見出し画像

僕がFUJIFILMを選んだ理由、そして多分これからも使い続ける話

皆さまはじめまして。
「福田 彩午」と書いて、「ふくだ さいご」と読みます。

関西にいるカメラと日本画好きの人間です。

これから毎日、どんな内容になるか分からないけれど、一カ月の間、毎日何かを書き続けてみようと思います。

まず最初に。
僕は今現在、不安障害という精神疾患を患っています。極度のストレスを感じると手の震えが止まらなくなり、声が出なくなります。ひどい時は昔パワハラを受けた上司の叱責の声などが幻聴として聞こえてきたり、そのシーンがフラッシュバックして、パニックになります。

正直この事を書くのはとても怖いです。
まだまだ認知されておらず、「気持ちの問題だろ」、「気合いが足りない」など様々なお声を頂いてしまうからです。ごめんなさいそうじゃないです。それで済んだら精神科いらないです。

でも、それを含めて今の自分。これからをちゃんと生きていくために、まず福田 彩午はそういう奴なんだと知っておいて頂けたらと思います。

僕が最初にカメラを必要としたのは大学生の頃、キヤノンのKissX4でした。理由は安さと大手メーカーのカメラだから。貧乏学生の卒論資料作成用でした。
ただ、そこで一つの出会いがあります。
ゼミに一人の女の子がいました。彼女はいわゆるコスプレイヤーのニコン女子だったのです。
研究テーマが近かった事もあり、彼女と良く色んな場所に撮影に行きました。
その度に彼女の背面液晶を見て、「あ、カメラってメーカーでこんな写りちゃうんや!」と思った次第です。それくらいの無知でした。
そしてなにより、彼女は写真が上手かった。コスプレイヤーでもある彼女は写真に近い生活をしており、構図や光を直感的に理解している感がありました。

「なんかこの子より、ええ写真撮りたいな」
僕の写真人生のスタートはここだと考えています。

それからは、いわゆる週末写真家として活動しました。友人がバイトしているアパレルに頼み込んでブログに載せる写真を撮らせてもらったり、コスプレイベントのカメコなんかも経験しました。なけなしのお金でモデルさんを雇ってみた事もあります。

僕が得た結論は「ちゃんとした仕事としてカメラと向き合わないと、ちゃんとした写真は撮れない」というものでした。

未経験で雇ってもらえる事務所をいくつか巡り、5社目で僕は内定を頂きました。
ブライダルフォトグラファー。僕の心は踊っていました。
しかし、内実は決して甘くありません。
そしてここで出会った上司との関係性の中で僕は不安障害を患ってしまう事になります。
詳しくは書けません。いつか書けたらいいな。

仕事そのものは「人の笑顔の為に全力になる」仕事です。今までで一番、働いていて気持ちの良い世界でした。当時の僕の愛機は5Dmk4、無論支給品ですが、「カメラは寝るまで触ってろ」が信条の会社の為、やめるまでほぼ一緒にいました。

そして僕は気づきます。
「キヤノンの赤み、苦手かも知んない」という事。もちろんキヤノンは最高のメーカーです。何度も現場で助けられました。でもごめんなさい。苦手なもんは苦手なんだ。
後、当時は編集の腕が絶望的だったのもあります。色合わせが本当に苦手だった。今もやけど。

そんな時、先輩がプライベートで使っていたカメラの写真を見せられた時、世界が大きく変わりました。FUJIFILMのX-T20です。本当に求めていた画質だった。その先輩の色出しや構図に憧れていたのもありますが、当時の僕は、FUJIFILMに可能性を大きく感じました。

もう一つの理由もあります。
ハービー山口さんとの出会いです。大阪での個展にたまたまお会いする機会があってライカを触らせて頂いたんです。あの衝撃は忘れられません。質感、色合い、全てが別次元でした。
しかし、そんな金はありません。

そんな時に出会ったのが、今の愛機、「X-Pro2」でした。

当時の僕はこれしかないと感じました。
見た目、写り、手に馴染む、なにより、ストリートスナップ主体の今のスタイルにぴったりだと感じたのです。(すでに不安障害の為、ほぼ休職中だったという事もあります)

ブライダルフォトグラファーの友人の一人がニコンからFUJIFILMへシステムを移行中だという事も僕の気持ちを後押しする事となりました。

「大きくないボディ、レンズはお二人の自然な表情を引き出しやすい。いい意味で『撮られてる感』を匂わせない」

彼の弁は当時ものすごく説得力がありました。

しかし、人前で写真を撮ることに大きなトラウマを抱えてしまった僕にとって、一時期カメラは売ってしまうか、辞めてしまうかと悩んだりした事もあります。

そんな時にベッドでこのX-Pro2を撫でたり構えたり、していると不思議と心が落ち着いて来たんです。カメラ好きなんだなと改めて感じました。

カメラは道具です。決して語りかけたり、温かみを帯びて接して来たりはしません。ただそこにあって使われるのを待つ「モノ」です。

ただ僕が逃げない限り必ず横に居続けてくれる「モノ」です。待ち続けてくれる「モノ」です。

自殺を考えた事ももちろんあります。好きとわかりきったことが突如できなくなる辛さを考えてみてほしいです。
でも視界の隅にこのカメラが居てくれた事で何度も踏みとどまりました。コイツは待っててくれてるんだって、そう思えたんです。

当時の僕を一番近くで救ってくれたのは、親でも彼女でもない、ただの一台のミラーレスカメラだったんです。

正直今の時代、編集で画質は、色は、どうとでもなります。もちろん限界はあるけれど。
でも、世の中にはこんな理由で、カメラと生きていくと決めた奴がいるっていう、そんな事例もあるんだって。

なんとなく知って欲しくて。ここに書きました。

乱筆に付き合ってくれた方、本当にありがとうございます。

良かったら明日も、読んでやってください。
あなたにとって良き日が明日も来ますように。

#不安障害
#写真
#FUJIFILM
#彩午のひとり言
#美術
#アート

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?