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どうか神様 生きる力をください

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生きるってなんだっけ。そう思ってる全あなたへ。 そうだねって言える場所、ここにもありますよ*
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#人生

枯れたせせらぎ

かつて、せせらぎのように清らかに流れていた川 その水は透き通り、魚たちは跳ね、虫たちは舞い、 動物たちが水を飲みに訪れる場所だった。 川は誇らしげに言った、「私がここにいるから皆が助かるのだ」と。 だが、その声の中には不満があふれていた。 魚が来れば、川はその泳ぎを非難し、 虫が舞えば、川はその羽音を嘆き、 動物たちが水を飲むたびに、川は愚痴をこぼした。 不満と嘆きが積もるにつれて、 川の水は次第に淀み、澄んだ色を失っていった。 かつての透明な流れは、今や濁った泥の色に変わ

もしも、

もしも空が飛べたなら 僕はどこまで行けるだろうか 雲を追い越し、星に手を伸ばして 夜空の向こう側へ、翼を広げる もしも水中で息ができたなら 僕はどれほど深く潜れるだろうか 青い静寂の底、サンゴの隙間を抜け 深海の秘密に耳を傾け、魚たちと踊る もしも一つ願いが叶うとすれば 僕は何を望むだろうか 時間を止め、瞬間を永遠にするか それとも、全ての痛みを消し去るのか 翼を持つこともできる イルカになって海を渡ることもできる けれど、僕が選ぶのは クラゲのように、ただ漂うことかも

深海の光

息継ぎを忘れた魚のように 尾びれを揺らして眠りにつきたい 忘れがちな記憶と生命力は 透けて見えなくなってしまっても それでいいんだ。 大人になろうとすればするほど 上手に泳げもしない私を、残酷で冷酷な目で見てくる。 見たかった風景は美しくて好きだけど 少し疲れた私は水面に浮上する。 そのことがとても虚しくて、悲しくて まるで売れ残りの魚のように息絶えるようだった。 「おはよ」って優しい色の海に言えなくなってからは 正解を探して、空を眺めている。 私の切り取った輝かしい過

living hell

地獄から空を見上げると そこはこの世 なんて美しい世界なんだと 鬼はつぶやく この世から地獄を見る少年は こんなものかとつぶやく よっぽどこの世のほうが辛い 生き地獄 あとがき 地獄の辛さを知らないけれど この世よりつらい世界があるのか・・・

海から見る月を眺めたい

いらないものだけで構成された僕は ずっとずっと嫌いだった そんな自分の愛し方がわからず 遠回りをした人生 生まれた環境が僕の基準で僕の世界で それが全てを決めていた それしかしらない僕はそれで十分だった ただ、他と違うということを知ってしまってから それからはもっと生きづらかった 知らなかった時には何とも思わなかった行動が 本当は人を傷つけていたかもしれない事 何気なく言う言葉は実は棘があったという事 心配しているつもりが他人事なんだと気づいた時 どうしようもなく恥ず

休息の花

まだ寝てていいよ、安心できるこの場所で 夢の続きを見よう、まだ起きなくていいから。 振り向いた先には、頑張って頑張って一人ずっと頑張って 認められたくて、もがいて、一度壊れた君がいて 夢を叶えたって、息をしたって、うまく笑えない君は 「神様は、笑ってくれない」って泣いていた 運命は変わらなくて、過去に戻ってもきっと同じことの繰り返しで 最高に自分を好きだったあの頃を、今でもあんなに執着してしまって ぐちゃぐちゃの泣き顔は、優しい君のままなんだけど 君は君の優しさで、押しつ

赤いクレヨン

赤いクレヨンが一番になくなる 感情がぐちゃぐちゃになった日は ぐちゃぐちゃの心を絵にする 右から左へただ線を引くだけの作業は 私の心を落ち着かせるスイッチでもある 嫌なことがあったり、キツイこと言われたり 回りの気遣いでさえ、嫌味に捉えてしまう時だって そんな自分にため息をついた後は こんな世界におう吐したい気分になる だから気持ちを紙に殴り書きする 赤いクレヨンは私の血かもしれない それを見れば傷つけなくて済む気がして そんな私を2歳の姪っ子が 「いちご、いちご♪」って

僕の車輪は脱線したんだ

「わー、待って待って!それは僕が思ってたんと違うー」 線路を走っている車輪が外れた音がした 脱線。 車輪が線路から外れると、僕はそのまま動けなくなった 歩き方を知らない僕の物語り。 「あいたたた、ここはどこだろう。」 こんにちは、君はどこからきたの? ここは、しいて言うなら、【天国】かな。 「て、て、天国?それは困るよ」 なんで困るんだい?天国は楽しいよ、きっとね。 「僕はちょっと間違っただけなんだ、人生の選択を。なんだかすべてが嫌になっちゃったんだ。だから、いつ

有料
300

異質な光の中で

「普通」なぜそれが必要だったのか。私の頭の中にいつも誰かが語り掛けてくる。弱くてちっぽけな私は、ひそかに生きていくだけで精いっぱいだった。 私が学校へ行けば、まるで蜘蛛の子が散らばるように人は消えていった。話しかけてくれる人もいない。本当は見てほしいんだ私の目の色、髪の色、私自身を。これは「個性」じゃダメですか? ただまっすぐに長く続く渡り廊下は、最強な私を孤独にする道にしかならない。両目から意図せず流れ出る涙はこの場から消えてなくなりたいと願ういたいけな少女だということ。

無色透明の空に色を足せるように

無色透明の空に色を足す 空気は冷たく、私の空白の時間をあざ笑うようだった 時間になれば影が生まれ私の鼓動を壊していく 留まり続ける私の影は難問が解ける快感とは程遠いところにあって また空を見上げ無色透明の空を眺める 昔公園の砂場で作った砂のお城は夢中で楽しめた でもその砂のお城は一瞬で崩れ去る、私の物語りのように 今度は私から音も取って、私は無音のまま窓の外を見る 言葉では計り知れない思いが私に影を作っていく このまま私は影の影となり、もうどっちが私かわからなくなって いっ

裏返る感情

飲み込む、苦いコーヒーのような味 味わうこともなく、一気に飲み干す 望まれているように、望んだ形で 言葉と感情が裏返し まるでオセロのように 言葉が光なら、闇が黒で 一面を黒が覆う 飲み込む言葉があるたびに 感情が一つ、また一つ 僕の3手先をいつも読み 四隅を埋める為に僕を追い詰める 逃げ場をなくした僕は中に逃げ込み 自ら四面楚歌となる ゲームは終わってないけど 勝ち誇り四隅から満足げにニヤついている だから僕は弱気な顔のまま 少しずつ白くする そうして打つ手なくな

廃(はい)

「廃棄物」 これが私のなまえ。 本当に 本当にちょっとしたことだったと思う なんでそうなったのかなんて 私にはわからないけど 何が悪かったのかな 気に障ったのかな 友達だと思ってた子達は 目も合わせてくれなくて無視するわけでもない 私が存在しないかのように 居場所がなくなっていった あぁ、空気に溶けたい そのまま消えてたい この時間 この場所で 過ごす私の解決法 あぁ、重く苦しい空気は 喉の奥でつっかえる それでも ここにいなくちゃいけなくて 何度も話しかけようと試みたが

落葉樹

もう春だというのに、木は芽を出さない 湧き出た感情は枝分かれし 私の複雑な心のように自由に、不自由に伸びる 感情の吐き出し方が解らない、私みたい 落葉樹のように、春が来れば葉を茂らせ 青々とした木になると思っていたが 私は感情を失い、枝分かれがさらけ出されている いつになれば私に春が来るのかと願っていたが 落葉樹も、なかなかに美しいと思った いろんな経験をいろんな感情とともに 複雑に、でも丁寧に枝を伸ばした私の姿は 想像以上に育ち、芽を出そうと待ちかねている だか

あなたはうまくやっていますか

あなたはうまくやっていますか 一言余計なことを言われても 理不尽なことで怒られても 心無い言葉で突き刺されても 私は今を生きています 未来の自分は優しい言葉を聞いてますか? 未来の自分は誰かに必要とされていますか? 未来の自分は生きる意味を持てましたか? 未来の自分は愛を知ることはできましたか? 今の私は生きる意味もなく 誰かを愛することもなく すべてが足りないことだらけで 埋める何かを探して生きた・・・ 偶然見つけた推し アマゾナイトカラー 一番好きな色だから