水産基本法の「水産」は森林・林業基本法の「森林及び林業」と同じ位置にある


森林・林業基本法と水産基本法の制定目的を定めた条文を比較してみると、

非常によく似ている事がわかります。

森林・林業基本法第一条

この法律は、森林及び林業に関する施策について、基本理念及びその実現を図るのに基本となる事項を定め、並びに国及び地方公共団体の責務等を明らかにすることにより、森林及び林業に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もつて国民生活の安定向上及び国民経済の健全な発展を図ることを目的とする。

水産基本法第一条

この法律は、水産に関する施策について、基本理念及びその実現を図るのに基本となる事項を定め、並びに国及び地方公共団体の責務等を明らかにすることにより、水産に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって国民生活の安定向上及び国民経済の健全な発展を図ることを目的とする。

つまり、どちらの法律も

Aについての施策について、

基本理念及びその実現を図るのに基本となる事項を定め、並びに国及び地方公共団体の責務等を明らかにすることにより

Bに関する施策を総合的かつ計画的に推進し

もって国民生活の安定向上及び国民経済の健全な発展を図ることを目的とする

と言う「構文」のようなものになっていることが分かります。

そして、森林・林業基本法では、A、Bの部分に「森林及び林業」が入っているのに対して、水産基本法では「水産」が入っている事がわかります。

既に、水産基本法では、「水産」、「水産物」、「水産業」と言う言葉が使い分けられ、「水産」と言う言葉に対する定義がない事を見てきました。

では、水産基本法で言う「水産」とは何を意味しているのか?森林・林業基本法と比較する事で見えてくるような気がします。


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