アスリート・センタード・コーチング
プレーヤーズ・ファースト
アスリート・センタード・コーチング
本記事ではこの2つの言葉の意味を紐解いていく過程で、コーチとしてプレーヤーのためにどんな環境を創り出し、どんなコーチングを目指していけばいいのかを考えていくきっかけづくりができればと思っています。
プレーヤーズ・ファースト
近年、スポーツ界の不祥事が起こる度に、出てくるキーワードといった印象の強い”プレーヤーズ・ファースト” という言葉。日本語一言でいうと「選手第一主義」といったところでしょうか。
なんとなく言葉の意味するところは分かりますが、もう少し詳しくみていきたいと思います。
色々なところで、”プレーヤーズ・ファースト” という言葉を聞くことがあるかと思いますが、この言葉について詳しく分かりやすく解説されていると感じた文章がありましたのでここに紹介したいと思います。
JFA(日本サッカー協会)HPからの引用となります。JFAのHPは内容がとても充実しており、特に育成に関するコンテンツの量には圧倒されます。下記で紹介する文章は “グラスルーツ(草の根)” のページに掲載されていたものです。文章中に「子どもたち」と出てくる部分を「プレーヤーズ」と考えて読んでもらえれば、分かりやすいかと思います。
ゲームは子どもたちの育成に大きな影響を与えます。関わるさまざまな分野の大人の連携により、一人ひとりの子どもたちに最も適したゲーム環境を追求していくことが重要です。育成年代のサッカー環境に関わる大人、すなわち指導者、審判、大会の形式、保護者・サポーターが力を合わせて、さまざまな困難にも、 子どもたちにとって何が一番良いのか、という観点で判断し、解決に向けて努力していきたいと考えます。
JFA(日本サッカー協会) HPより
こうして、文章を読んでみると”プレーヤーズ・ファースト” という言葉はプレーヤーを取り巻くありとあらゆる環境すべてのことを指していると分かります。
指導者や審判、保護者といった人的な環境(ソフト面)だけに留まらず、大会の形式といった環境(ハード面)までも包括した俯瞰的視点から見たすべての「環境」をプレーヤーにとって最適化するという考えだと思います。
このようにプレーヤーをとりまくすべての環境を整えていくという意味では、プレーヤーに関わる一個人の意識を変えるというだけでは不十分であり、スポーツ界全体、さらには該当するスポーツ競技界におけるあらゆるシステムやルールまでをプレーヤーにとって最適化された状態にしていくんだという強い意志と考えを持つ必要があると言えます。
また、引用箇所を読んでの個人的な感想ですが『子どもたちにとって何が一番良いのか、という観点で判断し』の部分については、この内容に同意すると同時に、その「観点」をつくるが最も難しい行為であり、かつとても意義深いことだと感じました。
「子どもたち(プレーヤーズ)にとって何が一番良いか?」という問いに対する一つの普遍的な解答は存在しないため、常に考え・学び続けることが重要だと思います。
バレーボールに関する記事を執筆しています。バレーボーラーにとって有益な情報を提供することをコンセプトにしています。