彼女を八方美人にさせてしまうのは、周りの大人が悪い

高卒新人の女の子

明るくて勘が良く、ベテラン社員達ともあっという間に馴染んだ

ただ、
相手によって態度が変わる

厳しい先輩には礼儀正しく
からかってくる相手には物凄いリアクション
電話ではお嬢様のような声
男性営業マンとガハハと笑い合う

それぞれの相手からは評判良くても
違う立場で見ると「私の時と態度違うじゃん！」

一貫しないキャラクター

しかし、ある時彼女が言った
「私、吹奏楽で使う大体の楽器演奏できるんですよ」
それを聞いて、ハッとした

彼女は、器用すぎるゆえに相手に合わせてしまうのだ
相手が求める自分を演じてしまうのだ
高校を出て、まだ数ヶ月
社会人としてのスタンスが定まらないうちに
色々な相手と接して
自らの立ち位置が定まらない

彼女に感じていることを伝えると
実は 以前友人や先生からも「相手に合わせてしまうよね」と言われたことがある
という返事が返ってきた

悩んでいた

社会人としてのスタートを切ったばかりの彼女が
初めて直面する
異なる世代の大人達とのコミュニケーション

彼女がまだ柔らかなゼリーのように
容器に合わせて形を変えてしまう時期だということに
気づいてあげるのは、周りの大人の責任だ。