進水という名の未来。
大きな船と小さなひと。
果てしなく広い宇宙と、目にも見えない小さなウイルス。
そのあいだの奇跡の隙間で、奇跡の日常があったのかもしれない。
生きていくのに苦労が多かった昔の人は、
命のありがたさを深く知っていたのかもしれないと、
今思うのは・・
成人式、結婚式、お葬式、そして進水式。
節目を大事にする習慣を今に残してくれたから。
形式でなくて、式典の重みに、命と時間の重みまで感じたい。
進水式で神事を始めたのは、なぜだろうと考えると、
奇跡としか言いようのない世界だった時代に、
船の未来に奇跡を祈るというそれだけのことなのか。
ふりかえれば、過去はすべて奇跡。
「進水」は、未来。
それぞれの航海に幸あれ。
*
(2020.03.26・ニューフェリーあぐり)
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