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カラオケで俺が歌う時だけみんな喋り出す

こんな世の中だからしばらくカラオケに行っていないけど、こう見えてけっこう好きです、カラオケ。よく一人でも行ってましたし、学生時代は友人と喉が裂けるまで朝まで歌い尽くし、明け方の街をやるせなくトボトボと歩くのが趣味みたいなものでした。


正直、別に上手くはないですが、まぁ人に聞かせても大丈夫かな?ってくらいのレベルではあると思ってます。よく言われるセリフ第一位は、「あ〜いいね、好き、その選曲」です。いつも褒められるのは歌じゃなくて曲。


3人以上でカラオケ行った時なんか、まぁ一人が歌ってる時はみんな合いの手入れたり、画面の歌詞を一緒に追いながらただただ聴いてたりするじゃないですか、普通。やっぱり歌ってる人が主役みたいになるじゃないですか。一人マイク片手に歌うわけですから、たとえどんな人生であってもその時だけはあなたが主人公。そうでしょ?


で、僕がマイク片手に歌いだすと、「あーいいね、いい曲」とかいう声がちらほらとあがって画面見てるんですけど、まぁ、もって20秒くらい。気づけばみんなデンモク見ながらすごい話してる。「ランキング」とか、「あの頃」とか、そんな項目見ながらすごい盛り上がってる。


(あれ、俺の歌、みんな聞いてない…?)


一抹の不安が脳裏をよぎりはじめる。僕が持っているマイク。それは誰もが主人公となれる魔法のマイクだったはずだ。おかしい。確かに、僕の前に歌ったお前の時はみんな聞き入っていた。俺だって間奏の間とか終わったときとか拍手とかしてた。お前…俺が歌っている今はデンモク見ながらすごい笑ってる…。ちょっと俺の声掻き消してるまである…。ちょ、今、俺のターンのはずだけど? 何らかのトラップカード仕掛けてた?


そんな感じで3人以上でカラオケに行くと、僕の歌う時だけみんなのBGMになること請け合い。マジでカラオケはクソ。


ここで唐突に前職の頃の話をするんですけど、歓送迎会の二次会は決まってカラオケだったんですよ。新卒で入って初めての二次会で勢いで最初にアジカンのリライト入れたら、というかもはや先輩に入れられて歌い始めたらそこから普通に乾杯始まって、全然誰も聞いてなか熱唱するっていう地獄がありました。


そこから転勤するまでの四年感、なぜか二次会のカラオケのトップバッターを僕が務めることになり、誰もあんま聞いてない中熱唱し続けた過去はたぶん一生忘れられない。

ほんとね、消してリライトしてほしいのはこっちだから。

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