親の跡を継ぐと決めることは 親の否定をする覚悟を固めるということ

親を敬い、親を立て、親に従う。

程度の差はあれ、子供は親の庇護の下に育つ。

そして
親の跡を継ぐ段階になった時、親の歩んできた道程、下してきた判断、行ってきた行為、それらのものを始めて直視することになる。

例えば企業の場合、安定した業績、行き届いた社員教育などが見えたのであれば、一層尊敬の念を強くするだろう。ただ、仮に現時点で親が築いてきた事業モデルが成功していた場合、時代の流れと共に変化をせざるを得ない局面で、なまじ成功してるが為に、変化への対応が送れてしまうことがある。

一方、赤字経営であったり、不良在庫・不良取引先を抱えていたり、社員との意思疎通が図れていなかったり、という実態が見えたとき、自らの親の「経営者」としての能力の限界を知ることになる。
また親側でも、業績が芳しくない場合、「もう少しいい状態で引き継ぎたい」と、ずるずる経営を続けるケースが結構見受けられる。

親の跡を継ぐということは、親の「能力」を直視せざるを得ない状況になる、ということ。

親の判断を否定し、変える勇気。自らの判断を、子から否定される勇気。
その勇気を持つ覚悟があって、後を継げるのだ。

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