注ぐと、色味は麦わら色といったところで青さはない。グラスからは華やかな香りが滾々と湧き上がってくる。まさにライチやマスカット、そしてフローラルなアロマ。ゲヴュルツトラミネールの他に何がブレンドされているのかは読み解けなかったが、北海道といえばケルナーかな?なんて想像しながら口に含む。ほど良い酸とほんのりとした苦みがありキレがいい。もちろん牡蠣とも良く合ったが、葉玉ねぎの煮浸しとの相性がとても良かった。

自由の丘ワイナリーさんの販売サイトを見ると、既にSold Outとのこと。一期一会のような出会いだったが、他にもこちらのワイナリーさんは「夕顔」「帚木」「澪標」「花散里」など源氏物語に因んだ名のワインを多く生産されているので、こまめにチェックしてみたいと思う。



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