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喫茶店の新旧を愉しむ

午前中に仕事をして、昼から出掛けた。
だいぶ花粉も下火になった感があって、そろそろ街歩きしたい熱が高まってきたのだ。
行先をちゃんと決めずに、西か東か気が向いた方向へ、ということで東方面への電車に乗った。

千葉駅で降りる。
喫茶店に入るとしたら「ヨーロピアン」か「カフェ・デ・グレコ」か。
いや、ちょっと足を伸ばして桜が見たい。
雨続きでちゃんと桜を見れていないので、おぼろげな土地勘をどうにか働かせながらモノレールの駅2つ分を歩いてみたら、川沿いの小さな公園にほんの数本の桜を見つけた。

白く清楚な大島桜

白く清楚な花びらと若緑の葉の対比が美しい大島桜が目を引いた。
人もあまり居らず、この樹は今は自分のもの、と独り占めするように樹下に暫し佇む。

そういえばこの辺り、以前何度か行っていた喫茶店があったはず。数年前にビルの建て替えに伴う移転&リニューアルして綺麗になったと聞いている。
GoogleMapを開いたら、意外にすぐ近くだった。

移転前の店は「ザ・昭和喫茶」といった雰囲気で、店内には数え切れない程の漫画や雑誌が並んでいた。もちろん店内は喫煙可。ソファーをはじめ店全体にケムリの匂いが染み付いていた(何故か嫌ではなかった)。

千葉の官庁街に近く、サラリーマンや地元の人たちが新聞や漫画を読みながらゆっくりと食事やコーヒーを楽しむ、静かで居心地の良い場所。

お手洗いは和式。しかも手洗い場のタオルが昔懐かしいロール式で、手を拭き終わったら少し下げて次の人が乾いたところで拭けるようにするタイプ。恐らくコロナ禍ではアウトだっただろうと思う。

友人と何度か通ったが、いつも迷って同じランチメニューにしてしまう。

絶品ナポリタンとツナサンド、サラダのセット。

見よこの炭水化物天国、とばかりに盛られたセットにコーヒーを付ければ完璧。こういうメニューを家で作ってもつまらないのは何故だろう。
これで大満足のはずが、気になって仕方がない小倉ホットケーキの誘惑。
とても食べ切れないので、友人と3人でシェアした。

これまた絶品……

中央からきっちり3等分のメルセデスカット(勝手に命名)で全員ハッピー。これまたコーヒーとよく合うのだ。
よく見ると、テーブルの経年感が渋くて良い。

その後異動になったこともあり同僚である友人達とも休みが合わなくなったのでご無沙汰してしまったが、その間にビルの建て替えにより店舗が移転した。閉店でなくて本当に良かった。

そして移転後初めて向かう「喫茶ブラジル」。あの昭和の雰囲気はまだ残っているのだろうかと一抹の不安を抱きながら到着。

ちょっと今風にはなっていたけれど

看板はちょっとシンプルになったけど、あのコックさんがいる!!
手前でメニューを持っている年期の入ったコックさんの人形が健在だったのがまず嬉しくてテンションが上がった。
ちなみに、以前の看板とコックさんがこちら↓(うっかりスマホの画像を消してしまっていて、Twitterに載せたのを遡って引っ張り出した)

なつかしい字体
黒板を置いている椅子も昔と同じかな?

思わず「ご無沙汰してます」と言いそうになる。コックさん人形をそのまま使い続けてくれているのが嬉しい。

店内は流石にこざっぱりしていて、なんと全面禁煙。煙が苦手なのにちょっと寂しさを覚えたのは何故だろう。
それでも漫画や雑誌はいい感じに日焼けしながら店内にずらりと置いてあった。ランチ時間ではなかったので、アイスコーヒーとチーズケーキセット。

食べログリンク写真と同じですな

店内は近所の常連客が多めで、おひとりさま率高め。店員さんとも気さくにお喋りできる雰囲気。
リニューアル前の雰囲気を最大限残しながら、時代の流れに上手に馴染んでいる気がする。
次回はランチの時間帯にするか、メニューに残っていた小倉ホットケーキに再会するか迷いつつ楽しみにしている。

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